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10月の雇用情勢は、有権者の主張に反して数値的には良好である。失業率は2008年以来の低水準で5.8%まで減少し、雇用は214,000拡大した。しかし、労働者の給与の伸び率は停滞ぎみである。70%の有権者は、主に収入が上がらないため経済に不満を抱いていると指摘された。複数の経済学者は、今月の雇用報告は近い将来生産性が伸びた場合、給与上昇の徴候がある事を予測している。総体的には近い将来の楽観的な経済観測を予測している。

7日に米国労働省が発表した統計によると、10月の雇用は9月の256,000より減少したが、214,000の雇用を拡大した。総体的な失業率5.8%に対して、人種別の失業率は黒人の場合 10.9%、ヒスパニック6.8%、アジア系5.0%、白人は4.8%である。労働力参加率は62.8%で4月以来さほど変化はない。民間労働力は10月に416,000上昇し、7月以来の成長率を示し、雇用人口の増大は59.2%である。仕事がないと諦めて求職活動をしていない人口はまだ770,000人存在する 。給与もさほど大きな変化はないが微小な上昇があったと報告している。非農業民間部門の平均時給は前月より3セント上昇し$24.57であり、過去12月間でわずか2%上昇しただけである。非管理職の従業員の給与は前月より4セント上昇し、$20.70である。214,000の雇用拡大の中では飲食産業が最も多く42,000の雇用を拡大した。次に専門およびビジネス.サービス業が37,000の雇用を拡大し、小売業で27,000の雇用を追加した。

7日のニューヨーク.タイムス(NYT)によると、別の労働省の調査は、先月683,000人の米国人が仕事を見つけたと報告。過去6ヶ月間の平均雇用追加数は 235,000であり、コンスタントに20万以上の雇用拡大がある状況は、経済が良好であることを示唆しているが、一般の労働者は現状に満足していない。4日の選挙投票場での調査で、78%の有権者は幾分将来の経済動向を懸念していると答え、2/3の有権者は、経済は悪化していると思っていることが判明した。その要因は、一般的な労働者は景気後退の回復から6年が経過した今日も賃金は停滞ぎみで中産階級の所得が上昇していないからであり、富裕層と一般労働者との大きな経済格差に希望が持てない為である。つまり、有権者が経済に満足していない最大の要因は収入が上昇しないことである。専門家は、年間でわずか2%の上昇はインフレーションのペースにかろうじて追いつく程度であると述べている。

しかし、楽観的展望の傾向性として、求職活動を諦めている人または、アルバイトに立ち往生している労働者は11.5%に減少し、季節調整後の前年同期比で2%減少した。しかも、失業率は過去6年間で初めて6%以下に減少した為、バークレイズの経済学者マイケル.ゲイペンは「私たちは、これは非常に力強い報告であると思う」と述べ、労働時間数は第4四半期に4.2%上昇していると注釈した。また、ムーディーズ·アナリティクスの経済学者マーク·ゼンディは、「将来、もっと厳しい労働市場が高い賃金につながる可能性の兆候がある」ことを示唆した。つまり、失業率が減少している為、将来雇用主が労働者確保を競うようになった場合、給与は上層すると述べている。また、民間部門の雇用は10月に23万の雇用を増加したとの給与プロセッサADPからの今週の報告を受けて、「雇用市場は着実なペースで上昇している」と述べた。パンテオン.マクロ経済学の主任であるイアン·シェファーゾンは、「生産性の伸びがもっと早ければ、来年もっと高い実質賃金を生み出す」と予測したが、問題はその程度とスピードである。

しかし、賃金の伸びが3.5%の率を下回っている為、「経済は成長しているが、労働者が自分の給料で効果を感じるには十分ではない」状態である。ITGインベストメント·リサーチの経済学者スティーブ·ブリッツは、複合的な要素がある経済報告は経済が「必ずしも勢いを増しているとは言えない」とし、「多くの人は、これまで強い消費者経済の信号として、仕事の増加のペースを予測しているが、詳細はそれ以外の事を示唆している」と指摘した。例えば、平均時給は停滞状態であり、食料、ガソリン、賃貸を支払った後の実利益成長に対する下向圧力が継続している」と分析している。しかし、連邦裁判所に提出された破産件数は2007年以来13%下落した。 又、ガソリン価格はかなり減少し、消費者の出費傾向も7〜8年ぶりに活気づいている為、「消費者は過去6年間のどの時期よりも仕事の見通しについてもっと楽観的である」と専門家は述べている。

2014年の選挙結果は、一般の国民が個人の生活において経済的な豊かさを感じていないことがオバマ政権に対する不満の反映である事を示唆している。労働者の所得が上昇しない要因はレストランなどの飲食産業の低賃金労働市場の需要が拡大している為、雇用主は給与上昇の必要性を感じないことも一因である。米国富裕層トップ1%の所得は上昇し続ける一方、一般の労働者の収入は横ばい状態である為、70%以上の有権者が不満を募らせるはずである。しかし、2015年は最低賃金上昇が効力を発揮するケースもあるため、需要と供給が伸びる可能性もあり、多数の専門家の今後の予測は楽観的である。この経済報告は 2016年の大統領選挙の時期を含む近い将来、経済の見通しが楽観的であることを伝えている。

 

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