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移民法の大統領令に多大な期待を寄せていたのは、合法的書類のない移民(不法移民)だけではない。ビジネス、特にハイテク業界はほとんど外国の技術者に依存している為、移民改正法の必要性を強く要望している。大統領令は、高度熟練技術者のビザをどの程度増大する計画があるのか具体的に示していないが、ホワイトハウスは大統領令発表後に資料を公表した。しかし、その数値は予測に反してかなり低い為、シリコンバレーは失望を表明している。明らかに議会が移民改正法を実施する必要があることを認識する機会を与えている。

米国のコンピューター業界には、圧倒的に海外からのH-1Bビザによる移民労働者が多い。20日夜の大統領声明で、オバマ大統領は「多数のビジネス.リーダーが提案した通り、高度熟練移民、卒業生、経済に貢献する起業家の滞在を容易にし、迅速化する」と述べた。これに関して具体的な事は語っていないため、非常に「曖昧」な印象がある。従って、一部の外国人労働者、米国で専門課程を習得した外国人卒業生、米国で高度教育を受け、就労と永住を考えてるカップルにとって、大統領令がどのような意味を持つのか不明である。しかし、外国人技術者の永住権を迅速化するとの表現に肯定的な反応を示し、最終的に米国で生涯働き続けることを望んでいる多数の高度熟練移民や外国人学生には潜在的な希望を与えている側面もある。米国でコンピューター関連のビジネスを創業することを目指している高度技術者や、ハイテク分野で卓越性を証明できる人達は既にビザを申請中である。

この「曖昧」な箇所がある大統領令後にホワイトハウス が公表した「行政行動による移民の経済的効果」を研究した資料によると、2024年までに(1)外国起業家33,000人、(2)外国人卒業生10,000人、(3)永住権の資格申請を認可されたH-1B(特殊専門分野の外国人労働者の為に一時的に発行される)ビザ保持者の配偶者に対する労働許可は104,000人が対象である。従って、合計147,000人(0.1%)の滞在が改善されると思われる。この推定はオバマ氏の包括的な移民改正法の理想とは異なり、非常に控えめな推定であると言われている。行政行動として、ビザの増大に関する決定を大統領令で行使出来ない法的権威に問題がある事が主要因である。オバマ氏は、その事をオバマ政権のアドバーザーに指摘された可能性がある。つまり、議会が移民改正法を制定し、更に具体的に修正および変更する必要があることを示唆している。

ハイテク企業は、このような数値による大統領令の内容に冷めた態度である。特に、包括的な移民改正法を支持している最も顕著な代弁者は、移民の活動組織を結成したフェイスブックのCEO マイク.ザッカーバーグである。彼を含む複数のハイテク関連企業の代表者は、ほとんど大統領令の内容に拍手を送ることもコメントする事もないという無表情の反応を示している。これら大企業のCEOにインタビューした NPRは「ザッカーバーグは400〜500万人の移民に一時的なビザを付与する動きを称賛しませんでした。彼自身のフェイスブック.ページでは、スピーチを発表したが、その内容については無言でした」と報告した。フェイスブックは慎重な声明で「我々は大統領の計画およびハイテク部門の競争力を脅かす技能のギャップにどのような影響を与えるか、もっと詳細に聞くことを待っています」と述べている。ヤフーも同じく詳細を確認していると述べていて、グーグル、マイクロソフトを含めて、特に移民政策に率直な会社はコメントしなかったと報告している。

大統領令は移民活動家を歓喜させ、一方シリコン.バレーは失望するという対照的な結果をもたらした。長年移民改革に取り組んできたシリコン.バレー.リーダーシップ.グループの提唱者エミリー·ラムは 「もちろん、我々は、彼が最大容量を上げることができないことに失望していますが、立法修正が必要です」と述べ、議会が移民法の改正をする必要があることに同意している。 しかし 「これがその達成を不可能にしないといいのですが。すでに最初から非常に困難でした」と語り、議会での移民改正法の取り組みは非常に難題である現実に加えて、大統領令が今後マイナス要素にならないかどうかの懸念を表明した。ハイテク企業にとって唯一最大の要求であるH-1Bビザの増大に関して、大統領が与えられた権威内で修正及び決定することは事実上不可能である。オバマ氏が議会に移民改正法の通過を繰り返し促した理由はその為であり、ハイテク業界は初めて大統領令の限界を認識した。

 

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