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人種、肌の色、宗教、性別、国籍に基づく雇用差別を禁止している1964年の公民権法タイトルVIIは妊娠労働者に対する差別も禁止している。この法律に関する米国の取締当局は1965年 6月に設立された雇用均等委員会(EEOC)であり、2011年から、同性愛者や妊娠労働者を含む性的ステレオタイプの差別に対する法的援助を行っている。23日、米国司法省(DOJ)は、妊娠している小学校の教師を解雇した差別によりシカゴ教育委員会を告訴したと公表した。これはEEOCが関与した公民権法タイトルVII違反の最新例であるが、訴訟件数はどの程度発生しているのか?この法律違反の定義とは何か?

イリノイ州シカゴのスキャモン小学校は妊娠した教師を解雇すると脅し、複数の教師を強制的に辞職させ、シカゴ教育委員会はそれを認可した。23日DOJは妊娠した教師を差別していると主張し、シカゴ教育委員会に対する訴訟の提起を発表した。訴状によると、これらの待遇は性別、人種、肌の色、国籍や宗教に基づく雇用差別、および妊娠、出産または関連病状に起因する雇用差別を禁止する1964年の公民権法タイトルVIIに違反している。イリノイ州北部地区連邦地方裁判所に提出された訴状は、2009年からスキャモンが妊娠している女性教師は性能評価および規律を下げるとして、退職を要求及びまたは退職を強制していたと主張している。更に訴状には、教育委員会はスキャモン小学校が最近妊娠した6 人の教師を強制的に退職させたことを認可したと明記された。裁判所に対するDOJの要求は、差別により被害を受けた教師への損害賠償金を含めて、妊娠による差別を防ぐ政策を開発し、それを実施するよう教育委員会に命令することである。

スキャモンで就労期間に妊娠していた二人の教師は、EEOCのシカゴ地区事務所に性差別の訴訟を提起した。EEOCは、訴訟を調査し、2人の当事者に対してだけでなく、他の妊娠中の教師に対して差別があったと信じる合理的原因があったと決定した。EEOCは、司法省にそれを言及する前に問題を調停する努力をしたが成功しなかった。公民権課の司法次官補バニータ·グプタは「仕事と家庭の選択をしなければならない女性はいないはずです。連邦法は、性別による差別のない職場を維持することを雇用者に要求しています」と語った。また、EEOCの議長ジェニー.ヤングは「かなり進歩しているにもかかわらず、執拗な妊娠差別と職場でもっと微妙な差別的慣行があることを我々は引き続き見ています」と述べた。

5月に上院議会で通過した妊娠労働者公正法が制定されていれば、今後もっと状況は改善される可能性があるが、2000年代から既に訴訟が続出している。NBCニュースの2007年5月21日の報告によると、2006年に州および地元のEEOCに提訴されたケースは1997年の3,977件から2006年には約19%上昇し4,901件に達した。このような多数の苦情を受けるEEOCは年間で幾つかのケースの訴状を裁判所に提出している。米国EEOCによると、1964年の公民権法タイトルVIIに違反しているとして2011年には19件、2012年と2013年にはいずれも10件、2014年は5件あり、2011年から告訴の手続きを踏まえたケースは合計44件である。2011年以来、妊娠関連の訴訟は、保育、医療、教育、社会サービス、歓待サービス業、法律、小売業、人材派遣、製造業、卸供給、エネルギー、不動産、飲食サービス及び他全ての業種に関与している。

違反のパターンは(1)労働者が妊娠していることを知った後、雇用と昇進を拒否し、降格および解雇する。(2)妊娠に関連する状態(例えば流産)のため医療休暇を取る作業員を解雇する。(3)不本意の休暇を強制、妊娠のある一定期間を越えて労働を継続することを拒否、労働時間を減少、または雇用主の安全上の懸念の為、業務配分を制限するなど妊娠中の女性の雇用機会を制限する。(4)非妊娠労働者に要求されていない医療手続きを要求する。(5)非妊娠労働者に提供されている類似の便宜性を妊娠関連労働者には提供されていない。(6)授乳する母親が仕事に戻ることを拒否する。(7)妊娠中の従業員または妊娠差別に苦情を表明する妊娠中の従業員と親しい従業員に対して報復する。これらは全て公民権法タイトルVII違反の定義である。

シカゴ教育委員会に対する訴訟を公表したDOJの動機は、司法省公民権課の「優先課題」として公民権法タイトルVIIの「積極的な施行」を強化するためである。妊娠した女性が職場で差別を受ける例は最近目立っている。女性従業員に差別があるとして数回訴訟に直面したウォルマートは今年3月に妊娠した女性従業員が差別的待遇を受けた為、妊娠差別法に違反するとして告訴された例も含めて、妊娠労働者からの告訴を数回経験している。更に、米国最高裁は12月3日、民間の郵便配達会社であるユナイテッド.パーシャル.サービスで郵便物配達員として勤務していたバージニア州ペギー.ヤングの判例を検討する決定を表明したばかりである。

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