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ミット.ロムニーは9 日、2016年の大統領選に立候補することを考慮していると公表した。立候補の理由には肯定的および否定的要素があり、ヒラリー.クリントンと対比した場合、ほとんどマイナス要素が顕著である。共和党大統領候補者の中ではロムニーが最も潜在的に生き残ると思われるが、ヒラリーが立候補した場合、共和党にとっては危険な賭けになる要素が濃厚である。また、今日の公表でオバマ大統領の支持率が上昇したことは、2016年の風向きが変わる可能性があることを示唆している。

ロムニーは単に考えているだけでなく、3度目の挑戦を決意し、そのような方向性による言動があると見られている。 2008年に落選し、2012年にはロムニーが当選するとの予測が高かった為、本人および彼の妻のアン.ロムニーはかなりの精神的打撃を受けたと言われた。そのような影響もあって、数ヶ月前までアンは「ミットは絶対に立候補しない」と宣言した。多くのメディアや専門家はロムニーを候補の対象から除外していた為、今回の発表の反響は多大である。 3度目のチャンスさえほとんどないと言われている現状でなぜ、立候補を考慮していると公表したのか疑問視されている。

なぜ、立候補したのかその理由は単純であり、ロムニーは9日にニューヨークで開催された30人の寄付者の前で「 私は大統領になりたい」と率直に表明した。昨年秋に明確に拒絶したアンは気持ちに変化があり、現在「とても激励している」が5人の息子達の意見は分かれているという。ロムニーのアドバイザーは立候補について、休暇中ロムニーの家族と論議を行ったが、その時点で彼は決心していない。また、2012年の大統領選より更に厳しい選挙になることを認識しているという。これらの寄付者の一部は最大2ヶ月間以内に決定しない場合、その寄付の窓口は閉ざされると警告したという。

立候補することに意味があるとする考え方と意味がないと分析する意見がある。意味があると考慮した場合、現在の時点で最有力のジェブ.ブッシュの支持率が10%台で低すぎる為、ヒラリーを破る人物は存在しないからである。従って、ロムニーが立候補すれば、彼が最終的に共和党の大統領候補者になる可能性がある。これは立候補の重大な肯定的要素である。なぜなら、共和党を支持する富裕層がその可能性があると判断すれば、選挙資金を提供するからである。また、過去2回の敗北の経験を活かし、現実に適応した戦略をアピールするチャンスはある。

しかし、今回の発表に対して、「彼はもう終った」はずだ、「一体何を考えているのか」、「彼の立候補は意味がない」との意見や分析は多数あるが、ロムニーは47%発言のイメージから抜け出すことが出来ないとの指摘がある。寄付者との秘密の食事会で、ロムニーは税金を支払っていない47%の国民は何があってもオバマに投票すると発言したことが致命的な落選の要因になった。大統領立候補の合理的理由は、総体的に国民に強く支持されている事が条件であり、単に大統領になりたいことが立候補の納得できる理由ではないと指摘されている。

立候補する意味がない決定的な理由は、ロムニーが立候補した場合、共和党支持者の票はロムニーとブッシュに割れる可能性があり、最後の段階までロムニーは苦戦する。ヒラリー.クリントンが公式に立候補を表明すれば厳しい選挙になることは確実である。もし、最終的に共和党大統領候補として生き残った場合、ヒラリーとの対比において、ロムニーには3つのマイナス要素がある。大統領選の挑戦は(1)ヒラリーは2回目であるが、ロムニーは3回目の挑戦である。従って、クリントンは、1回敗北しただけであり、「何をすべきか、何をすべきではないかを学んだとの議論ができる」が、2回連続して敗北し「連続的に 3回目に挑戦するロムニーにとってはその論議をすることはもっと困難」である。(2)ヒラリーは2008年の大統領選で同じく大統領候補であったバラク.オバマに破れた。最終的には、ヒラリーは当時上院議員であったオバマを支持する方向に転換した。その後、彼女は「世界をステージ」にした国務長官として、献身的な奉仕をした実績があり、2013年に退職した後もずっと政治活動を続けていることで良く知られている。一方、ロムニーは、2012年の大統領選で敗北した後、何も政治的貢献をしていない。基本的に「2012年に敗北した時と同じ人間」であり、2016年も立候補したいのであれば、斬新なアイディアが必要である。(3)既に本人が立候補を表明する前から、ヒラリーは事実上の最有力候補者である。従って、ヒラリーには現役の立候補者で彼女に挑戦可能な人物はいないので「予備選での対抗者が存在しない」と言われている。一部の共和党はロムニーの立候補を望んでいるが、共和党のリーダーおよび過激派のティーパーティはロムニーを支持していない。これもロムニーにとって厳しい選挙になる要因である。

この3つの要因に加えて、2016年には国民の真理が再度民主党に向く可能性がある徴候が既に顕われている。労働市場の向上と賃金上昇傾向を含む著しい経済向上、移民法の大統領令、キューバー政策などが要因であると思われるが、大統領の支持率は最近上昇した。14日にCBS が公表した世論調査によると、10月の39%から最近7%ポイントまたは46%に増加した。7年目を迎えた現在の大統領と当時7年目を迎えたジョージW.ブッシュの支持率28%に比較するとはるかに良好である。CBSはオバマ政権の経済およびテロ政策が支持されていると分析している。ガソリン価格の大幅な下落は国民の生活負担を減少している一因であるため、57%の国民は、ガソリン価格減少は経済を改善させると答えた。また、57%の国民は今後数ヶ月以内に米国でテロ攻撃があると信じている為、数週間前からテロ対策を強化したオバマ政権のタイミングは絶妙である。歴史的に、経済が向上すると大統領の支持も向上する傾向があるため、2016年10月まで経済が向上し続けた場合、2016年の大統領選挙は、2014年の保守傾向の勢いを変える可能性がある。いずれにしてもヒラリーが立候補した場合、マイナス要素が顕著であるロムニーは危険な賭けをすることになる。

 

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