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上院議会はキーストーン.パイプラインの改正法案に29日夕方投票し、圧倒的な票差で通過した。下院は早くから独自の法案を通過しているため、両院での協議および調整後、最終的に通過する必要がある。上院多数派の共和党と少数派の民主党はそれぞれの記者会見で、上院の法案について非常に対照的な見解を披露した。論争的なこの法案に関して、オバマ大統領は拒否権を行使する可能性が高い状況である。

下院議会は独自のキーストーン.パイプライン建設法案に9日午後1時頃投票し、266対153の圧倒的票差で通過した。下院民主党の28人は賛成票に投じた。上院議会は27日にパイプラインの建設許可を認可する為、気候変動を含む改正法案の投票を試みたが失敗した。その後、再度協議を行い、29日の午後4時頃改正法案に投票し、62対36票で通過した。改正条項には気候変動やエネルギー資源の保存を含む多数の改正案が追加されている。上院で賛成票に投じた民主党議員は9人である。反対票に投じた36名中34人は民主党、2名は無所属である。

下院議会では過去3年間で頻繁にパイプラインに関する投票を行い、今回が10回目であると言われている。遂に両院で通過したが、両院の法案はそれぞれ内容が異なるので、統合した法案を通過させる必要がある。下院が上院の法案に投票するか、または上院が下院の法案に投票する事が最も単純な方法であるが、上院の法案には38の改正案が含まれている為、上院が下院の法案に妥協することは困難になる可能性がある。

投票に関して、多数派共和党と少数派民主党のグループはそれぞれ記者会見を行い、対照的なコメントを公表した。上院多数派リーダーのミッチ.マコーネルは、ネブラスカ州の裁判所は提案されていたパイプラインのルートを認可した事を報告し、国務省は環境的インパクトが最小である事を示唆していると述べた。また、42,000の雇用を拡大すること、パインラインおよびエネルギーの安全保障を考慮した超党派の充実した法案であることなどをアピールした。

一方、少数派民主党リーダーの代理を努めているニューヨーク出身の上院議員チャック.シューマー及び複数の代表者は、最も汚染されたタールサンドを運ぶパイプラインの建設は裕福な石油会社に多大な利益を与えるだけで一般のアメリカ人には何の利点もないことを強調し、永久的雇用創出はわずか35であると語った。また、(1)米国の鋼鉄のみを利用する、(2)米国のパイプラインからの石油を保存する、(3)米国の飲料水を保護する、(4)石油漏れから保護する、(5)アメリカ人の土地を含む資産の権利を保護する、(6)パインプラインの安全性を保障することでアメリカの中産階級を保護するこれらの条件に対して、共和党は全て「ノー」と言っていると報告した。最後にカリフォルニア州出身の上院議員バーバラ.ボクサーは「外国の民間企業に特別な利益を与える」ための法案であり、上院議会は過去に米国の民間企業に特別な利益を与えるような法案を通過したことはないと述べ、「非常に不名誉です」と語った。

大統領はプロジェクトに関する調査や検討が完了するまで許可しない姿勢を変えないはずであり、拒否権を発動する可能性が高いと言われている。従って、オバマ氏が拒否権を行使した場合、両院で多数の民主党が賛成した超党派の法案を妨害したと批判されることは必然である。しかし、憲法は通過した法案の全てに署名する必要はないことを定め、全ての大統領に拒否権を与えている。両院がその拒否権を覆すためには上院で67票、下院で290票必要である。オバマ氏が過去6年間で行使した拒否権は2009年12月及び2010年10月の2回であり、いずれも些細な課題の法案であり非論争的なものであった。従って、本格的に拒否権を利用するのはこれからであると言われている。

 

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