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30日ミット.ロムニーは2016年の大統領選に立候補しないと公表した。つい最近まで、3回目の挑戦に意欲を見せていたと言われていたにも関わらず、突然支持者の期待に背く決意をした理由は幾つかある。最も有力な候補者になる可能性があったロムニーが辞退宣言した直後、他の共和党候補者および寄付者の間で素早い動きがあり、ロムニーの発表は多大なインパクトを与えたことを示唆している。

ロムニーは30日午前11時頃、電話で支持者に立候補しない決定をしたと語った。ラジオ.トーク番組の司会者ヒュー.ヒュイットは自身のブログにその会話内容を投稿した。その記事によると、ロムニーは「我々の次の大統領指名者には他の候補者にその機会を与える事がベストであると決めました」と語り「次世代の共和党リーダーの一人は、今日の私ほど知られておらず、国中の人々のメッセージを受けてはいないかもしれないし、まだ開始したばかりかもしれませんが、民主党の候補者を敗る為、もっと良いことができるように思われます。事実そうなると期待し、そうなることを望んでいます」と述べ、まだ「PAC(政治資金団体である政治行動委員会)を組織化しておらず、寄付も受けていないし、キャンペーンのチームもまだ雇っていない」との現状を明白にした。

立候補を漠然と表明した時から、多くのメディアは、従来の寄付者がロムニーに対して確信を持っていない事も含めて、マイナス要素が多いことを指摘していた。ロムニーが立候補を諦めた決定的な要因は(1)選挙献金者はロムニーとジェブ.ブッシュとの2名に分割して寄付することに意義を感じていないため献金者に葛藤があった。(2)献金者は、ロムニーの連続的な敗北の経歴にこだわりがあり、ブッシュにチャンスを与えたいと考えている傾向が強かった。(3)ブッシュは既に、2008年および2012年のアイオワでのキャンーペンでロムニーの選挙アドバイザーであった共和党の有力な戦略家であるディビッド.コーチェルと契約したことを発表した。つまり、コーチェルがブッシュの選挙マネージャーになる可能性が高いため、「最も尊敬されている」有力な政治戦略家をブッシュに先取りされた結果になっている。従って、ブッシュはロムニーより早くから積極的な準備を開始しているが、この点でロムニーは遅れていた。(4)立候補を考慮していると発表した後、共和党リーダーを含む内部からの批判を受けていたことなどである

ロムニーは30日、再度立候補を考慮するような状況があるかと聞かれたが、「それはないでしょう」と答えたという。この発表は、彼の大統領選への挑戦が公式に終ったことを意味する。他の候補者に最有力指名のチャンスを与えると述べたが、特定の人物を後援することは約束していない。最近続々と共和党の潜在的立候補者が資金集めのイベントでアピールするようになっている。最も有力なロムニーが立候補しないと宣言したため、今後の最有力候補者はブッシュになる可能性が高い。従って、彼は他の共和党候補者のライバルとして、彼が共和党および民主党両方からのターゲットになることが予測される。しかし、最有力候補者になる人物は次第にその選挙資金力が強化される。

31日のワシントン.ポストによると、ロムニーの正式な決定を待っていた数人の大きな献金者は、ロムニーの発表後ブッシュに寄付したという。またニュージャージー州知事のクリス.クリスティはそのような献金者に対して支持を要請した。クリスティの支持者で、元ニューヨーク市長ルディ.ジュリアニの関係者は、主な共和党の献金者は、少なくとも2人から電話で寄付の要請を受けたと語った。その一人はクリスティの事務所から、もう一人はブッシュの選挙キャンペーンを促進しているグループからである。また、複数の共和党寄付者は30日の発表後、「主流派グループに適している」と見られているウィスコンシン州の知事スコット.ウォーカーを考慮し始めた。先週24 日 および25日の週末は、保守派が主催した共和党の集会が行われたが、ウォーカーは25日、カリフォルニア州で開催されたコーク兄弟主催の保守派富裕層のイベントでスピーチを提供する機会があった。又、数人の献金者は、ブッシュとクリスティに対抗する可能性があるケンタッキー州上院議員ランド.ポール、テキサス州上院議員テッド.クルーズ、1月20日までテキサス州知事であったリック.ペリー、元アーカンソー州知事マイク.ハッカビーと面談した。

このような共和党の大統領候補者は、まだ本格的な選挙活動を展開していないが、ほぼ全員は選挙委員会を設定し、全国を駆け回り、選挙資金を集め、戦略を練り、勝利の為の準備を進めることが可能な状態であるという。コーク兄弟は 2016年の大統領選では2012年に寄付した金額の2倍を越える約9億ドルを使うと最近発表した。共和党の誰がホワイトハウスに入るかどうかにはさほど関心のない兄弟は数十年間、彼らのビジネスに有利な保守派の政策を推進するため、多数の保守派政治組織、大学および保守派州のキャンペーンに寄付している。従って、コーク兄弟が特定の候補者の選挙キャンペーンに直接選挙資金を提供することは考えにくいが、間接的にはその可能性はあり得る。2016年の大統領選は記録的に多額の献金が流れると予測されていて、多数の候補者が寄付者を争う戦いはこれから本格的になることが予測される。

 

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