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SOFAとは何か?

イスラム国(ISIS)の人質および殺害はエスカレートしている。彼らは、米国が先導している空爆の報復であると主張している。最近二人の日本人が殺害された後、安否が懸念されていた米国の女性援助労働者ケイラ.ミューラーさんの死亡が今日確認された。オバマ大統領は、彼女を殺害した人物を見つけ必ず正義に導くと語った。しかし、ISISと戦うための認可は2月27日に期限切れになる為、近日中に新たな承認を議会に要請する予定であるが、地面で直接戦争に参加する兵隊またはブーツス.オン.ザ.グランド(Boots On the Ground、BOG)の要求が高まっている。ソファ(SOFA)の更新も含めて、BOGの派遣はなぜ慎重であるべきなのか?

米国当局によると、ミューラーさんの家族は週末に彼女を誘拐した人物から彼女の写真を受け取り、死亡を確認したと伝えたが、どのような状況下で死亡したのか不明である。26歳の彼女は2013年8月に北部シリアにある病院を出たとき誘拐されたが、それ以前はシリアからの亡命者を援助するためトルコで人道的活動に参加していた。先週、ISISはヨルダンの戦闘機がイスラム過激派の建物を爆撃したとき、ミューラーを殺害したと宣告した。しかし、この宣告に対して米国当局は半信半疑であったが、家族が確認したとの報告を受けて、10日公式に死亡したと伝えている。死亡が確認されたと言われている被害者は、人道的援助に献身的な女性であったと伝えられている。オバマ氏は、彼女の死は「深い悲しみ」であると述べ、家族に対して哀悼の意を表明した。

国籍を問わず、現地で取材しているジャーナリスト、援助労働者、軍人関係者はISISに誘拐され殺害される危機感が高まっている。ISISは米国が先導している空爆を止めない限り、今後も誘拐と殺害は続くと警告している。そのような状況下で、オバマ氏はISIS戦略を維持するため議会に再認可を要請する予定であるが、議会は空爆だけで充分なのかどうか論議する可能性があると言われている。大多数の共和党はBOGの派遣を要求しているが、大統領及び民主党はこの特種な戦争にBOGは不要であると主張している為、意見は対立している。オバマ政権は、テロ攻撃はイラクおよびシリアで地域的な脅威になっている為、空爆で対処していると伝えている。

イラクでの空爆は昨年8月8日から開始され、約1ヶ月後にはシリアでも始まった。現在イラクではアメリカの軍隊はイラク軍を訓練している以外に戦闘には参加していない。その訓練に必要な融資は2月27日に期限切れになる為、議会は国土安全保障省(DHS)に資金を提供する必要がある。現在、スンニ過激派のISISはイラクおよびシリアの隣接地域を侵略している為、オバマ氏は、このテロリストと戦う為AUMF(Authorization for Use of Military Force)、つまり軍事力を利用するための認可を更新するよう議会に要請する予定である。2016年後も次期大統領がISIS戦略を引き継ぐことを可能にする3年間の承認を得る計画であるが、BOGを考慮していない為、議会が論議したい地理的範囲や軍隊の限度の決定については含まれていないと言われている。オバマ氏が軍隊を派遣する目的は主にイラクとクルド兵を訓練する為である。

訓練だけの平和的任務の軍隊と戦場の最前線に立つ兵士との違いは、常に後者の方が国際法の問題に直面しやしすい危険性がある。これは民主党がBOGを否定する一因ではないかと思われる。外国軍隊が他の外国に駐留する際、両国間はソファ(Status of Forces Agreement、SOFA)に基づいて行動する。SOFAは米軍の関係者が外国で行動する骨組みを定め、外国管轄の米国人に対して米国の国内法を応用する方法について決定する多国間または二国間協定である。BOGを派遣する危険性は、戦士は常に心身傷害に陥りやすい為、強盗、殺人、過失致死や性別犯罪などに関与する兵士が出てくる可能性に加えて、外国での演習中に事故で市民を巻き添えにした場合、犯罪者や過失者の責任の定義と処置は二国間で異なる場合がある。従って、国際法的に複雑になり、裁判および損害賠償による経費も増加する可能性もある。兵士の犯罪行為は非番中に起きる率が高く、これは米国内の法律で処罰するSOFAの規定外として、地元管轄の犯罪法で処分される場合が多い為、BOGを決定することはそれなりに問題も増えことになる。

2008年に前大統領ジョージW.ブッシュが署名したイラク米国間のSOFAは2011年12月末に期限が切れた。この協定では、非番で基地にいなかった兵士が計画的重罪を犯した場合、犯罪行為が戦闘に関連しているかどうかを調査することも含めて、米国イラク委員会で設定した手順を踏まえることになっていた。米国政府機関の労働者及び米国の請負業者は基本的に米国では外交上の責任免除の対象になるが、米軍に参加している請負業者がイラクで犯罪を犯した場合、イラク刑法の対象になる。従って、オバマ氏の再認可の要請に関して、議会はBOGの検討及びSOFA更新を慎重に行う必要がある。BOGの派遣を容易に主張している一部の共和党議員は、なぜ空爆だけで不十分なのか、ISISとどのようにどの位の期限で戦うのか、BOGの派遣がISISによる誘拐と殺害を減少することに繋がるのか、SOFAの青写真は何であるかを真剣に論議する必要がある。

 

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