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数日前、1,000万人以上がアフォーダブル.ケア.アクト(ACA)またはオバマケアに加入したことが判明している。そのオバマケアの運命は今年3月にKing v. Burwell(キング対バーウェル)判例の聴聞会を行い6月に決定する米国最高裁次第であるが、特にその鍵を握る人物は最高裁主席判事ジョン.ロバーツである。過去にオバマケアを救済したロバーツは、再度救済する可能性があると推測することが可能である。しかし、この判例はオバマケアの助成金(税控除)が論点である為、州が恩恵を受けているこの助成金を各州が維持する意欲があり、州で交換取引市場を設置する方針があるかどうかにもよる。これらは、オバマケアの生存に必要不可欠な重大要素であるが、その運命を予測するのは非常に困難な状況である。

オバマ政権は年末までに910万人が加入することを予測していたが、2015年2月15日の締め切り後、合計1,140万人が連邦政府の交換市場を通して加入したと発表した。そのような状況で、最高裁は3 月4日にキング対バーウェルの聴聞会を実施し、6月末までに歴史上最も重要なオバマケアの運命を最終決定する。もし、最高裁がオバマケアまたは連邦政府が提供しているACA下の助成金を否定した場合、最も影響を受ける低所得者および中産階級700万人以上の医療保険加入者は、保険をほぼ永久的に失うため壊滅的な結果になる。なぜなら、共和党は数年前からオバマケアの代替え計画を考慮しなくてはならないと主張していたにも関わらず、現在もその案を提供できる議員は存在しないからである。保守派判事の一人がこのような点で影響を受ける国民に同情的であればオバマケアは救済される可能性がある。

最終的な判定でオバマケアを救済する可能性がある判事は存在する。最高裁9人の判事中、保守派5人の中からリベラル派4人に同意できる可能性があるのはロバーツ主席判事である。彼は2012年6月、ほぼ抹殺される運命にあったACAを救済した。2012年6月28日のワシントン.ポストは、最高裁主席判事ジョン·ロバーツは「ほぼすべてのアメリカ人に必要な保険が議会の課税権威下で認可されることに合意し、オバマ大統領の画期的な医療保険法の核心部を救済するため、最高裁判事のリベラル派に参加した」と報道した。この時の 5対4の判決は、2年間続いたアメリカ人の政治的戦いに「見事な法的結論」を示した。ロバーツの決定は「医療保険法を制定するため長期的な努力を続けたオバマと民主党に劇的な勝利」をもたらし、患者の保護と手頃な価格を目指す医療法(PPACA)またはACAに反対してきた「共和党とティーパーティ活動家に苦い敗北」を与える結果となったと述べている。ロバーツはこの日「連邦政府は人々に医療保険を購入することを命令する権力はない」しかし、「連邦政府は医療保険のない人に課税する権力がある」と述べた。つまり、タバコに課税することと同様、医療保険を購入しない国民に罰金という名目で税金を支払うことを要求するオバマケアは合法的であると判定した。

医療保険に関する紛争は2010年3月 23日オバマ大統領がACAに署名した日から始まった。その後、主にこの税金(罰金)に反対した共和党は55回以上の撤廃を試みたが、今日まで成功していない。いずれにしても、ロバーツはこの瞬間歴史のページを綴った為、再度オバマケアを救済するかどうかの運命に立たされている。単純に推測すれば、2012年にオバマケアの生存を守ったロバーツが三年後に同じ法律を抹殺する運命に追い込むことは考えにくい。しかし、2012年は強制加入に関する判例であり、今回は補助金に関する判例であるため、ロバーツがどちら側につくかどうかは予測不可能である。ロバーツの他に、スィング票(中立的)と呼ばれる穏健保守派のアンソニー.ケネディ(右)の立場を予測することは更に困難である。最高裁の決定において、常に重要な鍵を握るこの2名がいずれも助成金に反対している原告側を支持した場合、 連邦政府の交換取引市場を利用している少なくとも34州のACA加入者は医療保険を失う結果になる。

議会はオバマケアの選択肢を準備していない事に加えて、最高裁の否定的な判定に備え対策を考えている州はわずかである。州の知事またはスポークスマンにインタビューしたロイターの17日の報告によると、助成金を維持する為、地元で交換市場を設置する意志のない州はルイジアナ、ミシシッピー、ネブラスカ、サウス.キャロライナ、ウィスコンシンの共和党州である。共和党と民主党が混同しているジョージア、ミズーリ、モンタナ、テネシーの州政府当局者は大多数の共和党州の議員が反対しているため、新しい交換市場を設置することはほとんど不可能であると答えている。デラウェア、メイン、オハイオ、ペンシルベニア、サウス.ダコタ、バージニアの6州は助成金を維持する為、万一の場合に備える計画を議論しているが「兵站学的または政治的な障壁」に直面している。アイオワ、ワイオミング、オクラホマ、ウェスト.バージニアの4州は現在、交換市場を設置することを考慮していない。他複数の州は独自のモデルを考慮し、アラスカは2017年に設置する方向性がある。しかし、総体的に消極的な状況を示唆している。

このような現状は、最高裁の判事らにオバマケアの助成金を保持する動機を与えない。キング対バーウェルの判例では、原告側は州が交換市場を設定した州のみに助成金は適用されると主張している為、2013年から自州で取引交換市場を設置しているのは僅か13州とD.Cのみであるため、インパクトが弱い状況である。もし、大半の最高裁判事が助成金に反対している原告側を支持した場合、共和党でコントロールされている議会は、助成金を保持するため最高裁と戦う意志はほとんどない。最もオバマケアを救済する可能性のある最高裁主席判事ロバーツおよびスィング票を握ることで有名なケネディに期待できる明白な理由がないため、オバマケアの運命を確実に予測できる人は皆無である。

 

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