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上院議会は4日、両院が1月に通過したキーストーン.パイプライン法案に対してオバマ大統領が行使した拒否権を覆す投票を実施したが、必要な票の2/3 に満たなかった為失敗に終った。下院または上院のいずれかがこれに失敗した為、キーストーン.パイプラインは当分建設が進展しないことになる。共和党多数派の議会もオバマ氏の拒否権に対抗することは極めて困難であることを示唆している。

論争的なパイプライン建設を認可する為の投票は、下院で1月9日に実施され266対153票で通過し、上院は1月29日に62対36票で通過した。その後、オバマ大統領は署名せず、2月24日に拒否権を発動した。上院議会はこれを覆すことを決定し、本日投票を行ったが、62人はオバマ氏の拒否権に挑戦することに同意し、37人は拒否権を維持することを選択した。両院が最終的にパイプライン法案を通過した後、複数の環境保護団体はオバマ氏に拒否権を行使するよう強く要請したと言われている。オバマ氏は就任最後の2年間、納得出来ない法案には拒否権を行使することを宣言していた為、パイプライン法案は就任後始めて本格的な拒否権に直面した事になる。又、拒否権に対抗するためには上院で2/3の67票、下院で290票を獲得する必要があるため、これは非常に困難である。

キーストーン.パイプライン建設許可は、共和党が多数派となった議会で最初の優先課題であったが、両院で通過したその最初の課題さえ達成することは、オバマ氏が大統領である限り困難であることを示唆している。論争的な問題が多々あるため、両院での通過後に反対者の抵抗が強かったことも要因である。専門家は、カナダからのオイルサンドは通常の原油より汚れている為、カーボンの排出量がもっと高くなると主張している。従って、毎日80万バレル以上の原油が輸送された場合、様々な懸念が提起されている為、長期的な影響を考慮する必要がある。パイプライン建設は環境および気候変動を悪化する可能性があり、一般の国民にはさほどメリットがないと言われている事も含めて、今後化石燃料の依存を継続する必要はない現状であり、更にクリーン.エネルギーの促進を世界にアピールし始めたオバマ政権の責任を考慮した場合、オバマ氏が拒否権を行使したことは必然的かもしれない。

しかし、オバマ氏が拒否権を発動した主な理由は国務省の査定が完了していないからである。その査定がいつ完了するのか不明であるが、法的および事務的プロセスが全て終了した時点で大統領は最終的にプロジェクトを認可する可能性がある事も否定できない為、永久的にパイプラインは建設されない状況になった訳ではない。しかし、パイプライン建設の論争はしばらくの間休止状態になることが予測される。

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