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インディアナ州はすでに署名された法を改正し、アーカンソー州の知事とほぼ同じタイミングでいずれも2 日、宗教の自由回復法案に署名したことを公表した。インディアナ州の知事マイク.ペンスは、先日差別を正当化する法律ではないことを明白にすると述べ、幾つかを修正した後に署名したと述べた。しかし、 彼が公言した事は全て真実ではないことが証言者の発言により判明した。現在、宗教の自由回復法(RFRA) 論争はキリスト教の権利とゲイの権利の衝突による文化戦争に発展したと言われている。なぜ今、RFRA なのか? 2016年の大統領選での論争点になると言われている理由は何か?

2日に2つの州が署名した宗教の自由回復法は、この差別を明白に禁止していないため引き続き論争的である。インディアナ州のRFRAは同性愛者に対して差別を禁止することを明白にした条項を含めていない。ペンス知事は31日の記者会見で、ビジネス.オーナーがゲイやレスビアンにサービスを拒否することを認可するための差別のライセンスを与えることが目的ではない為、ビジネスが差別を正当化する為この法律を利用することを許可していないと主張した。しかし、3日のワシントン.ポスト(W.P)によると「それは全面的に真実ではない」ようである。インディアナ州にRFRAの制定を促したのは社会保守派の組織であり「同性愛者の結婚式を除外するためキリスト教徒の権利を保護することが第一のゴールである」という。2週間前、ペンス知事が署名した後すぐ、キリスト教の活動家組織のアドバンス.アメリカはこの点を明白にした。この組織のリーダーであるエリック.ミラーは州議事堂で個人的なお祝いにペンスを招待していたことも判明した。ミラーは「キリスト教徒のパン屋、花屋、写真家がホモの結婚式に参加することを拒否することで罰せられるべきではない」と述べ、キリスト教の権利を主張した。

しかし、同性結婚を合法化している多数の州では、特定の人種、グループ、宗教の違いによる差別を禁止する法律を制定しているため、ゲイに対してサービスを拒否したビジネス経営者は事実上罰則を受けている。W.Pによると、オレゴンでは2月、レスビアン.カップルの結婚式用ケーキの注文を拒否したマスターピース.ケーキ.ショップの経営者は不法に差別したとして罰金を科せられた。ニューメキシコの写真家はレスビアンのセレモニーでの撮影を拒否し2007年に法律違反による処罰を受けた。最近ワシントン州の70歳の花屋の経営者は、同性愛者の結婚式場の装飾用花のサービスを拒否したとして先週$1,000の罰金を科せられた。このケースは上訴されている為、裁判に負けた場合、彼女は$100万の裁判費用を支払う可能性があるという。しかし、彼女は宗教の教義に違反できないとの信念に基づき、キリスト教の権利を守る為には法の罰を恐れていないという。このような状況は文化戦争と呼ばれている。

更に今週、多数の政治家はビジネス、家主、他の人達がゲイの客を拒否するためこの法律を利用することはできない事を明白にした。また、アーカンソー、ジョージア、ノース.キャロライナ州では、主な企業、スポーツ業界、芸能界、ゲイ活動家、政治家による抗議が集中した為、インディアナ州と同類の法律を改正したかまたは完全に放棄した可能性がある。ゲイ権利の活動家は、このRFRAの主要点を議員らが曖昧にすることを容認してはならないと述べている。アップルのCEOティム.クックが主張した通り、圧倒的に多数の企業はインディアナおよびアーカンソーの動きは宗教の自由ではなく、全て差別が目的であることを認識している為、躊躇することはなくボイコットを叫び、その波紋は広がっている。コネチカット州の知事ダニエル.マロイは4月1日、州の資金を利用してインディアナ州に旅行することを禁止する知事令を発行した。ワシントン州の知事ジェイ.インスリーも同じく、州の資金を利用してインディアナ州に旅行することを禁止する意向を来週月曜日に発表すると述べた。これは、過去にRFRAを制定した全ての州が同性愛者を差別することを正当化するためではないことを示唆している。

(RFRA)を制定した州はアーカンソーを含めて合計21州である。なぜ一部の州は今、宗教の自由回復法を求めているのか? 2014年11月までにはすでに34州およびD.Cが同性結婚を合法化し、今年幾つかの州が合法化した。ほぼ全州に拡大するのは時間の問題である。同性結婚を支持する風潮が顕著であるアメリカ社会であせりを感じているアドバンス.アメリカのような同性結婚に反対する一部の組織は、政治家にプレッシャーをかけることで、合法化の波動を止める戦いに挑んでいる。キリスト教権利の主張の波動は、同性結婚があまりにも広範に認められるようになった風潮に対する最後の抵抗である。米国自由人権協会は、最近の一連の動きは「全てが同性結婚であり、この法を必要とする理由について支持者に伝えられたことがRFRAの文脈である」と述べている。つまり、本質的には男女間の伝統的な結婚のみに固執する人達のエゴであると指摘している。近年裁判所が決定している同性結婚の合法化の急速な波動は、全ての宗教組織および個人の感情を反映していないことも一因である。

従って、インディアナおよびアーカンソー州の知事は、そのような同性結婚に反対する個人に対応したことは明らかであり、その措置は右翼傾向州独自の改正版RFRAを制定したことである。彼らは、同性愛を禁じる宗教教義の重要性、特にキリスト教が彼らにとって、何よりも重要であることをアピールする為、最終的には憲法改正を求める意向があると言われている。アーカンソー州の共和党知事アサ.ハッチンソンに対して、あれほど法案の拒否権を発動するよう多方面から要請されていたにも関わらず、なぜ知事は署名したのか? 右翼文化の幾つかの州は同様の法案を州議会が早急に通過させ、知事が署名するよう圧力をかけていた為であると言われている。一方、インディアナおよびアーカンソー州のRFRAに反対している企業は、幾つかの州が制定を考慮しているため、ボイコットを呼びかけることでその制定を阻止する努力を続けている。

従って、「文化戦争」と呼ばれる RFRA論争は2016年大統領選の課題になると言われている。ゲイ.カップルに対するビジネスを拒否した個人は差別したとして、罰金を科せられ、そのようなビジネスを保護する法律を制定したインディアナおよびアーカンソー州に対する抵抗の勢いは強い。単に相手がゲイ、黒人、マイノリティであるというだけの理由でビジネスを露骨に拒否する事は単なる差別行為であると判断されるだけである。しかし、信仰に忠実であり、ゲイにサービスを提供することで教義に逆らうことには著しい精神的負担があると表現している個人の主張が真実であるとしたら、これは幾分ニュアンスが違ってくる。2016年の共和党の大統領選候補者の大半は、社会的文化的保守派が多く、外交政策や経済問題に弱い政治経験の浅い若手候補者は、ほとんど全員がこの論争に飛びついている。この最も厄介なRFRA 問題に彼らがどのように対応するのか、ある意味で試されると言われている。

また、RFRA問題について、カリフォルニア州の元知事であった俳優のアーノルド.シュワルツェネッガーは、平等を強調し、共和党は同性愛者を除外する政党であってはならないと指摘した。3 日ワシントン.ポストのオプイドに投稿し「アメリカ人として、今週インディアナ州で起こった事、および同様の法律が他の州で通過する脅威が非常に心配です。共和党員として、私は激怒しています」と書き、最初に通過したインディアナ州の分裂的な法律は私たちの国のために悪いだけでなく、我々の政党にも悪いです」と述べた。また、最後に「共和党が次世代の有権者が私たちのアイデアと現実の問題の解決策を聞くことを望んでいるなら、我々は分裂した党でなく、包括的でオープンな政党でなければなりません。私たちは平等のために、いかなる形態での差別にも立ち向かう政党でなければなりません」と述べた。

2月19日にCNNが公表したCNN/ORCの世論調査によると63% のアメリカ人はゲイやレスビアンは結婚する憲法上の権利があると答えている。キリスト教の権利とゲイの権利の衝突は文化戦争であると言われているが、多くの共和党を含む大多数の国民は、国がこの問題で分裂することを望んでいない。従って、RFRA は2016年の大統領選の重要な課題の一つになったようである。

 

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