アメリカの最新課題 Contemporary American Issues © 2016 Yuko’s Blog. All Rights Reserved.  

また、1995以降普及しているオンライン. コースは全国的にビジネス、教育、及び医療関連の分野がかなり充実している。最近では、社会学や、ライブレリー. リサーチ、コミュニケーション、民族学、性学、生物科学、地質学、コンピューター科学などが全米の多くの大学で受講することが可能になってきている。更に、エッセイ試験が常に必須となるような歴史専攻でも、学士過程及び修士課程の資格が取れるよう、限られた大学がコースを提供している。

経験上、インターネットほど柔軟性に富んだ勉強方法はないことを実感している。自宅で都合のいい時間帯に講師が構築したブラックボードのコース情報欄にアクセスして、研究課題又は宿題を定められた期日までに提出するだけなので、コンピューターが好きな人にはうってつけである。しかし、多くのオンライン.クラスは、毎週少なくとも1回は研究課題の提出があり、講師によってオープン. ディスカッションのセクションを設け、頻繁に他の複数の生徒が書いたエッセイにコメントする宿題を課す場合もあり、結構オンライン.コースのスケジュールは忙しい。

しかし、このようなオープン. ディスカッションの機会が与えられているオンライン.コースではお互いの顔が見えないため、本音をぶつけ合える絶好の機会がある。政治、宗教、移民問題、同姓愛、妊娠中絶などに関連した個人の選択や思想が反映する課題について、大半の学生は公の場面であからさまに自分の本音を吐露することを控える傾向にある。通常のクラスの授業では静かな学生達が、お互いの顔が見えないインターネットのコースになると、時には本音で個人攻撃的な意見を書き、激しい論争を繰り広げるという場面に直面し驚いたことがある。

インターネット時代の教育としてもっとも役立つカリキュラムのひとつにライブレリー. リサーチ. コースがある。これは、人文学、および文化系の最上級学生の必須科目であるが、このコースは最近のインターネットを賢く利用し、コンピューターを利用した図書館での情報検索の技術習得に重点を置いている。ここで学ぶ課題は、出版物のタイプ、情報の構造と形式、剽窃行為、著作権、文書のリサーチ技術、電子化された文書の管理と検索技術、検索した文書の評価、インターネット情報の分析と評価、印刷された新聞とネット新聞の構造の違い、ネット新聞と電子コピー化された新聞構造の違いなど、驚くほど、内容が多岐にわたり、一口で言えばインターネット時代の司書が所有する全ての知識を伝授してもらえる優れたオンラインコースである。

このコースの課題の中で、最も刺激をうけた情報は、情報のグローバル化時代に生きている我々は、今、重大な変換期を迎えているということである。コロラド州のハイランド. レンチにある高校の教師、カール. フィシが『知っていましたか?:グローバリゼーションの情報化時代に大きな変化が起きていますDid you know? Shift Happens – Globalization, Information Age)というタイトルで2007年にYouTubeに投稿した興味深い内容は大きな反響を呼んだ。

このビデオには現在多種のバージョンがあり、翻訳版さえ利用されている。将来の子供たちが直面する情報のグローバリゼーションの生存競争の激しさを予測したセンセーショナルな内容の故に、当然ながら賛否両論があったようだ。ビデオを観たアメリカ人の反応で最も目立った点は、なんと言っても、アメリカ人より中国やインド人の知能指数が高いという報告であった。事実、自分たちが世界で一番優れていると思っているアメリカ人も結構多いので自然な反発だっかもしれない。一方、アジア系がアメリカ人より優れているという統計に賛同した日系人も多かったはずである。

しかし、 いかにすぐれた情報であっても、批判精神を駆使して内容を分析するべきである。フィシ氏は、このビデオ製作に、かなり多くの統計を利用している。たとえば、中国の人口の25%は北米の総人口より知能が高く、2006年の大学卒業生の数はアメリカの場合、130万人、インドが310万人、中国が330万人であると述べているが、この情報は具体性に欠け、意味不明な場合が多々ある。例えば、CIAの統計によると、2009年7月の時点による中国の総人口は1,338,612,968、インドは1,166,079,217と報告されている。一方、北米の総人口は307,212,123となっている。このように総人口で見てみると、最も多い国は中国である為、2006年の大学卒業生数は当然中国が最も多いはずである。

また、 マイスペースやウキペィディアは現在非常に人気のあるサイトになっている。しかし、学術文献などを出版する事前の学者間のチエックと批評の過程はないため信憑度が確実ではないと教育者は指摘している。デジタル. マオイズムの作家であるジャオン. ラァニィア氏はマイスペースやウキペィディアなどが提供するメタ情報は、匿名の複数の人物が追加、変更、及び記載を繰り返して行う過程で、オリジナルの色彩と個性を失うと述べている。しかし、ウキペィディア英語版及び日本語版のいずれも、単に事実に基づいたデーター、例えば化学作用要素、人物紹介、などを参考までに調べるのには十分利用する価値があると考える。逆に、宗教、思想、政治など、イデオロギーが個人によって異なる要素のある情報には不適切である。

ラァニィアは、インターネットの普及前は個々の出版者が信頼できる質の高い情報を提供していたが、インターネットがグローバル化した情報化社会の現代においては、クラッシックな学問より、質の悪い情報が人気を多く得ていることを嘆いている。要するに、マイスペースやウキペィディアのようなメタ情報サイトはほとんどが無益であり、アイドル的文化を反映したものであり、グローバル化した情報化社会は個人から集団へのシフトがおきていると述べている。

フィシ氏の他にも、コンピューター技術による 通信、コミュニケーション、教育の変化について、語っている専門家は沢山いる。Web 2.0 のクリエーターであるマイケル. ウェシ氏はカンザス州立大学の考古学の教授であるが、インターネットは急速にデジタル化し、グローバル化していると述べている。考古学のような授業は、文化遺産や人々の古代の生活の様子をグラフィックにしたものが多いため、パワーポイントを利用し、フォーマット化及び編集し、講義の要点をテキストに貼り付けたビジュアルな講義が多くなっている。場合によってはほとんどビデオやユーチューブを利用する講師も増え、講師独自の研究や知識から伝授する伝統的な講義形式の授業はすでに消えつつある。

学生と教授とのコミュニケーションも、学生側に質問がある場合、個々にE-メールするという方法が一般化している。私は質問をリスト形式で送信し、受信した教授側は箇条書きにした個々の質問の下に解答を書いて返信するだけという方法をシステム化させ、多忙な教授の時間節約に大いに協力し、講師とのコミュニケーションを充実させてきた。まさに、インターネット時代の教育システムを反映したものであった。

 

参考文献

————————————-

Kyong-Jee Kim and Curtis J. Bonk: “The Future of Online Teaching and Learning in Higher Education: The Survey Says,” Quarterly Magazine, Number 4, 2006.

Els Kuiper, Monique Volman, Jan Terwel. “The Web as an Information Resource in K-12 Education: Strategies  for Supporting Students in Searching and Processing Information”. Review of Educational Research, Vol. 75, No. 3. American Educational Research Association. 2005.

Educational Benefits of Online Learning: A Blackboard Tip Sheet. Blackboard Inc.

CIA –The World Factbook: https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook

Jaron Lanier, Digital Maoism:The Hazards of the New Online Collectivism, May 30, 2006 http://www.edge.org/3rd_culture/lanier06/lanier06 index.html

 

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。