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By Nytimes

早くから選挙キャンペーンのスタッフを雇用し、全国を駆け回り、多額の選挙資金を集め、共和党候補の最有力者であるジェブ.ブッシュはなぜまだ公式に立候補を宣言しないのか?実は、非公式な選挙候補者には多大な利点がある。それはお金である。これは、最近大半の米国民が憲法改正を支持し始めた米国の選挙献金制度に直接関連がある。2010年の最高裁の判定から約半年後、独立したキャンペーンで無制限の政治的支出を可能にする新たなタイプの政治活動委員会(スーパーPAC)が設立され、選挙献金は無限になった。その判定から5年以上が経過した今日、米国民は無限の政治資金が政治に与える多大な影響に気付き始め、選挙資金の改革を強く支持している。

ブッシュは2日、フロリダ州オーランドで記者団に大統領選の公式出馬についてはまだ決定していないと語った。ブッシュの家族は、大分以前から彼の立候補を激励し、誰よりも先に選挙キャンペーンを開始していながらまだ公表していない為、最近選挙法違反が疑われている。最終的に公表することは確実であるが、彼がまだ発表していない主な理由は、もっと自由な選挙資金集めの為である。つまり、非公式な選挙候補者はスーパーPACの全ての管理的な調整を本人自身が行なう事および、無制限に選挙寄付金をスーパーPACに蓄積することが可能である。しかし、公式に発表した場合、スーパーPACの管理はキャンペーンに関与しない第三者が管理することになるためその調整が禁止され、更に寄付者は贈与額が2,700ドルに限定される。

先週、2つのキャンペーンの監視団体である「民主主義21」と「キャンペーン法律センター」は、ブッシュが候補者の制限を回避することで選挙法に違反していないかどうかを調査するため特別弁護人を選任するよう司法省に要請した。これらのグループはブッシュの他に民主党の マーティン.オマリー、共和党のスコット.ウォーカーとリック.サントラムが候補を宣言することなく選挙資金の制限を回避しているとして、3月連邦選挙委員会(FEC)に訴状を提出した。オマリーとサントラムは最近立候補を宣言した。キャンペーン法律センターの代表者は「私はまだ決定していませんとは言えません」と述べ、「 候補者のように見え、候補者のように振る舞い、資金を蓄えている。それはどうでもいいことです。しかし、法律の目には候補者です」と指摘した。

2010 年 1 月、米国最高裁はUnited Citizen v. FECの判例で、企業または組織の選挙寄付金額を政府が制限することは米国憲法改正第一条の言論の自由に違反するとして、寄付金も言論であると判定した。その直後に制定された組織がこの判例の副産物であるスーパーPACである。あれから5年以上が経過した今日、ようやく米国市民は多額の選挙資金が政治に悪影響を及ぼすことに気付き始めた。5年間、この判例を覆す運動を推進してきた幾つかのウォッチドッグ組織は憲法改正運動を展開してきたが、2日にニューヨーク.タイムスが公表した最近の世論調査によると、大多数の米国民は選挙資金法の改正を求めている。New York Times/CBS News が5月28日から31日に実施した世論調査では、両党の大多数の有権者は選挙で制約されていない金権政治を基本的に拒否している。

大多数のアメリカ人はお金が政治に及ぼす多大な影響を懸念し改革を望んでいる。お金が選挙に与える影響について、「金持ちは他全てのアメリカ人より選挙に影響を与えているか」との質問に、66%は金持ちがもっと影響を与えると答え、31%は全てのアメリカ人および金持ちに平等の影響を与えると答えた。また、「アメリカの政治におけるお金の役目は影響力が強すぎるか、弱すぎるか、または丁度良いか」のいずれかを選ぶ質問で、「影響力が強すぎる」と答えた率は84%、「丁度良い」と答えた率はわずか10%であった。次に、「当選した候補者は彼等のキャンペーンで寄付した人およびグループを直接援助する政策を促進すると思うか」との質問で(1)ほとんど促進する、(2)時々促進する、(3)めったにない又はほとんどない」のいずれかで「ほとんど」と答えた人は55%、「時々」と答えた人は30%、「たまにある」と答えた人は9%であった。

選挙資金の改革について、(1)総体的に政治的キャンペーンに資金を提供するためのシステムは良好に機能していて、もっと改善するためには「マイナーな変更」だけが必要である。(2)政治運動に資金を提供するシステムにはいくつかの良いものがあるが、「根本的な変化」が必要である。(3)政治的キャンペーンに資金を提供するためのシステムは非常に間違っているので「完全に再構築する必要がある」のいずれかを選ぶ質問で、マイナーな変更だけが必要であると答えた人は13%、根本的な変革が必要であると答えた人は39%、完全に再構築する必要があると感じている人は46%であった。

現在、候補者と提携していないグループは、キャンペーンでの広告宣伝に無制限の資金を利用している事に関して、法律で制限するべきか、または現状を維持すべきかとの質問に、制限すべきであると答えた率は圧倒的に高く78%であり、無制限の状況を維持するべきだと答えた人は19%であった。また、キャンペーン期間中、候補者と提携していないグループが使うお金の寄付者を公開するべきであるか、またはその情報を個人的なものとして扱うべきかとの質問に、75%は「一般に公開するべきである」と答え、「個人的情報として維持すべき」と答えた人は22%であった。

また、憲法修正第一条の言論の自由に関して、選挙の寄付金は言論であると決定した最高裁の判例に関連する質問として、「お金は言論の自由である」と答えた率は41%(共和党48%、民主党42%)、「言論の自由ではない」と答えた率は54%(共和党49%、民主党53%)であった。この質問には両党に若干の違いがあった。現在の無限の選挙献金でどちらの党がより恩恵を受けているかとの質問に共和党と答えた率は23%、民主党と答えた率は14%、両党が同等に恩恵を受けていると答えた率は58%であった。

ブッシュは5月末、スーパーPACに資金を集めることに関して法律に違反していないし、2016年の大統領選に出馬すれば、外側のグリープとスーパーPACを調整することはないと述べた。非公式な候補者は無制限の選挙資金を集めることが可能である事に加えて、寄付者名が公開されていないダーク.マネーの例が過去に多数報告されている。圧倒的に80%以上の国民は「お金の影響力は強すぎる」と答えている。なぜなら、無限の選挙寄付は、金持ちが政治家を買うことを可能にし、政治の世界を不透明にし、寄付する余裕のない有権者の声は反映されなくなる為、民主主義のイデオロギーが崩壊寸前の現状を最近認識している為である。従って、圧倒的に大多数の米国民は選挙資金制度の変革を願っている。

 

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