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2016年大統領選挙の政治的情勢は、現在ヒラリー.クリントンに有利な4つの前兆がある。一つは経済、次に人口動態的および社会的変化、オバマケア支持の向上、最後に世論調査の数値である。これら4つの要因は長期的な趨勢として、今後暫く大きな変化はないと思われる。

選挙前の経済状況は、歴史的に大統領の党を評価する上で最も重要な鍵である。今日が投票日であった場合、現在米国の経済は強く安定を示唆する結果が公表されているため、民主党最有力候補者のクリントンにはかなり有利である。米国は5月に28万の雇用を拡大し、失業率は5.5%で安定した状況である。現在G7サミットに参加しているオバマ大統領は、8日ドイツでのG7後の記者会見で、グローバル経済回復の最大の方法は雇用と成長に集中することであるとし、今年最も強い経済を示す280,000万の雇用を拡大したことを先週知ったと語った。また、過去5年間で民間部門1,260万の雇用を創造し、失業率は過去7年間で最も低く、米国労働者の賃金は引き続き上昇し、米国は負債を2/3削減している為、グローバル経済に主な貢献をしているとの確信を表明した。

次に、複数の研究者は、多数の米国民は民主党を支持する傾向を示す人口動態的および社会的変化について指摘している。2004年2月出版されたジョン.ジュディスおよびルイ·テイシェイラの共著によるEmerging-Democratic-Majority (民主党過半数の台頭)は、10年前からアジア系アメリカ人、米国で生まれたヒスパニック系アメリカ人、黒人の人口が増え続け、これらの少数派は民主党支持傾向が強いなど、人口動態的な変化があると指摘している。また、近年高度教育を受けた勤労女性が増えている。一般的に米国の女性はリベラル傾向であるが、高度教育を受けた女性ほどその傾向は強くなる。約10年前、少数派として有権者投票率が10%だった女性は現在約2倍増加し、彼等は引き続き民主党に投票している。これに加えて、白人の労働者階級は引き続き民主党に投票している。

更に、産業経済から地域繁栄型の脱工業化経済への移行は民主党に投票する風潮を生み出しているという。また、教育を受けた専門家クラスが伸びている事実に加えて、慢性化した性別ギャップの風潮は、彼等のニーズや信念に一致した政治的イデオロギーをアピールする民主党に投票する傾向がある。更に、民主党は学園都市で決定的な違いがある。大学が多い学園都市および学校機関は、シリコンバレーやリサーチ.トライアングルと呼ばれるノース.キャロライナ州中央に位置する高等教育機関や研究所の中心地である学術都市の全領域にリンクし、民主党寄りが多いことで知られている。民主党の政策は高度教育に力を入れ、特に技術革新の進歩を支援している為、熟練した専門職の労働者は確実に「民主党に投票するグループになっている」ことなどを挙げている。

2010年3月、オバマ大統領が署名したアフォーダブル.ケア.アクト(ACA)またはオバマケアに対する国民の支持が安定したことも民主党に有利な風潮のひとつである。共和党によるオバマケア撤廃の運動は4年以上間続いたが、国民の大半がオバマケアを支持するようになった現在、共和党の「撤廃」表現はもはや聞かれなくなった。米国最高裁は今年3月King v. Burwell(キング対バーウェル)判例の聴聞会を開催した。この判例で原告側は交換市場を設定した州のみに助成金を適用するべきであると主張している為、ACAの柱である助成金に関して6月末に決定する予定である。最高裁が助成金を却下した場合、30以上の州の大多数の国民は、連邦政府の助成金で援助されている医療保険を失う結果になる。半年前、この判例について壊滅的で悲観的な憶測が目立っていたが、最高裁が原告側を支持した場合、全体的にこの法律の意義を損なう結果になる。従って、多数の国民は何らかの抗議活動を通して、助成金を保護するよう最高裁に求めている。

最近の世論調査によると、ACAに対する米国人の印象は大幅に向上した。8日のワシントン.ポストによると、55%から38% の国民は最高裁が交換取引市場を設定していない州に提供している連邦政府の助成金を遮断するべきではないと述べている。党派により意見は異なるものの、遮断すべきではないと思っている民主党の有権者は65%、共和党は34%、無党派は57%である。遮断すべきだと答えた共和党は55%であった。遮断すべきではないと答えた一般的な国民のオバマケア支持率は平均52%であり、2年前の30%台から著しく向上した。このような風潮からオバマ大統領は8日の記者会見で、最高裁は法が意図する真意をそのまま維持することでオバマケアを保護するとの希望を表明した。

最後に、一部のメディアは既に 2016年の大統領選ではクリントンが勝利する可能性が高いことを予測している。大統領候補者に対する人気投票率は最も分かりやすいバロメーターである。8日にクウイニピアク大学が公表した世論調査によると、共和党候補者の中ではマルコ.ルビオがリードし11%、ジェブ.ブッシュは10%の支持を得ている。他の公式立候補者で10%以上の支持率を確保した人物は存在しないため、ルビオとブッシュは強力なライバル同士になる可能性がある。一方、民主党候補者ではクリントン55%、バーニー. サンダースは15%である。クリントン支持者の51%は男性であり、58%は女性である。クリントン支持者の56%は自称「非常にリベラルである」と答え、65%は「幾分リベラルである」とし、 51%は穏健又は保守派であると答えた。総体的に、クリントンをリードしている共和党候補者は存在しない為、クリントンは引き続き最有力候補者である。これが長期的トレンドであった場合、ヒラリー.クリントンが次期大統領として当選する可能性はかなり高い。

 

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