アメリカの最新課題 Contemporary American Issues © 2016 Yuko’s Blog. All Rights Reserved.  

サウス.キャロライナ(S.C)州チャールストンの黒人教会で17日夜、9人を殺害した容疑者ディラン.ルーフは、コンフェデレイト.フラッグと呼ばれる奴隷制度を支持した州の歴史的な南部連合国旗を愛用していた事を示唆する写真が公開された。22日、S.C知事ニキ.ヘイリーは南部連合国旗を同州の政府関連の敷地から除去することを議会に要請した為、現在最も論争的問題として発展している。23日、同州の議事堂前ではこの提案に反対する人達によるデモ抗議が行なわれた。幾つかの大手スーパーは、南部連合国旗の販売を禁止した為、旗の支持者グループはボイコットを計画していて、南部連合国旗をめぐる論争は穏やかではない。南部連合国旗の歴史的背景およびその論争とは何か?

1861 年1月、7州(サウス.キャロライナ、ミシシッピー、アラバマ、ジョージア、ルイジアナ、フロリダ、テキサス)はアメリカ合衆国からの離脱を宣言し、南部連合を結成した。1861年から1865年まで続いた南北戦争は奴隷制度が直接的な要因であり、奴隷制度を西部領域まで拡大するか否かが課題であった。これら南部州の経済の中心は主に奴隷制度であった為、戦争は奴隷制度の廃止かまたは拡大かを決定する重大な対決であった。南北戦争に敗北した南部連合州は南部連合国旗を掲げ、150年以上崇拝し続いてきた。南部連合側で戦った兵士を先祖に持つ家族にとって、旗は名誉の象徴であるため、南部では南部連合旗を敬う人も多い。また、南部連合国旗は南北戦争後、歴史的、文化的、および人種的理由に基づき、個人及び公的に使用する風潮がある。また、南北戦争の歴史とは無関係に、スポーツ.イベントの応援チームがこれらの旗を利用する場合もある。実際に戦闘旗として使用された旗には多種のデザインがあり、連合内の異なる部署のリーダーが保持していたものである。これらの旗は、外国政府が認識していない非公式な物として、謀反旗、南部の十字架、南部諸州の通称であるディキシー.フラッグと呼ばれている。元来、米国政府に謀反を起こし、戦争で敗北した南部連合州の旗を州政府関連の敷地に表示する必要があるかどうか長い間論争的である。

しかも、今回の大量殺戮事件の犯人は、奴隷制度を支持していた州の旗を愛用していた為衝撃を与えた。南部連合国旗を振りかざし、アメリカ合衆国の旗を冒涜している幾つかのルーフの写真が公開された為、彼の動機は、人種差別と黒人憎悪が明白であることを示唆した。また、人種紛争の煽動的な写真である為、ヘイリー知事は22日、黒人及び白人男女議員らと共に記者団の前で、「現在チャールストンに拘束されている殺人者は、彼の行動が人種戦争を望んでいた事を示唆していました。私たちには、彼が間違っていただけでなく、全く逆の事が起きていることを見せる機会があります」と述べた。又、「私の希望は我々を分裂させるシンボルを除去することで、私たちは私たちの州が調和に向けて前進し、今天国にいる9人の魂を敬うことができます」と語った。

幾つかの南部州では国旗と南部連合国旗が州政府の敷地内のあちこちで見られる。リベラル州から訪れる観光客の目にはそのような光景が異様に映る場合もある。州を分裂しているこの旗をめぐる論争は今回が初めてではない。S.C州では1962年から2000年まで、南部連合国旗は州議事堂の建物の頂上で翻っていたが、2000年上院および下院の州議会はその敷地内の旗の位置を永久的に下げる妥協案を承認した。15年後の今日、同州知事は、その旗を永久に取り除き、アメリカ合衆国の旗の下に州民が調和することを要求した為、一部の市民からの反発が高まっている。デモに参加した幾人かは、南北戦争では南部連合側で戦った兵士に先祖がいるため、その名誉を称える旗を重視している。そのような旗を州政府の敷地内から除去することにはかなりのプレッシャーがあると語った女性もいる。

テキサス州も合衆国から離脱を試みた州であるが、米国最高裁は18日、5対4の多数派意見により、テキサス州は南部連合国旗をデザインした車のナンバー.プレートの発行を拒否することが出来ると判定した。この判決も影響を与えていると思われるが、今週、南部連合国旗を排除するニュースが目立っている。23日のCBCニュースによると、S.C州知事の発表後、多数の大手ビジネスは南部連合国旗を販売しないと公表した。22日、ウォルマート及びシェアーズは南部連合国旗を店舗およびウエ ツブサイトから排除すると公表した。ウォルマートの広報担当者は同社が提供する製品で客を怒らせたくないと述べている。「私たちは、店内または当社のウェブサイト上の品揃えから南部連合旗を促進する全製品を削除する手続きをとっています」と述べた。シェアーズおよびKマートは店内の棚から南部連合旗を除去し、ウェブサイト上での販売も停止した。カナダでは全国的な旗製品の店舗およびウェブサイトが南部連合国旗を棚から引き下ろした。旗製造会社は、この特殊な旗を今後製造しないという。この事件のインパクトは多大であることを思わせる。

S.Cを含む南部州では南部連合旗の除去に関して、この旗の支持者の反発がエスカレートしている為、人権保護団体は、この状況は白人至上主義グループに利用される可能性があると指摘している。23日のNBCニュースによると、南部貧困法律センター(SPLC)の担当者は、過激派グループが旗の除去を「文化的大量虐殺」として煽動しているとし「組織化した白人至上主義者は彼らの意見を叫ぶ集会を実施し、今戦闘旗を使用している」と警告した。新南軍と白人プライド.グループは「旗は南部の遺産の象徴であり、南北戦争の死者の記念碑であり、ディラン.ルーフが考えている人種差別主義者のシンボルではない」と言っている。これらのグループを含む南部連合旗の支持者は抗議集会およびボイコットを計画している。論争的な旗の販売を停止するウォルマートや他の大手スーパーはボイコットのターゲットになるとSPLCは警告している。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。