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先週サウス.キャロライナ(S.C)州チャールストンの黒人教会で殺害された9人の犠牲者の一人は州の上院議員である。この事件後、米国では何かが変わり始めた。24日、一部の地域で南部連合旗を除去する運動が開始された。S.C州議会は、南部連合旗を州政府の敷地内から排除する事について論議している。一部激しい反動があるものの、南北戦争終焉後ちょうど150年が経過した今年、遂に全米で南部連合旗を除去する意識が高まり、その論議が盛んに行なわれている。米国はS.C州の共和党知事ニキ.ヘイリーが望む通り、一国一旗の理想を果たすことが出来るだろうか?

S.C州では明日葬式が催されるため、チャールストンおよび州議会のあるコロンビアでは混雑が予測されている。9人の犠牲者中1人は、殺戮現場となったエマニュエル AME教会の主任牧師クレメンタ.ピンクニー(1973年7月生まれ)であり、彼は2000年から同州の民主党上院議員であった。長い間、奴隷制度、人種分離、および黒人の公民権否定に強く対抗してきた人物でもあった。同州の共和党知事ヘイリーが連合闘争旗を降ろすよう呼びかける声明を発表した後、多くの政治家が彼女の要求に反応している。ピンクニーの無惨な死にショックを受けたことも一因であると思われるが、驚くことに、南部州の共和党議員が最も早く、連合闘争旗を降ろすよう呼びかけている。S.C州議会のメンバーは投票により圧倒的に大多数のメンバーが知事の要請を検討することに同意した。24日のニューヨーク.タイムス(NYT )によると、一部の保守派は「チャールストンの射殺は彼らの見解を変えた」と述べている。

おそらく時が来たのかもしれないが、南部連合旗降下の運動は全国に波動し始めた。全米の政府関連の施設に翻っているこの特殊な旗を除去するかどうかの協議および投票が各地で行なわれている。チャールストンにある 173年の歴史を誇るシタデル 陸軍士官学校を管理する教育委員会は、シタデルの卒業生1人、および6人の従業員の親族が17日夜、黒人教会の襲撃で殺害されたとして、23日投票を行い9対3の票差でキャンパスのチャペルから「 連合海軍ジャック」と呼ばれる旗を除去することを決定した。

テネシー州の両党の政治指導者は、南部連合将官で早期のクー·クラックス·クラン(K.K.K)のリーダーであったネイサン.ベッドフォード.フォレストの胸像を州議事堂の外に移動する必要があると提案した。同州はこの課題で投票を行なう予定であるが、テネシー州の共和党議長であるライアン·ヘインズは、フォレストの像に投票するよう求められた場合、これをキャンペーンの課題として使用しないよう民主党に警告したとしても、除去することを選択するだろう」と述べた。

ミシシッピー州の共和党下院議長であるフィリップ.ガンは「 犯罪の要点である我々の旗を除去する必要がある」と述べ、州旗の左側上部に南部連合軍の戦闘旗も混交したデザインの旗を取り外し、戦闘旗の部分だけを除去することを要請した。つまり州旗と連合軍の戦闘旗がミックスしている旗のデザインを変えることを提案している。同州の上院議員ロジャー.ウィッカーも、奴隷制度と抑圧の象徴として見られている南軍の戦闘旗を完全に除去する事より、デザインの変更を促している。彼は「連合のために戦った勇敢なアメリカ人の子孫として、私はミシシッピー州の現在の旗が侮辱的であるとは思いません。しかし、多くの市民は私とは異なることを感じていますので、私達の州の旗は他の人に誤った印象で描かれていることは益々明確になっています」と語った

バージニア州民主党知事のテリー.マコーリフは、南部連合旗をデザインした車のナンバープレートは今後認可しないと表明した。メリーランド州、ノース.キャロライナ州、テネシー州の政治指導者たちも同じことを行うと表明した。ケンタッキー州の共和党上院議員であるロバート.スタイバーズは、チャールストンの殺害に照らし合わせて、南部連合の大統領でありケンタッキー州の政治家であったジェファーソン.デイヴィスの銅像をフランクフォートの議事堂から除去する必要があると語った。

ワシントンの米国議会のリーダー達も除去に同意的な反応を見せている。ネバダ州出身の民主党上院少数派リーダーであるハリー.リードもS.Cの議事堂から南部連合旗を除去する事を求めている。ケンタッキー出身の上院多数派リーダーであるミッチ.マコーネルはジェファーソン.デイヴィスの銅像を除去するべきだと提案し、「私は私達の州都で非常に目立つ州議事堂にジェファーソン.デイヴィスの彫像を保持し続けることが妥当であるかを協議することは適切であると思います。たぶん、それより良い場所は州都にあるケンタッキー歴史博物館かもしれません」と述べた。

論議のみではなく、既に早々と南部連合旗の除去キャンペーンを開始した州もある。NYTによると、アラバマ州知事のロバート.ベントレーは、モンゴメリーの州議事堂の外に建てられた南軍兵士の記念碑から4つの南軍の旗を除去するよう指示した。知事の報道官は「他の州の問題を混乱させたくないので旗の除去を命じました」と述べた。

南北戦争後150年の歴史は、今新たなページを綴ろうとしている。一国一旗は先進国として理想であるが、成就するだろうか?連合闘争旗を降ろす決定については、アラバマ州のように知事の権限で議会の投票を必要とせず即時に行動を開始できる州もあれば法律で定めている州もある。S.C州は 2000年に制定された同州の法律に従い、戦闘旗は南軍の記念碑付近に安置すると定めているため、旗を除去するためには法律の改正が必要である。従って、時間を要するプロセス中に何らかの面倒な問題が発生し、放棄されることが絶対にないという保証はない。特に、南部の白人至上主義者は戦闘旗を「南軍のプライドおよび遺産のシンボル」として擁護していると言われている。しかし、特に経済的に成功している黒人を嫌う社会底辺の白人の中に、「私は貧乏だか、少なくともニガーじゃない」と平気で表現するような人は何処にでも存在する為、人種差別者の弁明に過ぎない場合もある。

 

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