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今日はオバマ大統領にとって歴史的な勝利の日である。最高裁は25日アフォーダブル.ケア.アクト(ACA)通称オバマケアの連邦助成金を保持した。これはキング対バーウェルの判例で3月初旬に聴聞会を実施し、今月末までに判定することが予定されていた。判定後、オバマ大統領は勝利のスピーチを披露した。なぜ、今日の判定が画期的であり、オバマ氏にとって歴史的な勝利になるのか? 2016年大統領選の主な共和党候補者は最高裁の判定に失望を表明し、ナンセンスな印象を与えるコメントを公表した。

オバマケアの運命は最高裁の判定次第あったため、早くからこの判例は著しく注目されていた。特に判例の鍵を握る人物は最高裁主席判事のジョン.ロバーツであると予測された通り、ロバーツは助成金を維持することに同意した6人の判事の一人であり、主席判事として最も重要な役割を果たした。ロバーツはアンソニー.ケネディ、ルース.ギンズバーグ、スティーブン. ブライヤー、ソニア.ソトマイヨァ、エレナ.ケーガンを含む多数派の意見を代表し、この法律の文脈は法律を破壊することを目的として書かれたものではないため、破壊することは「法律の自然な読みから逸脱する」とし、「議会は健康保険市場を向上するためアフォーダブル.ケア.アクトを通過した。破壊するためではなかった」と書いている。この6対3の画期的でリベラルな判定はACAが揺るがない米国の法律として定着していることを改めて国民に知らしめた

 ケーガン、ソトマイヨァ、ギンズバーグ、ロバーツ、ブライヤー、ケネディ

                                          By NYTimes

オバマ大統領は今月早くから、最高裁はこの判例を「取り上げることさえすべきではなかった」と公言し、最高裁に微妙な圧力をかけていた。オバマ大統領は今朝東部時間午前11時半にホワイトハウスのローズ.ガーデンで短い勝利宣言のスピーチを披露し、「この法律は機能しています」と満ち足りた表情で語った。また、「議会はこの法律を撤廃または弱体化するため50回以上の投票を行い、この法律に対して複数の最高裁への挑戦があった後、アフォーダブル.ケア.アクトはここに持続します」述べた。 最高裁は、何処に住んでいようと、アメリカ人が健康保険を買うことを容易にする「この法律の重要な部分を保持した」とし、「党派(共和党)の挑戦が成功した場合、数百万人のアメリカ人は相当な税額控除を失うことになり、保険は再び手が届かない事態なっていたでしょう。最終的には、全ての人の保険料は上昇する可能性がありました」と述べた。また、「だから、今日は全国の勤勉なアメリカ人の勝利の日です。この法律のおかげで変化する経済の中で全ての人々の生活はもっと安全になります 」と語った。

既に1,000万人が加入し、保険料は下がり、35以上の州が連邦政府の交換市場に依存し、大半の州が連邦助成金を受けている状況で、助成金を却下するようなことはあり得ないとの予感は最近強くなっていただけに、最高裁の正しい判定を歓迎したい。 25日の最高裁の判定は結果的に(1) 助成金は、交換市場を設定している州も、連邦政府の交換市場に依存している州も平等に利用可能になる。(2)従って、全米の国民に提供可能になった為、メディケイド加入者も含めて、今後益々医療保険に加入する人口が増えるため、更に手頃な価格の健康保険を引き続き全米の低所得者および中産階級の家族に提供することが可能になる。(3)既に病歴がある為医療保険に加入できない人口層、身体障害者、(助成金が却下された場合、再び高騰する可能性がある)医療保険を購入できない低所得者など、多くのハンディを背負う弱者を保護する。(4)2017年1月の政権交代で、例え共和党の大統領が就任したとしてもこの法律はほぼ確実に生存する可能性が非常に高くなる。

2016年の大統領選の複数の共和党有力候補者は最高裁の判定に失望を表明し、素人の目にもいささかナンセンスと思われるコメントを披露した。ジェブ.ブッシュは 「私は今日の最高裁のキング対バーウェル裁判の判定に失望しました。しかし、この決定はオバマケアに対する戦いが終ったわけではありません」とコメントした。今日ニューハンプシャーでキャンペンを行なっているマルコ.ルビオはツイッターに投稿し、「私は裁判所の判決に同意しません。またオバマ大統領による間違いを修正するため再度誤りを犯したと思います」と書き、ACAの助成金が最高裁によって保持されたことに深く失望し、決定を拒否する旨を表明した。マイク.ハッカビーは「オバマケアを保護し拡大するキング対バーウェルの今日の決定は歯止めがきかない司法専制行為です。私たちの建国の父は、私達の選出されていない最高裁の判事が議会を出し抜いて、悪い法律に書き換えることを認めるような過剰な規定を憲法で作成していません」と述べた。

上記の大統領選の共和党有力候補者達はいささかナンセンスな響きがあるコメントを公表した。米国最高裁は米国司法の最高権威であり、一度合法であると決定した判定を覆すことは不可能であるため、助成金の問題で再度挑戦することはあり得ない。最高裁は既にACAの骨格である強制加入部分を合憲であると判定し、今日も肝心の助成金を認めた為、これ以上オバマケアに挑戦できる理由は残っていない。しかし、この法律を破壊する目的で様々な挑戦課題を提起し、引き続きこの法に挑戦する個人またはグループが出現しない保証はない為、そのような意味では「オバマケアに対する戦いが終った」とは言えない。また、ACAを起草し、制定したのは議会であり大統領ではないため、「大統領の間違い」の表現はミスである。また、米国最高裁判事らはACAの条項をどの議員より詳細に読み、分析し、最初に聴聞会で論議し、最終的な判決で47ページの意見書をまとめ、6対3の投票による民主的な手続きに従い、助成金が合憲であるかどうかを決定したため、「歯止めがきかない司法専制行為」であるとの表現はかなり突飛である。

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