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米国最高裁は26日、全米で同性結婚を合法化する画期的な判定を下し、歴史的な瞬間を記録した。この判定は強烈にエコーし、その余波は想像以上に著しい。一部の州は宗教の自由を保護するため法案を起草することで対抗している。結婚は男女間の結合であるとする信念に固執する人達は最高裁の決定に挑戦の構えをみせているため、2016年大統領選の複数の共和党候補者は憲法改正の必要性を表明している。従って、同性結婚は2016年の紛争の課題になる可能性もあるが、最高裁の判定は人々の信念に関与している為、過去の例と同様、今後長い紛争を繰り返す可能性がある。しかし、憲法改正は幾つかの理由に基づき歴史的に困難である。

26日のオーバァフェル対ホッジスの判例による最高裁の画期的な判定後、幾つかの州は宗教の自由を保護する措置を強化している。アラバマ州パイク郡の保護観察裁判官ウェス.アレンは結婚免許書の永久廃止を発表した。彼の事務所は2月から結婚免許証を発行していないが、同性結婚に関する彼の事務所の政策が最高裁の決定によって変わることはないと公表した。ルイジアナ州検事総長バディ.コールドウェルは、彼の事務所は同性結婚を合法化する最高裁の判決をすぐに強制しないと公表し「私はこの決定に非常に失望しています。ルイジアナ州の有権者が定義している伝統的な結婚を尊重することに失敗し、州の問題をどうすべきか連邦政府が侵入する新たな例です」と述べた。ミシシッピ州の知事テフィル.ブライアントは、金曜日の最高裁による同性結婚合法化の判決は、長年州が維持してきた自己統制の「権利を侵害」したものであると述べ、オプションを検討していると公表した。ミシシッピーは引き続き可能な限りの保護に努力し、同州の宗教の自由を擁護すると述べた。

テネシーは最高裁の判定に対抗するため既に2つの社会保守派の法案に取り組んでいる。共和党の複数の議員は「テネシー牧師保護法」を起草していると公表した。同性結婚の儀式を行なうことを余儀なくされる宗教の聖職者を保護するための法案である。大半の州が同性結婚を合法化している現状で、「最高裁の決定は驚くべきことではない」ため、彼等の選挙代表区の多数の人々は、「最高裁の判定が彼等の教会および彼等の宗教的信念にどのような影響を及ぼすかを懸念している」と述べている。ユタ州もテネシー州と同様、最高裁の判定に対抗するための法案を起草した。同州の議員らは、政府機関による結婚証明書の発行を停止すると公表した。

大統領共和党候補である、テッド.クルーズ、ボビー.ジンダル、スコット.ウォーカーは憲法改正を求める声明を発表した。ウォーカーは「最高裁の判決は重大な誤りであると思う」と述べた。最有力候補者のジェブ.ブッシュは伝統的な結婚を奨励しているため、最高裁はこの決定を州に委ねるべきであるとコメントした。マイク.ハッカビーは、28日のABCニュースのインタビューで「牧師やクリスチャンは多くの選択肢があるとは思わない。彼等は彼等が本当に信じている神に従うか、または民法に従うかのどちらかである……多数の牧師はこの厳しい決定をしなくてはならないと思う」と述べた。多数の大統領候補者が敏感に反応している為、同性結婚は大統領選の課題として注目される可能性があると指摘するメディアもある。

また、論争的な課題に対する重要な判定は長い戦いになることを予測するコメントもある。結婚全国組織の社長ブライアン.ブラウンは米国最高裁の画期的な判定となった 1973年のロー対ウェイド裁判と同様、26日の最高裁の歴史的判定に挑戦する動きは今後長年続き、最高裁は将来再度検討する可能性があると述べている。また「それは人々の信念が重要であるからであり、 結婚は男性と女性の結合であることを理解している他の人達は、外に出て、この決定を覆すことに専念する候補者を支持します」と語った。最高裁の判定前から、ゲイの結婚ケーキの予約を拒否または、同性結婚のセレモニに関与するサービスの提供を拒否した他のビジネス.オーナーは告訴に直面しているが、そのような戦いは下級裁判所で増える可能性があるという。最高裁の決定により、彼等の意志に反して強制的にそのようなサービスを要請されることは彼等の「宗教的な信念に反する」からである。従って、宗教の自由を保護するための法案を起草または制定した州の政治家はこのようなビジネスを保護することを表明している。

最高裁の判定に反対する人達にとって憲法改正を叫ぶ候補者は魅力があるため、間違いなく支持されるが、憲法改正を行う為には、上院および下院でそれぞれ2/3の票が必要である。つまり、上院で67票、下院で290票の投票を獲得した後、50州中38州の議会が承認する必要がある。憲法改正の試みは1789年以来、11,000回発生したが、その中で成功した例は27件のみである。この記録は最高裁が合憲であると判定した法律を変えることの困難性を示唆している。同性結婚の合憲を決定した最高裁に対する反応は、1973年のロー対ウェイド裁判の状況と良く似ている。1973年に中絶の権利を保証したロー対ウェイド裁判後、憲法改正を求める運動もあったが、成功していない。この判決の反対者は、意思決定に有効な憲法の基盤が不十分であると主張した為、解決策として州で独自の規定を定めることが最大の解決策であるとの結論に達した。同性結婚の場合も判定後、早速州で対抗策を模索し始めている。しかし、異なる点は、判決前から既に、35 州とD.Cが合法化している事に加えて、この判定は明らかに、まだ合法化していない州が前進することを促している為、最高裁の判定を覆すための憲法改正は至極困難であると思われる。

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