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先週ギリシャ政府は重大な債務不履行に陥った為、ギリシャの銀行は閉鎖を余儀なくされた。5日、ギリシャ国民はヨーロッパの緊縮要求を拒否し、圧倒的な投票数で金融救済をしないことを決定した。従って同国の銀行は現在、崩壊の危険に晒され、国は歴史上ユーロ圏から離脱する最初の国になる瀬戸際に直面している。この投票後の6日、米国で微妙な経済変化が報告され、専門家も多様に反応している。ギリシャ国民の投票は何を意味しているのか?その結果は米国市場に何らかの影響を及ぼすだろうか?

大不況の混乱によって引き起こされたギリシャ政府の債務危機は 2009年後半に始まり、2012年には最大の債務があり、3年後にはローンを返済できない最初の先進国となった。過度の赤字と経済の構造的弱さによる組み合わせが要因であり、ギリシャは既に5年以上経済危機および莫大な失業に直面している。5日の投票で、約61% の有権者は欧州委員会、欧州中央銀行、IMFの提案による救済措置を拒絶した。投資家はギリシャの国民投票の結果に沈黙の落胆で反応し、過去3週間にわたる中国の株式市場の急激な下落に神経質になっているため世界の株式市場はほとんど下落したが、急落はしていない。ギリシャが債務救済条項を拒否した後、米国の石油価格は3ヶ月ぶりに6%下落したが、これは直接的には関係ないとの意見もある。

この投票の本質は「ギリシャが欧州の条件、あるいはギリシャ自体で緊縮財政を行う必要があるかどうかであった。つまり、ヨーロッパ人が望む通り、社会支出を著しく削減するか、またはギリシャ人が望んでいたように税金を上げることで赤字を減らすべきであったかどうか」である。スィリザと呼ばれるギリシャの急進左派連合は5日の国民投票で、ギリシャ人はヨーロッパの要求を拒否するとの賭けに成功し、彼らの反緊縮財政メッセージに大勝利したが、多くの人々はそうは思わなかった。なぜなら、ギリシャ人は欧州のプログラムを好きではないものの、長い間ユーロ圏を離れることに反対していた。しかし日曜日、ギリシャは自国の進路に関する決定的な答えを明示した。それは、「ユーロを放棄し、経済に多大なダメージのある自国の通貨を印刷することを強いられる不確実な道のり」を選んだ事になる。

ギリシャの投票結果はアメリカ国民にどのような影響を与えるのだろうか?あるいは、米国の経済市場は直接的に影響を受けるのだろうか? 5日のワシントン.ポスト(W.P)によると、スタンダード&プアーズ500株価指数は2%以上下落し、今年最悪の日を記録した。ギリシャの混乱は、米国で「6年間の強い相場の終わりを知らせる可能性がある」と心配するアナリストもいるが、基本的には ギリシャの債務危機は、米国に直接ほとんど影響を与えないとの楽観的な展望もある。中央銀行は、広範なパニックに対して「防火壁」を設定するため多くのことを行っている。その危機がポルトガル、イタリアなど他の国にひどく拡大する場合にのみ、事実上懸念する理由がある。欧州の不安定性およびドルに対して、地域の中央銀行には大規模な刺激策があるため、ヨーロッパ旅行の為に貯金していた全てのドルは、ギリシャの夏の観光シーズンのピークに更に価値がある。なぜなら、ヨーロッパ市場は弱い一方で、ドルは強いため観光も含めて、ヨーロッパの製品とサービスを購入することはアメリカ人にとって経済的である。

しかし、W.Pによると、ギリシャの米国大使館は、セキュリティの意識を高く維持するよう訪問者に警告声明を公表している。経済危機に直面している国は、テロ攻撃のターゲットになりやすいからであると思う。しかし、強いドルはヨーロッパ旅行のためにはかなり利点があるが、米国の輸出業者には不利である。貿易に対する打撃は「第1四半期にアメリカ経済の拡大経路を停止した為、今後数ヶ月でこれを繰り返すチャンス」がある。欧州中央銀行はギリシャの悲劇を埋め合わせるためさらに多くの刺激対策を欧州に提供するのか、それがドルを更にあげる原因になるのか、それが輸出を削減することになるのか、そのような連鎖反応については不明である。

6 日のABCニュースによると、ライス大学の経済学者テッド.ロックテムゼリデスは懸念があると認めながらも、アメリカ人がギリシャの危機に目立つような方法で影響を受けることになるとは思わないと述べた。彼は「市場は不確実性を好みませんので、このような異常なニュースに簡単に反応します。しかし、ギリシャのリスクは既に専門家が理解しているので、米国に更なる影響があるとは予期していません」と語った。また、ギリシャは欧州連合(EU)のオリーブ.オイルの約25%を提供しているが、米国の主な輸出国ではない。しかし、ギリシャの混乱は「米国の市場に衝撃波を発生させる可能性がある」と心配している経済学者もいる。次に何が起きるか不明であるため、株式市場および米ドルに不確実性があると懸念している。米ドルの価値は、密接に米国の多くの輸出貿易に影響を与えるので、「強いドルは既にビジネスと収益を海外に送っている輸出や製造業を侵食している。その傾向はおそらく悪化するだろう」と述べている。

マーケット.ウォッチは米国の経済を害することはない幾つかの理由を提供している。経済学者は(1)2010年以来、多くの変更がなされ、ギリシャの債務の大半は、民間銀行ではなく、IMF、欧州中央銀行、ユーロ圏の政府の手にあるため、潜在的な債務不履行による損傷を制限する。(2)債務不履行の反応を制限する複数の保護措置がある。(3)ギリシャの経済は小規模であるが、現在の米国経済は2010年より遥かに強い。(4)EUは、米国の最大の貿易相手国であるが、ギリシャへのアメリカ輸出はわずか0.5%、2014年に7.73億ドルである。(5)中央銀行は、米国経済が絶対に安定的な成長軌道にあることを望んでいる。一般的な印象として、これらは米国がおおげさに反応していない一因かもしれない。

 

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