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最近、専門家は米国医学研究所(IOM)のガイドラインによるビタミンD摂取量は少なすぎると指摘し始めた。地中海のダイエットを研究しているハーバード大学のウォルター.ウィルエッテ医師は、特に太陽光が奪われている気候に影響を受けている一定の地域で生活する人達には600IUは適さないと述べている。また、ビタミンDの適切な摂取量を含めて、ビタミンDが健康に果たす役割は想像以上に多大である。同大学の報告によると、日本を含む世界の研究者は、一般的にビタミンDが不足している人は良好なレベルで摂取している人に比較し、深刻な心臓病、大腸癌、多発性硬化症、糖尿病、風邪およびインフルエンザ、結核、死亡などのリスクが上がると述べている。

ハーバード大学の調査によると、サンフランシスコからフィラデルフィアおよびアテネから北京を結ぶ線の北に住んでいる人、または毎日15分間太陽の下を歩かない人は十分なビタミンDを得ることはないと述べている。黒人、茶系の肌、高齢者、及び肥満の人はビタミンD摂取量がかなり低い傾向があるという。世界の10億人は血液中のビタミンDが不十分であり、全ての人種および全ての年齢層にビタミンDが欠乏している。先進国で、ビタミンD強化の努力により根絶されたはずの「骨弱化疾患は復活」しているという。

このような現状で、専門家は再度ビタミンDの適切な摂取量について疑問を提起し始めた。 2010年11月、IOMは米国およびカナダの子供および成人に奨励可能な摂取量は一日600IUであると発表した。これに加えて、上限は一日2,000 から4,000 IUであり、4,000 IUであっても有害であるとする適切な証拠がないことも報告した。最近、ビタミンDの製造会社は800IUまたは1,000 IUを標準として変更するようになったが、個人が摂取している量がそれより低い場合、特に太陽の下を歩かない個人は別にビタミンDのサプリメントを補充することを提案している。

ビタミンDと様々な疾患の関係も報告されている。例えば、ビタミンD欠乏は様々な心臓疾患のリスクがあると指摘している。故に「心臓は基本的には大きな筋肉であり、骨格筋のようであり、それはビタミンDのための受容体である」為、ビタミンD欠乏症が心臓病にリンクしていることを発見した研究は驚くことではないと述べている。健康な男性50,000人のビタミンDレベルを10年間追跡調査した医療専門家の研究によると、ビタミンDが欠乏していた男性は適切なレベルの男性に比較して、心臓発作を起こす率は2倍高かったという。また、他の研究ではビタミンDの低レベルの人は心不全のリスクが高く、心臓突然死、脳卒中、総体的に心臓血管疾患、および心血管死に関連していることが判明した。ビタミンDは血圧を制御し、動脈の損傷を防止する役割を果たしている証拠があるという。

ビタミンDの低レベルと結腸癌および他の癌のリスク増加の関連も示唆されている。約30年前、研究者らは大腸癌による死亡と地理的な位置との興味深い関係に気付いた。例えば北米のような高緯度に住んでいる人達は、赤道近くに住む人々よりも大腸がんによる死亡率が高い。研究者は太陽のUVB光線は高緯度で弱く、これらの高緯度に位置する人々はビタミンDレベルが低下する傾向にあると述べている。これは、ビタミンDの低レベルが何らかの形で大腸がんのリスクを高める可能性があるという仮説につながっているという。その証拠は、結腸直腸癌に最も顕著であり、観察研究の発見では、ビタミンD 低レベルはこれらの疾患のリスクが高くなることを示唆している。しかし、特にビタミンDのサプリメントが癌のリスクを低下させるかどうかはまだ研究の段階であり、結果を発表できるまで数年かかるという。

また、科学者らは免疫系の調節におけるビタミンDの役割について2つの平行したリサーチを研究した。ビタミンD欠乏症は、多発性硬化症(MS)、1型糖尿病、および臓器や組織を攻撃する身体の免疫系である「自己免疫」疾患と呼ばれる他の免疫機能の病気に貢献している。ビタミンDのサプリメントは結核や季節性インフルエンザのような感染症と戦うため私たちの体の防御機能を助けるかもしれない。これはホットな研究領域であり、研究結果は今後発表されるという。ある研究では、ビタミンDの血中濃度が最も高い白人男性および女性に、ビタミンDのレベルが低い白人男女よりMS発症のリスクは62%低いことが判明した。

ビタミンDと1型糖尿病についても地域的な関連性が研究されていて、フィンランドの子供達はベネズエラの子供達よりも約400倍以上1型糖尿病になる可能性がある。1万人以上のフィンランドの子ども達を誕生から30年間追跡した研究では、ビタミンDは1型糖尿病を予防する役割を果たしている証拠があるという。幼年時代、定期的にビタミンDのサプリメントを摂取した子供達は、そうでない子供達より約90%、1型糖尿病のリスクが低かった。

更にビタミンDの摂取はインフルエンザや風邪の季節に重要な役割を果たす。複数の科学者による20年以上の研究は幾つかの証拠を提示している。それらの要点は(1)ビタミンDレベルは、冬に最も低い。(2) 活性型ビタミンDは、幾つかの白血球の炎症反応の損傷を抑え、微生物と戦うタンパク質の免疫細胞の生産を向上させる。(3)ビタミンD欠乏性の子供達は呼吸器感染症になる可能性が高いが、日光を浴びる子供達は呼吸器感染症を患う可能性が低い。(5)ビタミンD欠乏性の成人は咳、風邪、または上気道感染症がある可能性が高い。何年か前、日本の学校の子供たちを対象に、ビタミンDサプリメントの毎日の服用が季節性インフルエンザを予防するかどうかを試験する無作為実験が行なわれた。インフルエンザが最も活発な冬の季節にほぼ340人の子供を4ヶ月間追跡した。研究参加者の半数は、ビタミンD1200 IUを含有していた薬を受理し、残りの半分はプラセボ薬を受け取った。研究者たちは、ビタミンDを受理したグループは、プラセボのグループに比較して、インフルエンザ罹患率は約40%低いことを発見した。

最近の研究は「日光ビタミン」が結核のリスクに連結していることを示唆している。幾つかの症例対照研究は、結核と診断された人は、同様の年齢および他の特性を持つ健康な人よりもビタミンDレベルが低いことを示唆している。しかし、この研究は経時的な研究に従っていない為、ビタミンD欠乏が結核のリスクを増加するかどうか、ビタミンDを結合する受容体の遺伝的な違いが結核のリスクに影響があるかどうか、まだ多くの研究が必要であるという。

更に、まだ未熟であるもののビタミンDと死亡リスクの研究も行なわれている。インターナル.メディスンによる報告は、ビタミンDのサプリメント服用は総体的に死亡率を減少させることを示唆している。複数の研究を組み合わせた分析によると、適度なレベルのビタミンDのサプリメント摂取は、統計的にあらゆる原因による死亡率を7%減少することが判明した。これは、合計約60,000人の研究参加者による18の無差別試験による分析であり、参加者のほとんどは平均5年間、1日あたり 400〜800 IUのビタミンDを摂取した。しかし、この研究は一般的に死亡率および死亡の具体的な原因を調査していないため、分析には幾つかの限界がある。従って、ビタミンDと死亡の関連性についは、より多くの研究が必要であると指摘している。

上記の疾患に加えて、最近、専門家は鬱病、アルツハイマー、痴呆症、精神分裂症なども含め、もっと広範にビタミンD欠乏症のリスクとの関連性を研究している。ビタミンDの適度な摂取量について正しく理解している人は少ないと言われている。ビタミンDが不足しているかどうかを知るためには血液検査で調べるか、医療関係者に相談することが個人に適合した最適な摂取量を知る方法である。IOMは 一日2,000 から 4,000 IUの上限も設定している為、多くの専門家はビタミンDの健康上の利点を強調し、特にほとんど太陽光を浴びる機会が少ない人にはビタミンDのサプリメントを追加することを奨励している。

 

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