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複数の経済学者による新たな研究によると、経済格差は益々拡大している。1/4の人口層は富を蓄積し、益々豊かになる一方で、3/4の大半の国民は葛藤を続けている。1989年から2013年まで40,000所帯を対象にした一連の調査で、人種、教育、年齢は経済格差に直接リンクしていることを発見した。誰が豊かになり、誰が低迷しているのか判断する上で、これらの人口動態的要素は新たな経済の重要な判断基準になっているが、今回の報告は主に年齢と富に集中している。この研究の専門家は、過去の世代に比較して学歴レベルが上がっている若い世代が必ずしも経済的に恵まれていないことを示唆し、幾つかのアドバイスも提供している。

3人の経済学者が29日に公表した 富の人口統計(The Demographics of Wealth)によると、 研究対象者を4つの人種グループ(白人、アジア人、ヒスパニック、黒人)、4つの教育レベル(高卒以下、高卒および高卒同等資格、短大および4年大学卒、修士課程および専門分野の博士号取得)、および 3段階の年齢層(40歳以下、40〜61歳、62歳以上)を基に48の非重複グループに分割し、財務における意思決定、バランスシートの選択、グループ全体の富の成果における違いを調査した。また、健全な財務決定に関する基準として(1)昨年貯金したか?(2)過去に支払い義務を怠ったことがあるか?(3)最後の支払い期限後にクレジットを支払った後、残高があったか?(4)資産総額は流動資産価値の10%以上であったか?(5) 元本および利息を含む負債合計は収入の40%以下であるか? これらのアンケート調査は38,385所帯を対象に1992年から2013年まで実施された。

研究者らは、48グループの中で8グループのみが財務的に繁栄していることを発見した。経済的に豊かなグループの家庭は特に中年または年配者が世帯主であり、白人、アジア人、及び大卒または大卒で専門分野の学位を取得している。また、豊かな家庭に属するグループは一般的に平均以上の収入があり、良好な経済選択を行い、実質的な富を築いている。これらの家族は2013年に全米家庭の24%を構成し、米国の富の67%を所有している。一方、残りの76%の所帯は特に若く、教育レベルが低く、黒人またはヒスパニック系のアメリカ人である。彼等は平均以下の収入であり、保守性に欠く財務的選択肢を選び、ほとんど富を築いていなかった。彼等は米国の全ての富の33%を所有し、76%所帯の全てではないが、ほとんどは経済的に不安定である。

この研究結果を公表した3人の経済学者は人種、学歴、年齢は決定的な要因ではないが、家庭の富を予測するには強力な要素であると述べている。この研究で判明した要点は (1)年配者の家族(少なくとも62歳が世帯主である)の中間収入は1989年から2013年までの間に40%増加し、$150,000以下から約$210,000に上昇した。中年の家庭(40歳から61歳)の中間収入は2013年には31%減少し、1989年の$154,000から約$106,000に下落した。若い世代の家庭の中間所得は28%以上減少し、$20,000から$14,000を若干超える程度まで低下した。(全てインフレーション調整後の数字である)

(2)成長のギャップについての原因を説明する事は困難である。それぞれ後続の世代は前世代より、もっと教育を受けていることを考慮した場合、教育の欠如を非難することはできない。若い世代はもっと民族的に多様化しているため、若い家族は経済的および社会的に進歩がなくむしろ後退している可能性がある。人種および民族性を基本にしたマイナス要素は、我々の社会で引き続き大きな障害になることを理解していると述べている。

(3)団塊世代の人口層は多く、富だけでなく収入面でも悪くなる可能性がある。彼等は、多数の前世代より仕事、住宅、投資機会により多くの競争をする必要があった。1925年から1944年に生まれたいわゆる「沈黙世代」の人口層の出生率は大恐慌時代に低下した為、比較的少なく、その「不足」した人達はその後、世界第二次大戦後の経済ブーム期間に彼等の利益の為に働いた。他の観察者は、若い世代の家庭を頻繁に「貧困」として描写しているが、そのようなレッテルを貼る傾向は増えた可能性がある。平均的に若い家族は、 結婚、養育、家の購入など主要な経費にお金を稼ぐ必要があるため常にピンチ状態である。裕福になるチャンスを増やしたい若い世代の家族は、古い家族の財務意思決定を見習うべきである。それらは緊急基​​金を維持し、負債を支払い、余分なお金を低リスクでハイリターンの株式などに投資し、家の購入を遅らせるなど、多数の方法が役立つとアドバイスしている。

(4)世帯主の年齢と家族の所得レベルには強い関連性がある。このような関連性は経時的に益々強化され、年齢グループ間のギャップは拡大した。特性の誕生年に所得および富に著しい特徴がある。例えば、1940年頃生まれた世帯主は、その年の前後に生まれた世帯主より高い所得およびより多くの富を蓄積している証拠がある。(5)健全な財務決定に関する調査での採点は、62歳以上は3.46ポイント、40から61歳は2.88ポイント、40歳以下は2.82ポイントである。62歳以上の所帯はほとんどまたは全く負債がなかった。40から61歳の所帯は中間値の負債対資産比率が1989年から2013年の間に14.2%から25.3%に上昇し、約10%ポイント増加した。40歳以下の所帯では、中間値の負債対資産比率は、2010年には53.0%のピークに達し、34.4%から44.9%に増加した。

これらの研究結果は1989年から2013年までに連邦準備制度が40,000所帯以上の家庭にインタビューした 「消費者財政調査」データーに基づいて、ワシントンD.Cにあるシンクタンクのニュー.アメリカ財団の元副社長であり、現在セントルイス連邦準備銀行の上級顧問であるレイ.ボシャラ、セントルイス連邦準備銀行の副社長兼経済学者のウィリアム.エモンズ、家庭センターの主任政策アナリストのブライアン. ノエス3人の経済学者がまとめたものである。3回目の発表である今回の研究結果は、62歳以上の高齢者が米国で最も豊かなグループであり、現在退職中または退職を考慮している世代は、前世代に比較して62歳以上の高齢者ほど豊ではないことを示唆した。過去24年間で若い世代と高齢者との経済格差は10倍以上増大し、年齢の格差に比例して経済格差も拡大していることが判明した。

 

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