アメリカの最新課題 Contemporary American Issues © 2016 Yuko’s Blog. All Rights Reserved.  

Image result for images of movie 13 hours

アクション映画界の有名な監督マイケル·ベイの最新作品 13 Hours: The Secret Soldiers of Benghazi(13時間:ベンガジの秘密兵士)の予告編が29日公開された。2012年、リビアのベンガジにある米国大使館はテロリストに襲撃され、外交官を含む複数のアメリカ人が殺害された。その事件は非常に論争的になり陰謀説も浮上した。映画はその事件後、現場に派遣された6人の兵士をモデルに製作されたものである。2016年1月に一般公開される為、その数ヶ月後に予備選に直面するヒラリー.クリントンに不利な映画であると言われている。純粋なドキュメンタリー映画ではないが、反クリントンへのプロパガンダ映画である可能性がある。史実を基本にした映画と現実を混同しない為には幾つかの予備知識が必要である。

2012年9月11日に起きたベンガジのテロ事件は、イスラム主義過激派の襲撃であったと言われている。この日は同時多発テロ9.11から11年目にあたる為、陰謀説まで浮上するほど、論争的および喧騒的であり、その事件の爪痕は現在も残っている。このテロ攻撃で殺害された人物は、米国大使のクリストファー.スティーブンス、外国情報管理責任者のショーン.スミス、ネイビー.シールズとして知られる元特殊部隊のメンバーで、当時CIA契約兵士のタイロン. ウッズ及びグレン.ドハーティの4人である。彼等はそれぞれ、領事館および隣接するCIAの別館に滞在中、ロケット式手榴弾による爆破で死亡した。この襲撃は、インターネットで紹介された反イスラム教徒のビデオに憤慨したグループの反乱とほぼ同時に起きたため、混沌たる状況で著しい混乱があり、しばらく一貫性のない情報が飛び交ったことが報告されている。

当時国務長官であったヒラリー.クリントンおよびオバマ政権は、大使館および外交官を保護するための安全対策が不十分であったとして、その責任を問われた。クリントンは2016年大統領選の民主党最有力候補者であるが、この事件以来、共和党の批判と執拗な尋問に直面し続けている。2013年2月の退職後も聴聞会で証言を行い、国務長官当時、職務に個人の電子メール.アドレスを利用していたことが最近判明した為、ベンガジに関する幾つかの機密を隠しているのではないかとの疑惑さえ浮上した。しかし、当時国務省は電子メールの個人アドレス利用について承知していて、最近公開された莫大な量のメールは問題がなかったと報告された。今年10月、再度議会聴聞会で彼女の当時の役割について証言することが予定されている。来年 1月に公開される映画の幾つかの基本的な情報は下記の通りである。

(1)この映画の監督はトランスフォーマーアルマゲドンパール.ハーバーなどのヒット作品で知られるマイケル.ベイである。この映画は直接的な現場取材により、可能な限り真実を追求するためのドキュメンタリーではなく、2013年に出版された書籍13時間 に基づいて製作されたドラマである。その本の著者は、ニューヨーク.タイムスのベストセラー作家ミッチェル.ズックオフであり、ボストン大学でジャーナリズムを教える教授である。

(2) この映画は大使館での襲撃で米国大使を含む4人が殺害された後、他のアメリカ人を保護するため戦った6人の兵士に焦点を当てた小説13時間をモデルにしたものである。映画のモデルになった男性6人は、はるかに大きな規模で悲劇を回避するため、職務を超えた勇敢で並外れた行動を展開した。これは攻撃後の13時間に何が起こったのか今まで語られていない個人の行動に焦点をあてた物語である。謎と論争に包まれているベンガジ襲撃は夜間に発生した。その時、何が起こったかを探る目的で書かれた本は、彼らの仲間と国のために命がけで奉仕した英雄のアクション物語であり、彼等が何を達成したのかを熾烈に描いていて、それ自体は真実であると伝えている。

(3)映画13 Hours: The Secret Soldiers of Benghaziは非政治的およびノンフィクションの小説を題材にしたアクション映画であり、ドキュメンタリー映画ではない。この映画には、米国議会での聴聞会の様子を含め、当時国務長官であったクリントンを演じる人物は登場していない事に加えて、米国の外交政策又は安全保障政策についてはほとんど詳細に伝えていないと言われている。また、新しい情報はほとんど提供していないとの批評があるため、2012年9月11日に起きた事件の真相に迫るような映画ではない印象を受ける。

(4)個人のメール.アドレスを利用していたクリントンに対する疑惑も含め、ベンガジ事件は論争的であり、数年間議会の聴聞会は断続的に行なわれている。昨年11月14日のワシントン.ポストによると、政府任命の審査委員会、下院および上院議会の報告は、事件当時米軍が地中海周辺に駐留していたので、アメリカ人の命を救うため米軍をベンガジに緊急移動させていた場合、4人は死亡しなかったかも知れないとの憶測と非難を全て否定したが、不思議な事にワシントンの誰かが 「何もするな 」と命令したのではないかとの陰謀説がある。

(5)ポスト紙によると、2012年9月11日午後9:40分頃、最大20人の武装したテロ攻撃者は、地元の警備員が逃げ去ったため、容易に正門を通って大使館およびCIAの別館を標的に衝撃を開始した。警告を発した数分内に約1マイル離れたCIA別館の作業員は2台の車で移動する準備をしていた。その作業員は後で、「救出作戦が開始される前にすぐその場を去っていたら、別館内側での口論で15〜20分間を無駄にすることもなく、彼等はスティーブンスとスミスの命を救ったかもしれないと推測した」が、それを事前に知る事は不可能であった。スティーブンスの遺体は、後に複数の「好意的なリビア人が地元の病院に運んだ」という。その後まもなく、0.4Km離れたリビア民兵の護衛はたくましい様相の完全武装で到着した。米国の契約兵士にとって、リビアでは非常に多くの事が謎である為、タイミングから判断して救済の為に到着したと思われる現地民兵の身元は謎に包まれ、どの民営が公式にリビア政府軍に属しているのか不明であった。

ベンガジの大使館襲撃事件で4人のアメリカ人が死亡した為、安全対策に欠けていたとして、当時国務長官であったクリントンは長い間攻撃され続けていたが、外国で米国人外交官が殺害される事件は全て国務長官の責任になるのか? 監督マイケル.ベイは保守派であり、ヒラリーの選挙にマイナス要因になる材料をこの映画で提供しているのか、または反政府的な性質があるのか? もしそうであれば、クリントンに対する米国民の疑惑を高める為、否定的なプロパガンダが映画の目的であるのか? なぜ、この映画は2016年2月にアイオワとニューハンプシャーで大統領予備選が行なわれる前に一般公開されるのか? 以上の疑問は、映画を観賞する上での注目点であるかもしれない。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。