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今夜クリーブランドで最初の共和党討論会が開催される前から、既に複数のメディアはドナルドト.ランプが大統領になるチャンスはないと予告している。2012年大統領選の予備選で複数の共和党有力候補者の中で支持率がコンスタントにトップであったミット.ロムニーは大統領選での勝利を果たすことが出来なかった。トランプは幾つかの共通点があるものの、ロムニーよりかなり不利な点が多い。トランプが大統領になる可能性がない主な理由として、共和党内の世論調査はあてにならないこと、支持層の幅が狭いこと、政治家としての未経験者が大統領になった歴史がないこと、勝利を予測する4つの重要なカテゴリーで潜在的に弱いことなどが挙げられる。

フォックス.ニュースが4日に選定した10人は今夜多数の質問に直面するはずである。現在1位の座にいるドナルド.トランプは中心人物であるが、ライバルを攻撃せず紳士的態度で質問に答えると述べている。トランプは7月のある時点からコンスタントに最大支持率を獲得しているが、ミット.ロムニーと共通点がある。トランプはロムニーと同様ビジネスに成功した富豪者である。しかし、ロムニーはトランプと異なり、マサチューセッツ州の知事として政治家としての経験があった。また、穏健的側面と厳格な保守派の両面があった為、彼の人気は非常に高く、予備選でも4人の最有力共和党候補者の中で 45から50%前後の範囲で常にトップの支持率を獲得し、2012年に指名された。しかし、彼は大統領選での勝利を果たすことはなかった。

予備選で競う共和党の10人中、トランプの支持率も同じくダントツに高い。6 日のビジネス.インサイダーによると、(1)トランプの支持率は平均24.3%、(2)ジェブ.ブッシュ12.5%、(3)スコット.ウォーカー9.5%、(4)マイク.ハッカビー6.8%、(5)ベン.カーソン5.8%、(6)テッド.クルーズ5.5%(7)マルコ.ルビオ5.3%、(8)ランド.ポール4.5%、(9)クリス.クリスティ3.5%(10)ジョン.ケイシック2.8%である。しかし、一般的な世論調査の数値は何を基準にしているのか素人には判断しにくい場合がある。

世論調査の研究を専門とするプリンストン大学の選挙コンソーシアムは、共和党候補者全員の中で誰に可能性があるかを予測する上で、これらの単一選択世論調査はひどく悪い方法であると指摘している。これらの世論調査は質問の仕方が間違っているので、もっとより精巧な方法および誰が次のキャンペーンに生き残るかをもっと正確に知る可能性がある即時の決選投票が必要であると述べている。単一選択世論調査は間違った種類のデータを提供しているので、トランプ自身はもちろんのこと、メディアと一般大衆に多くの誤解を招いている。つまり世論調査の仕方がもっと精密であれば、トランプがここまで開きのある数値を得るはずはないと指摘している。

いずれにしても、トランプの支持率はブッシュとかなり開きがある為、トランプの支持者の間でかなり期待が高まっていると言われている。しかし、現実的には複数の挑戦課題があり、トランプが大統領選に勝利する為にはもっと幅広い層から支持を受ける必要がある。5日のロイターによると、Reuters/Ipsosが2,000人の共和党有権者を対象にした先月の調査では、彼を支持している61%は男性で、その中の約50% は無宗教者であり、その中の50%以上は高校以上の高度教育を受けていない人達である。また、その中の約20%は年間$50,000以下の収入である。従って、トランプが指名を獲得するためには(1)「もっと広範な社会保守派」のメンバーにアピールし、彼等を引きつける必要がある。(2 )現在より「 もっと大卒の有権者、女性の有権者、もっと上層階級」に支持される必要がある。(3)トランプは移民、貿易、アウトソーシング、米国の中産階級にさほど関心はなさそうであるが、医療問題、国境問題、中国に関心を持っている。しかし、 大統領に指名される人物はほぼ全ての課題で人を惹き付ける指導力を備えている必要がある。

トランプには挑戦課題が多いことに加えて、大多数の国民はトランプを拒否しているため、複数のメディアは共和党有権者の支持率に反して、トランプには指名のチャンスはないと予測している。アトランテックは「ドナルド.トランプは米国の第45代大統領にはなりません。46代でも、何代目でも大統領にはなれません。彼の指名勝利および選挙のチャンスはゼロです」と宣言している。その理由について、「幾つかの調査で、共和党大多数の有権者は 『決して』彼に投票しないと言っていることは忘れて、それより彼の背景の側面から考慮して下さい」と指摘している。大統領になれない主要因は、近代歴史上全ての大統領候補者は、過去に現役の議員、例えば、州議員、知事、米国上院または下院議員として公職サービスに長年貢献している経歴がある。トランプは政治家としての経験がないばかりか、ザカリー.テイラー、ユリシス.グラント、ドワイト.アイゼンハワーのように歴史上、米国の著名な将軍として活躍した経験もない。トランプは不動産の大御所としてビジネスに成功したかもしれないが、政治の分野には無関係である。

最初の予備選が行なわれるアイオワやニューパンプシャーでは、最近白熱した選挙キャンペーンが行なわれている。重要な鍵を握る最初の予備選で事実、アイオワ州の共和党有権者は「トランプには絶対投票しない」と言っている。5月末の時点で同州の共和党に人気がある候補者はウォーカー(17%)、次にカーソンおよびポール(10%)、3番目はブッシュおよびハッカビー(9%)であり、トランプはクリスティと同様(4%)の6番目であり、アイオワ州での支持率はかなり低かった。更に、6日のニューヨーク.タイムスによると、(1)全国支持率の1位はブッシュ、2位ポール、3位はクリスティである。(2)アイオワでの支持率によるランクは1位がウォーカー、2位トランプ、3位はブッシュである。しかし(3)ニューハンプシャーでは1位がトランプ、2位がブッシュ、3位はウォーカーである。(4)指名勝利の予測ではブッシュが45%の確立があり、次にウォーカーが20%、3位がトランプで10%である。トランプが有望であることを示唆しているのはニューハンプシャーでの予備選だけである。共和党の最有力候補者として指名される為には、この4つのカテゴリー全ての分野でトップになる必要があるが、この点でも2012年に指名を獲得したロムニーよりインパクトが弱く、勝利する可能性がほとんどないことを示唆している。

 

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