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先週コロラド州のコロラド川に鉱山廃棄物が流出し、日々深刻な環境破壊の状況になっている。報告された最新の汚染レベルは最初の推定より遥かに多大である為、同州の市および郡は9日緊急事態宣言を発表した。米国は世界で最も水源システムが優れていると言われているが、飲料水の供給源から安全基準を超える化学物質が発見された都市は多数存在する。驚くことに、2011年最悪の水質汚染都市トップ10 に選定された幾つかの都市はコロラド川が飲料水の供給源になっている。今後、隣接州にも多大な影響を与える可能性があるが、飲料水の汚染源は幾つかある。専門家は、水供給の汚染度が安全基準を超えた場合の健康上の影響及び疾患の要因となる病原菌も発見している。

10日のCBSニュースによると米国環境保護庁(EPA)は鉱山廃棄物がコロラド川に流出した量は最初の推定よりもはるかに大きいと述べている。EPAの関係者は日曜日、コロラド州南西部の廃坑の廃水から流出した水汚染は著しく健康に影響があるとは考えていないと述べた。当局は、オレンジその後黄色に変色しているゴールド.キング鉱山からアニマス川に漏れた重金属混入水量は最初の推定値よりも3倍であると述べている。EPAは米国地質調査所からの流出ゲージを使用した後にこの情報を更新した。 EPAの毒物学者デボラ·マッキーンは流出後に泥が素早く移動しているので、水を消費する動物に「重大な健康の影響をもたらすることはない」と述べたという。汚染した川の水はコロラドに隣接するニューメキシコ、ユタ州などの一部の地域も影響を受ける可能性がある。ニューメキシコ州の自治体であるファーミントン、アステカやカートランドの住民の一部は、井戸水からの水では料理も出来ない、シャワーも利用できない、何も出来ないと苦情を述べている。ユタ州のハルチータ住宅地域では、40マイル離れたアリゾナから運搬されている清浄水を利用しているという。汚染したコロラド川の清浄作業にどのくらいの日数を要するのか、水はどの程度まで安全なのか明確なことは判明していない。

生活水源が汚染された場合、懸念されるのは飲料水の安全性である。米国は世界で最も飲料水源システムが安全であると言われているが、米国市民に知られていない多数の都市で飲料水に問題があることが報告された。NBCニュースによると、2011年に報告された飲料水の化学物質および汚染レベルが不健全である都市は多数存在する。複数州の政府機関による水質分析により、 飲料水中の化学物質および汚染物質が米国環境保護庁(EPA)の安全基準を超えた最悪10の都市は以下の通りである。これらの順位は環境調査グループが設定した(1)試験回数に基づく化学物質の割合、(2)発見された汚染物質の総数、(3)単一汚染物質の最も危険な平均レベルの評価基準に基づいている。

1.フロリダ州メキシコ湾沿にあるペンサコーラのエメラルド湾岸:ペンサコーラはフロリダ州の西端の主要な都市である。分析者は、米国で最悪の水質であると述べている。5年以上、この水源から101の化学物質を試験した結果、45種類が発見され、そのうち21種は不健康なレベルの量であることを発見した。最悪な化学物質はラジウム228 、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、アルファ粒子、ベンジン、鉛である。また、ペンサコーラの水はシアン化物およびクロロホルムを含んでいることが発見された。これらの化学物質の組み合わせはアメリカの最も不健康な給水システムを生成している。

2.  カリフォルニア州のリバーサイド:人口30万以上の大都市であり、ほとんどの飲料水は地下水からの供給に依存している。市の規制当局は合計30の化学物質を発見し、法的基準を超えた15の化学物質を検出した。2004年以来、アルファ粒子の活動、ブロモホルムの痕跡、およびウランなどの化学汚染で、ほぼ一貫した異常なほど不健康な水を供給している。

3.  ネバダ州ラスベガス·バレー:ラスベガスは吸気管を通してコロラド川から供給される水を利用している。5年間で試験した結果、汚染物質はいずれも法的制限を超えていなかった。125の化学物質のうち、30種類は幾つかの量が検出され、12種類はEPAの安全ガイドラインを超過した。これらの化学物質はラジウム226、ラジウム228、ヒ素、鉛が含まれていた。ラジウム同位体は一般的にウラン鉱床の周りに発見され、たとえ少量であっても人間の健康に有害であると見なされている。

4.  カリフォルニア州サンディエゴのリバーサイド郡:リバーサイド郡は主に砂漠地域に位置しており、水の供給源は数マイル北部のデルタ湾である。4年間の試験で合計22種の化学物質が地区の水供給から検出され、13の化学物質は法的制限を超えている。特に、テトラクロロエチレンは法定安全基準を超えた汚染物質である。

5.  ネバダ州リノのトラッキー草地:リノの市民はほとんどタホ湖から流れるトラッキー川からの水を供給されている。4年間で126の化学物質が試験され、水供給から21種が検出され、8種類はEPAの安全基準を超過した。これらのうちマンガン、テトラクロロエチレン及びヒ素の3種類は違法な量であることを発見した。テトラクロロエチレンはドライ.クリーニング及び工業用溶剤として使用される流体であり、国際がん研究機関は発癌性があると見ている。ヒ素は除草剤や殺虫剤の副産物であり、人体に非常に有毒である。少なくとも1ヶ月の試験期間に法的限界のほぼ2倍半のヒ素レベルが検出された。

6.  テキサス州ヒューストン:ヒューストンは米国で4番目に大きい都市である。市民はトリニティ川、サンジャシント川、ヒューストン湖の水源から飲料水を供給されている。分析者は2004年から2007年の間に水供給から22,083の水質検査を実施し、18の化学物質は連邦および州の安全基準を超えていることを発見した。安全基準を超える種類数は全国平均4つである。発見された化学物質の3つは全国平均0.5 に対してEPAの法定基準を超えている。全国平均8と比較し、合計46の汚染物質が検出された。同市の水道水は違法レベルのアルファ粒子及び放射線形態の物質を含んでいた。種々の消毒副生成物から発生するハロ酸も同様に検出された。

7.  ネブラスカ州オマハ: オマハの水供給源はミズーリ州とプラット川および地下水である。試験された148の化学物質のうち、42は幾つかの量の化学物質が検出され、そのうち20は安全基準を超えており、4つの違法レベルの量が検出された。それらはアトラジン、トリハロメタン、硝酸塩や亜硝酸塩、およびマンガンである。アトラジンは、先天性欠損症を引き起こす除草剤である。硝酸塩は肥料に発見され、亜硝酸塩は肉を硬化させるために使用される。マンガンは 1ヶ月間の試験期間に40回の法的限界で検出された。

8.  ネバダ州北ラスベガス:同市の水供給源は主に地下水及びコロラド川である。北ラスベガスの水供給源には法的限度を超える化学物質は含まれていないが、11の化学物質は連邦および州の安全基準を超えていた。北ラスベガスは全国平均の8と 比較して、合計26の汚染物質が発見された。水には放射性元素のウランが非常に高いレベルで含まれていた。

9.  カリフォルニア州サンディエゴ:サンディエゴは米国で8番目に大きな都市である。同州の公衆衛生省によると、サンディエゴの飲料水システムには合計20の汚染物質が発見されている。8の化学物質は安全基準を超え、2種類の化学物質はEPAの法定制限を超えている。EPAの規定限度を超えたこれらのうちの1つはトリハロメタンである。他に、工業生産の副産物である自然要素のマンガンは人体に有害であると考慮されている。

10.  フロリダ州ジャクソンビル:フロリダ州の北東海岸に位置するジャクソンビルは、同州最大の都市である。 5年間の試験期間に、水供給から23種類の有害な化学物質が検出された。最も頻繁に大量に発見された化学物質は、発癌性があると見られるトリハロメタンである。32ヶ月間のそれぞれの試験中、危険なレベルのトリハロメタンが検出され、その期間中12の試験ではEPAの違法レベルの量が検出された。少なくとも1回のテスト期間中、測定されたトリハロメタンのレベルはEPA法的限界の約2倍であった。ヒ素や鉛などの化学物質は健康の安全基準を超えるレベルで検出された。

公共水道システムの汚染物質と疾患の関連性に関する研究は早くから進んでいる。疾患対策予防センターCDCによると、米国の2.86億以上のアメリカ人は地域社会の水供給システムによる水道水を利用している。EPAは公共水システムの飲料水質を規定し、水に含まれる化学物質や汚染物質の最大濃度レベルを設定している。飲料水の供給源は汚染しやすいため、疾患を引き起こす原因になる汚染物質を除去するための適切な処理が要求される。水の汚染源は(1)ヒ素、ラドン、ウランを含む自然に発生する化学物質やミネラル、(2)肥料、殺虫剤、集中飼料作業による地元の土地利用の慣行、(3) 製造工程、(4)過度の廃水や汚染水放出など多数ある。 水中の汚染物質は胃腸疾患、生殖障害、および神経障害を含む健康への悪影響につながる可能性がある。公共飲料水システムに発生する主な10の病原菌はジアルジア、レジオネラ菌、ノロウイルス、赤痢菌、カンピロバクター、銅、サルモネラ、A型肝炎、クリプトスポリジウム、大腸菌である。

コロラド川の汚染レベルは深刻な状況である為、コロラド州知事による緊急事態宣言が発令される可能性がある。興味深い事に、2011年に報告された水源汚染都市10のうち、複数の都市はコロラド川が水の供給源である。広大な面積を誇る米国ではあるが、ある地域で進行中の水供給源を含む環境汚染は隣接州の都市の住民の健康にも影響を及ぼすことを明白に示唆している。住んでいる地域で供給されている水源および、その水源の安全レベル、環境状況を知ることは個人の健康管理上の重要なポイントである。

 

 

 

 

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