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全ての民主党大統領候補者の中で最有力候補であるヒラリー.クリントンはニューハンプシャーでの支持率で初めてバーモント州の米国上院議員バーニー.サンダースにリードされる結果となっている。国務長官時代、職務上の要件に個人の電子メール.サーバーを利用していたことが支持率低下の直接的要因と思われる。クリントンに不利な状況が続いている現在、副大統領ジョー.バイデンによる立候補の可能性が囁かれ始めた。個人の電子メール使用の発覚はクリントンの選挙を低迷させ、民主党の選挙に著しい影響を及ぼすだろうか?

最近メディアは頻繁にクリントン個人の電子メール利用について報道している為、有権者にネガティブな印象を与えている。しかし、彼女は調査に協力的な態度であり、サーバー及びハードウェアなどを司法省に引き渡した。12日のワシントン.ポストによると、昨日午後4時頃、ニュージャージの個人データー.センターから国務長官時代に利用していた電子メール.サーバーを米国連邦捜査局(FBI) に引き渡したが、捜査令状や召喚状は発行されていない。FBIによるクリントンの電子メール.システムに関する情報提供の要請は7月、司法省に属する情報当局からの照会に応じたものである。情報当局者は、機密情報は政府の所有物ではないので、制御されていない情報は権威者以外の人物に入手される可能性があるとの懸念を表明した。問い合わせに精通している当局は、照会はクリントンを不正行為として非難するためではなく、FBIは彼女をターゲットにしていないと述べている。当局は当時のサーバーとの接触を得たことに加えて、クリントンの弁護士が保持しているUSBフラッシュ.ドライブおよびサーバーに保管された電子メールのコピーも最近取得した。

共和党はクリントンのキャンペーンを弱体化させたい動機があるため、透明性に欠け、記録を維持する為の法律に違反していると批判し、頻繁に犯罪容疑の角度からクリントンを捜査することを主張している。従って、彼女に対する共和党の否定的なプロパガンダは多かれ少なかれヒラリーのキャンペーンにも影響を与えているようである。クリントンは民主党の候補者で安定した支持率があり、全国的にはまだトップの座を維持しているが、フランクリン.ピアース大学/ボストン.ヘラルド紙による新たな世論調査によると、最初の予備選州ニューハンプシャーで支持率44%を獲得したサンダースより7%ポイント低下した。クリントンは長い間最有力候補者の揺るぎない地位を獲得し続け、全国世論調査での支持率は全てサンダースのほぼ2倍であるが、この結果はクリントンに対する国民の信頼性が幾分揺らいでいることを示唆している。

個人電子メールの利用に関して、クリントンに対する批判と攻撃が強くなった先月からバイデンの立候補を奨励する民主党も出現している。4日のCNNニュースによると、米国上院民主党の2番目のリーダーであるディツク.ダービンはバイデンが立候補することを望んでいる。ダービンはバイデンを非常に尊敬し、友人であるため、家族や友人の望みを真剣に考慮するべきであると言っている。多数の主要メディアはバイデンが立候補すると民主党の選挙を劇的に変化させる要因になるため、その可能性があるとは予測していないが、複数の関係者は幾つかの理由に基づきバイデンの立候補を奨励している。彼女の好感度評価が低下している一方で、 サンダースのキャンペーン集会には大規模の有権者が参加している様子がインパクトを与えている。現在のところ、ヒラリーの「代替」はサンダースしか存在しない。

5月30日、副大統領バイデンの長男およびデラウェア州司法長官であったボー.バイデンは脳腫瘍の為46歳で死亡した。8月1日のニューヨーク.タイムスによると、バイデンは死亡した息子が大統領選に立候補することを望んでいた為、息子の意志を受け継いで立候補する意志があることを暗示している。「子供の瀕死を目前にしたバイデンは苦悩に満ちていた」が、ボーが死亡する直前に二人だけで会話する機会があった。ボーは 「お父さん、私は貴方がお金の事を気にしないことを知っています」と述べ、「 副大統領の任期終了後に幾つかの楽な仕事を父が引き受けるという考えを退けた」という。3つ目の理由として、クリントンに対する不信感も一部あり、バイデンに立候補を熱心に勧めている人もいる。サウス.キャロライナ州議会の元民主党議員で、現在弁護士であるバイデンの知人の一人は「民主党がホワイトハウスの制御を維持する唯一の方法はジョー·バイデンである」と語ったという。いずれにしても、バイデンは9月末までにこれらの憶測の是非を明白にする必要があると指摘されている。

サンダースの人気上昇傾向は、バイデンが立候補を考慮している一因であると言われているが、問題はヒラリー.クリントンの評価が下がり続けるかどうかである。13日のニューヨーク.タイムスによると、クリントンは約23年以来の低い支持率であるが、それが深刻な問題に直面している状況であるかどうか、サンダースまたは他の民主党が予備選でクリントンに勝利するチャンスがあるかどうかは疑問視されている。クリントンがニューハンプシャーでの支持率でサンダースより7%ポイント低い事実は「指名勝利の目立つ距離」ではないが、ニューハンプシャーを含む幾つかの州はサンダースに有利な州である。また人種別の支持傾向を見ると、サンダースの支持者は「圧倒的に進歩的で左翼の白人」であるが、クリントンは穏健派の白人や保守派の民主党に加えて、黒人、女性、ヒスパニックなど広範な人口層の支持を得ている。サンダースが勝利するためには支持者層を拡大する必要がある。従って、クリントンの「Eメールの調査が深刻な状況に悪化しない限り、あるいは別の問題が浮上しない限り、クリントンに対するダメージは誇張されている」状況である。

従って、バイデン立候補の可能性は非現実的である。なぜなら、全国世論調査のバイデン支持率は低い事に加えて、何よりも「 主な民主党議員は公的に反対している」状況である。あくまでもバイデンは民主党の「必然的な緊急警報の選択肢」に過ぎない。ドナルド.トランプを除き、共和党候補者の好感度評価も6日の最初の討論会後に変わっているとおり、総体的に有権者の支持傾向は多様な要因により、非常に移り変わりが激しい。12日に公表されたCNN/ORCの世論調査によると、最初の予備選2州のうち、アイオワ州での支持率はクリントンが50%、サンダースは31%を獲得した。現在、民主党のキャンペーン状況も一貫性がないが、長期的な観点から予測できる点は、2016年11月の選挙は大なり小なり接戦になる可能性が高いという事だけである。

 

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