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ドナルド.トランプは、不法移民に強く反対する理由について、これまで数回語った内容を整理し、彼の移民政策計画を公式文書として週末に公表した。それらの内容は具体的であり、一部情報源も引用することで信憑性をアピールしている。しかし、幾つかの理由により、彼の移民政策は非現実で残酷であると批判されている。なぜ、トランプの移民政策は他の共和党を傷つけると言われているのか?

トランプは16日、 幾つかの不法移民による犯罪のニュースを例に挙げ、「長年、他のラテン.アメリカ諸国と同様、メキシコの指導者たちは不法移民を利用することで自国の犯罪と貧困を米国に輸出し、米国を利用している。彼等は米国に不法移住する方法についてのパンフレットを公開している。米国のコストは法外であり、米国の納税者は医療費、住宅費、教育費、福祉費などに数千億ドルをすくいあげることを要求されている。事実2011年に不法移民に支払われた無料の税額控除の年間コストだけでも4倍増大し42億ドルに達した。求職者への影響は悲惨であり、黒人は特に被害を受けてきた」と主張している。アメリカを再度偉大な国にする移民改革と題する公式文書の要点は3つある。(I)国境のない国は国家ではない。従って、南の国境全体に壁が存在する必要がある。(II)法律のない国は国家ではない。我々の憲法システムに従って通過した法律は政府が強化する必要がある。(III)自国民にサービスを提供していない国は国家ではない。如何なる移民計画も全アメリカ人の雇用、賃金および安全保障を向上させる必要がある。

遠距離壁の建設費用については、基本的にはメキシコが支払うべきであるが、その時まで米国が支払うことを提案している。また、この壁を建設する資金として(1)違法賃金から派生したすべての送金の支払いを押収する。(2)必要に応じてキャンセルするか又は、メキシコのCEOや外交官に発行されるすべての一時的ビザの費用を増加する。(3)毎年約100万のメキシコ国民に発行している国境通過カードの手数料を増やす。(4)メキシコからのNAFTA労働者ビザの手数料を上げる。(5)メキシコから米国への入港での費用を増加させる。関税と対外援助の削減も選択肢であることを提案している。上記3と4はビザ期限後の不法滞在の主な要因であるとし、米国はこれ以上利用されないと述べている。

二つ目の米国の法律と憲法を守るステツプについて、(1)現在約5,000人である米国の移民税関捜査局の役員数を3倍に増員する。ロスアンゼルス警察だけでも10,000人いると主張している。(2)電子検証システムを全国的に拡大する。この単純な措置はアメリカ人失業者の雇用を保護する。(3)全ての外国人犯罪者を強制送還する。(4)逮捕および釈放を止め、国境を越える不法移民は送還されるまで拘留されている必要がある。(5)法務執行に協力する事を拒否する市には連邦補助金の融資を停止する。(6)ビザ期限後の滞在者に対する罰則を強化する。(7)地元のギャング取締法務執行当局と協力する。(7)米国で不法移民の両親から生まれた子供は自然に米国市民になる生得市民権を終える。

最後に、自国民にサービスを提供する国家を目指すステップとして、(1)H-1Bビザ労働者の賃金を増加する。(2)アメリカ人労働者の雇用を優先することを要求する。(3)福祉の乱用を終える。(4)外国の若者に提供されているJ-1ビザ雇用プログラムを廃止し、都内に住む米国の若い世代に雇用プログラムを提供する。(5)人権侵害を取り締まるため、難民と亡命希望者の入国基準を高める。(6)外国人労働者に対して新しいグリーン.カードを発行する前に、国内の米国人失業者を可能な限り採用する事で移民数を適度に調整する。

具体的な内容のトランプの移民計画に対する批判が目立っているが、ライバルのジェブ.ブッシュは17日ワシントン.ポストとのインタビューで移民法は現実的であるべきだと語った。彼は長い壁を国境に建設すること、建設の支払いに送金を利用すること、生得市民権を終えることなどが非現実的であると指摘した。国境での壁建設計画の費用はメキシコ政府が支払うか、または米国に不法在住するメキシコ人が送金している送金を取り消し、メキシコのビジネスマンや外交官のためのビザの手数料を増やすことでそのコストを賄うと主張している為、「どのように送金を取り消すのですか?」と彼は頭を振って回答を求め、「計画は現実に根ざしている必要があります」と述べた。また、生得市民権を終えるためには憲法改正が必要であると述べたが、連邦議会のみでなく50州の承認が必要であるため、憲法改正は非常に困難である事については語っていない。

18日CNN及びUSATodayのライターおよび弁護士のラウル.レジェスはトランプの移民計画は残酷であると批判している。トランプが「実際に政策提案に踏む出したことは良い兆候ではあるが、彼のアイデアは非現実的で最悪の非人道的な計画である」と批判した。また、彼の考えは「アメリカの主流派をもっと右側の方向に変える」結果になると述べ 、「経済の安定化とはほど遠く、彼の計画は我々の経済成長を阻止する可能性がある」と指摘した。

いずれにしても、米国不法移民の問題は100年以上続いている歴史的な問題であり、常識的な移民改正法の制定は必須である。幾つかの理由に基づき、トランプの移民計画は共和党のイメージを傷つけることは確実である。なぜなら、大半の国民は不法移民の経済的恩恵を認識している為、合法的地位を与えることを支持している。8月12日に公表されたギャロップの世論調査によると、65%の国民は不法移民を米国に滞在させ、一定の適正資格者に市民権の道を開くことを支持している。この支持傾向は2007年の59%から増大した。また、少数派、特にヒスパニックの投票を失った共和党大統領候補者のミット.ロムニーが敗北した2012年の大統領選後、大半の共和党はヒスパニックを味方にすることを決定した。2013年3月に開催された共和党全国委員会の決議で共和党はヒスパニックの地域社会に根ざし、全ての雇用成長と機会を促進する包括的移民改革は共和党の経済政策と一致していると信じる」と述べ、人口動態的に勢力を増しているヒスパニック系移民の重要性を強調した。ヒスパニックの投票獲得を望んでいるトランプはそれ事態が矛盾しているだけでなく、彼の移民計画は大半の米国民及び主流派の共和党の意向に反している。従って、共和党主流派とかけ離れた非人間的な移民政策は共和党にとってマイナス要因であると言われている。

 

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