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ある大手のメディアは、ヒラリー.クリントンが個人電子メール.サーバーを介した多数の送受信文書には機密情報が含まれていると報道し、クリントンは公共政策に違反した可能性があるような印象を与えている。電子メール問題は益々複雑な問題に発展した。最新の世論調査の数値が示唆している通り、彼女に対するメール疑惑はキャンペーンに影響が出る可能性がある。

クリントンが10日前FBIに提供した電子メールの多くは機密情報である可能性がある。メールを検査し、関連の規定を発見したロイターは21日、これらの機密情報には分類の性質を説明する一連の日付、文字及び数字が含まれていると公表した。ロイターの調査官は2009年からのメールを点検し、少なくとも30のメールには外国政府情報に属する「機密」と記されたスタンプが表示されていたと報告している。国務省は、「クリントンはこのような情報を個人の電子メールで送受信していたが、国家安全保障と外交的相互関係の統合性を保護するため、その機密性を『推定』する必要がある唯一の類いであった」と指摘した。米国情報セキュリティ監督庁の元ディレクターであったウィリアム.レナードは「それは天成の機密である」と述べたという。

しかし、クリントンは「機密」とマークされているような情報は送受信していないと頻繁に主張してきた為、ロイターは今回もクリントンおよび彼女の側近は「彼女は情報の取り扱いにミスをしていない」と言明していると述べている。また、彼女のメールには機密情報は含まれていないと言っているクリントンの主張が正しい可能性もあり、ロイターは自社の分析や解釈が正しいかどうか不明であることも伝えている。つまり、レナードのような人物は、当時機密ではなかったと考慮されていた情報を現時点で機密であると解釈し、基準が変化した可能性がある。従って、彼女が政府情報の取り扱い規定に違反したかどうかは個人によって解釈が異なる為、益々論争的になる可能性が高い。

20日のニューヨーク.タイムス(NYT)によるとフォックス.ニュースは、クリントンが国務長官時代、2人の側近は、彼女の個人電子メール.サーバーを介して彼女の機密情報を送信していたと報じた為、19日クリントンの報道官であるブライアン.ファロンは電話会議で彼女の電子メールの使用について擁護し「機密の定義は主観的であり、送信された時には機密のマークはなかった」と主張した。また、それが機密であれば、他の複数の人物も「同じ船に乗っているのではないですか」と述べた。国務省は今年早期、現在機密情報であると宣言されている資料を 下院ベンガジ委員会に提供した為、機密に分類されていないシステム上で機密資料を無意識に取り扱っていた可能性があることを意味するとファロンは語ったという。少数派を構成する民主党委員会のスポークスマンは「委員会が受信した電子メールの文書に機密マークはなかった。我々がそれらを受理した時、マークされているか又は機密情報として容易に識別できるよう分類されていなかった為、クリントン長官と同様、委員会メンバー及び他の関係者は書類が(安全保障の)脅威になるとは知っていませんでした」と語っている。

多数の共和党メンバーはベンガジ問題で下院委員会を介して、執拗にベンガジ事件に関する国務長官としての失態を探ろうとしている為、頻繁に聴聞会を開催し、クリントンの電子メール公開を要求した。その隠れた理由は民主党大統領候補の最前線に立つクリントンに挑戦するためである。いずれにしても、ロイターが報道した30のメール文書が機密だったかどうかは論争的な問題になりそうであるが、政府が規定する機密条項とは何であるかを理解すれば問題は解決しそうに思える。しかし、大統領選前の主な候補者の否定的な要素は政敵によって問題を益々歪曲される性質がある為、そう単純に事が運ばない点が問題である。従って、事実がどうであろうと、煽動的なメディアの報道は、クリントンのキャンペーンの主な問題になることは確実である。NYTによるとクリントンは彼女の全てのメールを公開することを望んでいる為、国務省は全てのメールをチエックしているという。これは、彼女が何も恐れていないか又は恐れる理由がないことを示唆している。

しかし、電子メール疑惑は厄介な状況に発展している為、万一に備えて、クリントンの代替えを探している民主党が多数存在すると言われている。勢力を増してきた米国上院議員の民主社会主義者バーニー.サンダースに対抗できるのは副大統領のジョー.バイデンまたはマサチューセッツ州の米国上院議員エリザベス.ウォーレンだけである。大衆に受けるウォーレンが立候補した場合、彼女はクリントンの強烈なライバルになる可能性が高い。しかし、立候補する可能性があると言われているのは ジョー.バイデンだけである。19日に公表されたCNN/ORCの世論調査によると党派に関係なく、クリントンを「好ましい」と答えたアメリカ人は44%、バイデンは45%、サンダースは35%である。一方、どちらに投票する可能性が高いかとの質問に関するドナルド.トランプとの対比は52%対43%、ジェブ.ブッシュとの場合、53%対41%の差がある。民主党候補者間で、クリントンは僅かながらバイデンにリードされており、先月よりトランプとの差が約10%縮まっているものの、まだ彼女が大統領に選出される可能性はある。しかし、様々な角度から彼女がトップの座を占めていた先月と異なり、支持率が低下している現在、電子メール問題がキャンペーンに直接影響を及ぼしていることを示唆している。

 

 

 

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