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Andrew Harnik/Associated Press

オハイオ州クリーブランドのケース.ウエスタン.リザーブ大学の理論物理学者マノ.シンガムは、近年穏健派や保守派は存在せず、議会を制覇しているのは「過激派と狂人」であると述べている。いわゆるティーパーティ議員と呼ばれる狂人達は、自分たちの望んでいるものが得られない場合、恥もなく政府を完全に閉鎖すると脅かし、閉鎖の成功を喜んでいる。彼等は、過激派のリーダー達を搾取しコントロールすることで、その過激派のリーダー達に恥をかかせている。このイラン核協定はオバマ政権がイランと交渉し、オバマ大統領がイギリス、フランス、中国、ロシア、ドイツと合意して締結されたものである。従って、現在米国の共和党が支配する議会の行動は、米国を世界のステージから引き下ろす行為であると指摘している。しかし、オバマ氏はその異常な妨害に直面したにも関わらず、イラン核協定に勝利した。

イラン核協定はまさに議会の茶番劇を露呈している。機能不全の共和党が支配する議会はオバマ氏がイランのみでなく、他の5カ国と合意したイラン核協定に反対する為、全ての正常なステップを無視し、9月17日の閉め切り日までの短い期間にかなり捻れた葛藤を展開した。議会が承認するかどうかを決定する為の対応が遅れた場合、この協定は自動的に有効化する。共和党がイラン核協定を条約として認めない場合、両院で2/3の票が必要であった。つまり上院で67票、下院で290票が必要である。しかし、上院では67票を獲得することはあり得ない為、最初のステップとして、上院共和党は、反イラン核協定決議案を作成し、その法案に投票することを考案した。その時点では多数の民主党も反対していた為、彼等は成功すると計算したと思われる。ところが、投票 の2日前、42名の民主党はイラン核協定を支持すると公表した。

現在、共和党が支配する114回議会の構成は上院で共和党54人、民主党44人、無所属 2人である。一方、下院は共和党246人、民主党は188人、空席 1である。 10日夕方、上院議会は投票を行なったが、議事妨害を防ぐためのクローチャー投票に必要な60票に到達せず、58対42票で通過に失敗した。一方、下院議会でも、イラン核協定を阻止する為の様々な努力が行なわれた。一つは、イランに対する経済制裁を延期することや、2017年1月21日まで大統領の権限を延期、または中断および減少することなどを決議した。これは法案ではない為、投票は行なわれていないが、歴史的功績をオバマ氏に与えたくない政敵による最後のもがきである。新たな議会で次期大統領が指揮するまで、協定を認可することを持つような決議は今月18日には自動的に施行される為意味がない。いずれにしても、上院で反協定決議案の投票は不成功に終った為、その施行を阻止できなかった。従って、オバマ氏は拒否権を行使する必要もなく大勝利し、最も重要な外交政策を成就した。

ホワイトハウスによると、オバマ氏は投票後、「この投票はアメリカの国家安全保障のため、世界の安全性とセキュリティのための外交の勝利です」と述べ、主な目的を満たす合意に達するため、強い立場で2年間交渉を続けたと語った。また、「私たちはこれらの交渉を締結したので、十年以上前のイラク侵略決定以来、最も必然的な国家安全保障の議論がありました」と述べ、過去数週間でこの合意の内容を詳細に学ぶメンバーが増え、支持するメンバーも増えたと伝えた。

イラン核協定に反対した民主党でさえその功績は認めている。ニューヨーク.タイムスによると、民主党リーダーの一人であるチャック.シューマーは「合意に関する気持ちがどうであるかに関係なく、公正な精神のアメリカ人はイランと戦い包囲するための大統領の強力な成果である事を認めるべきです」と語った。また、「 慎重に考え熟慮した私の同僚を非常に尊敬しています。私は、私にとってそうであったように、これは彼等にとって良心の投票であることを認識しています」と述べた。一方、上院多数派リーダーのミッチ.マコーネルは、気が変わる民主党がいないかを期待し、来週再度同じ投票を押し進めると述べている。彼は「大統領がこの合意を誇りに思っているなら、恐れるべきではありません」と語った。しかし、42名の民主党で気が変わる可能性がある人物は誰もいないと推測されている。

オバマ氏がイラン核協定を確保した投票結果には幾つか示唆していることがある。議会で少数派となった民主党の団結は、分裂している共和党の過剰な阻止を乗り越えた強さがあったことである。また、オバマ氏が歴史的な勝利を果たしたイラン核協定は党派が最も鮮明に分裂した課題であった。遥か右側に移動している共和党はもはや穏健派や保守派ではなく、政治外部の知識人に「過激派と狂人」になっている印象を与えている通り、投票の結果は、上院共和党54人中、大統領が交渉した国際協定を誰も支持しなかった事である。また、共和党は誰一人合意の内容を詳細に学ぶことさえしなかった事を示唆している。冷静に合意の内容を勉強した共和党が一人でも存在したなら、反イラン核協定決議案の投票結果は幾分違っていたはずである。イラン核協定に反対するロービー活動家はいわゆる「狂人」的な政治家の背後で多額を投資し、「過激派」のリーダー達に多大な圧力をかけた。このような勢力は2013年10月政府を閉鎖に追い込み、200億ドル以上の経済損失に起因している。しかし、そのような事には無関心な「狂人」にコントロールされている「過激派」のリーダー達は、最後まで無意味な抵抗をすることで国民の税金を無駄にしている。

 

 

 

 

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