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キューバを訪問したローマ法王フランシスは22日の東部時間午後4時、ワシントンD.Cに近いメリーランドにあるジョイント.アンドリュー基地に到着した。飛行機を降りてくる法王を大統領及び副大統領の家族は笑顔で出迎えた。23日午前9時過ぎにはホワイトハウスを訪問し、大統領執務室で会談した後、ワシントンのエリプス通りを中心に開催されたパレードに参加した。路肩、公園、モールなどからの見物客数百万人が詰めかけ、ワシントンはかなり混雑した様子であった。パレードの前に開催されたホワイトハウスでの集会で、法王は移民、主に気候変動について短いスピーチを披露した。夕方、国立大聖堂で開催された列聖マスは幾分論争的であると言われている。

昨年3月、法王はオバマ大統領に会った時、今年9月米国を訪問するつもりであると語った。その約束通り、初の米国旅行で今朝ホワイトハウスを訪問したフランシス法王をオバマ氏は笑顔で迎えた。 職員を紹介し、大統領執務室を率先して案内した。大統領執務室では二人だけの個人的な未公開の会話があったと言われている。その後、ホワイトハウスの芝ガーデンでのスピーチ後、パレードが開催された。パレードの最中、午前11時半から予定されていた聖マタイ大聖堂での宗教指導者の集会場では既に多数の米国司教が法王の到着を待っていた。夕方、ワシントンの国立大聖堂入り口で法王による米国初の大規模な宗教儀式が開催され、法王の米国滞在初日は多忙なスケジュールであったようだ。

路肩に溢れていたパレードの見学客は人々への愛情を表現するローマ法王フランシスに興奮し、歓迎している様子であった。ゆっくり進む白の軍用車に装備された透明なオープン.スクリーンの内側に立って手を振りながらパレードを先頭したフランシスは、路肩で子供や幼児を見かけると、車の内外から護衛している10人以上のシークレット.サービスに車を停止させ「あの赤ちゃんを連れてきなさい」と依頼し、護衛の一人が法王の顔近くまで幼児を抱き上げると、その幼児の額にキスする場面が数回あった。

午前9時半頃から、ホワイトハウスのガーデンで行なわれた約9分間のスピーチでは、準備されていたメモを読み上げ、スペイン語訛りの英語でゆっくり語った。スピーチの英語の発音は不明瞭な部分が多かったが、主に気候変動を強調した。冒頭で「全てのアメリカ人の名の下で貴方達の歓迎を深く感謝します。移民の家族の子息として、私は、主にそのような家族で築かれているこの国の来客であることを嬉しく思います。私はアメリカの人々の多くの希望と夢を聞き、共有することを望む対話に出会うこのような日々を楽しみにしていました」と述べた。また、大統領に呼びかけるように語る場面もあり、「米国のカトリック教徒は、個人やコミュニティの権利を保護し、すべての不当な形態の差別を拒絶し、真に寛容で包括的な社会の構築に取り組んでいます」と語った。

また、気候変動に触れ「大統領、貴方が大気汚染を減らすための取り組みを提案していることは励みになると分かっています。緊急な課題として、気候変動はもはや未来の世代に残すことはできない問題であることは明白です。一般的な家庭を大切にする事において、私たちは歴史の重要な瞬間に生きています。持続可能で不可欠な開発に必要な変革を行なう時間はまだあります。我々は、変わる事を知っています」と語り、将来の子供達の為に地球を癒す時間はまだあると強調した。また、牧師マーティン.ルーサー.キングの引用を利用するため「今それを尊重する時です」と述べた。

78歳のアルゼンチン出身の法王は、米国初の旅行で論争的な政治問題に積極的に関与するリベラルで庶民的な人物である。法王が米国にどのような印象を持っ たかは不明であるが、ホワイトハウスは非常に歓迎したと思われる。報道官ジァシュ.アーネストは「世界中の人々と共鳴するとの法王の発言は教皇が心から話 している事を示唆している」と述べた。23日はワシントンにある聖マタイ大聖堂で、カトリック教会数百人の司教との集会が行なわれ、宗教界の性的スキャン ダルを叱責及び警告する声明を行なったようである。また、午後4時半には大勢の人々が参加したワシントンの国立大聖堂で列聖マスが行なわれた。このセレモ ニーでフランシスは18世紀にカリフォルニア州の宣教師として派遣されたフランシスコ修道士フニペロ.セラを偶像化した。このセレモニーは幾分論争的であ る。その当時、カリフォルニアでインディアンの改宗に努力したセラは、改宗しないインディアンを奴隷化し虐待したとの説がある。幾つかのインディアン.グ ループの抗議活動があるなどの一幕もあった。

法王は明日午前中、通常大統領就任式が行なわれる議事堂の西側正面で開催される合同会議でスピーチを披露する。フランシス教皇は、そのような事に関与する最初の宗教指導者であるため、歴史的なイベントとして注目されるはずである。既に今朝ホワイトハウスで「移民の子息である」ことを語り、全ての移民に対する不平等と戦う必要性があることを力説した。また、気候変動に取り組むオバマ政権を賞賛した事は、24日も引き続きワシントンの政治に深く関与する意図があることを示唆している。

 

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