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昨日オレゴン州のコミュニティ.カレッジで大量殺戮事件が発生し、犯人を含む10人が死亡した。一見普通の人間が実際は何を考えているのか、周りにいる人達にさえ不可解な事が多い犯行を事前に防止することはほぼ不可能である。しかし、殺人を犯す人間には何らかの徴候があり、それに気付く必要があることを今回の事件は示唆している。襲撃者は大抵、自殺するか警察に射殺されるケースが多い為、今回もほとんど正確な動機は不明である。犯人の家族は「ショックです」以外のコメントしか表明していない為、詳細な事情は判明していない。しかし、彼の心理状態を描写している投稿が発見された為、幾つかの点で犯人の人物像が浮かんでいる。

昨日大量殺戮のニュース速報があった時、死亡者や負傷者数について、多数の情報源は驚くほど一貫性がなかった。13人死亡し、20名が負傷との報告もあれば、9人が死亡し、10人以上が負傷したと伝えるなど情報は常に錯綜している。事件直後、警察当局は襲撃者の名前さえ把握していなかった。2日、複数の情報によると、犯人を含めて死者は10人、負傷者は9人または 7人と伝えられている。今朝、連邦法務執行当局が公表した情報によると、犯人はウィンチェスターに住む26歳のクリス.ハーパー.マーサーである。複数の情報筋によると、彼は3 挺の拳銃と 1挺の半自動小銃で武装し、オレゴン州ローズバーグのアムクワ. コミュニティ.カレッジ(成人学生が多い短大)の幾つかの教室に侵入した。学生や講師を射殺する前に一人一人「貴方の宗教はなんですか」と尋ね「クリスチャンです」と答えた人達を射殺したと伝えられている。しかし、現時点で、マーサーの動機は明確ではないが、宗教に関連した動機があったのではないかと推測されている。

2日にワシントン.ポストが紹介したビデオによると、マーサーはイギリスで生まれ、少年時代にカリフォルニアに移住した。2013年、母親とローズバーグに移転し、アムクワ. コミュニティ.カレッジの近隣に住んでいた。オンラインに内気、保守的、及び無宗教であると自己紹介している。オンラインの利用者名は、彼がバージニア州ロアノークのCBS系列のテレビ局WDBJの襲撃者フェスター.フラナガンについて投稿した電子メール.アドレスにリンクしている。その投稿には「面白い記事で、私は彼を好きな多くの人達はすべて孤独で無名だということに気付いた。それでも彼らが少し血を台無しにすると、全世界は彼らが誰であるか知る。誰にも知られていない人が、今全ての人に知られる」と書いている。

インターネットの出会いサイトのプロフィールには彼が複数人種の混血であることを示唆し、彼の電子メール.アドレスは、ナチスに関連したシンボルである鉄十字を表示した。マーサーは彼自身を「恋人」として表現しているが、銃や暴力を美化する写真を掲載した。彼は、人間関係に葛藤があったおとなしく内気な性格であるが、明らかに、最終的には暴力を通してオンラインで注目されることを選択した。マーサーは、カリフォルニア州で深刻な学習障害および注意力や行動障害が中程度の3年生から22歳までの学生が出席するスィター.センターのクラスに2009年に通っていた記録がある。クラスメートの一人は「普通の男性、静かなタイプ」だったが「頭が良く、時には陽気だっかかもしれない」と語った。

W.ポストによると彼は宗教組織を敬遠していたようである。彼はその出会いサイトに「宗教には属していません。宗教はありませんが、精神的なものを重視します。宗教組織が嫌いです」と書いている。彼は、少なくとも16人を襲撃し、9人が死亡した。生存者は、襲撃犯人は彼の人質を並べ、彼等がキリスト教徒であるかどうかを尋ねた。もし、彼等が「イエス」と答えると、彼等の頭を射ち、「ノー」と答えるかまたは無言であった学生に対して、彼等の足を射ったと証言した。証言者はテキスト.メッセージで地元のローズバーグ.ビーコン.ニュースに伝えたという。

規模の程度に関わりなく、ほぼ毎日米国のどこかで銃の暴力により、誰かが殺害されている。近年多発する大量殺戮事件にさえ、ショックや驚きを感じる事より、暗い気持ちになるだけで、殺人事件のニュースに鈍感になっている国民が多いと言われている。これを英語でdesensitize(ディセンシィタイズ )と言う。一部の政治家はこのような機会に銃規制の論争を再燃させるが、最早そのような論争だけで問題は解決しない。なぜなら、オレゴンは免許所得者のみ、オープン.キャリー銃を合法化している州である。キャンパスで携帯銃を禁止していたかどうかは、情報が錯綜しているが、銃のフリー.ゾーン(携帯銃禁止地域)だから乱射事件が起きやすい、あるいはその逆発想で論争することはもはや無意味である。もちろん、精神異常者も含めて、簡単に銃が入手できる社会環境が銃の利用度を潜在的に高めることを証明する研究も報告されているが、ほとんどのケースは精神的問題と関連性があるため、彼等が殺人を犯す前に何らかの徴候に気付くシステムを構築する必要がある。

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