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オーストラリアの銃規制グループは米国が銃法を修正するまで、米国への旅行をボイコットすることを提案した。同国の最後の大量殺人事件は1996年である。その後本格的な銃規制法が制定されて以来、銃の暴力は大幅に減少した。従って、オーストラリアは頻繁に発生する米国の銃の暴力に厭けがさしていることを表明している。ヒラリー.クリントンは5 日のキャンペーンで銃法制定に関する大統領令を提案した。インターネット上での銃購入は幾つかの質問に答えるだけで18歳以上ならバックグランド.チェックなしで簡単に銃を購入できる現状がある。これはドナルド.トランプの主張とは異なっている。

CNNによると、オーストラリアでは銃法を制定する何年か前に100人が射殺された事件があり、1996年に大量殺戮があった時、最初の29弾乱射で90秒間に20人が殺害された。軍隊スタイルの半自動ライフルを使用した襲撃によるその事件の最終的な死亡者数は35人、負傷者は18人であった。この事件は、厳しい銃規制法が制定される前の最後の銃の暴力である。1996年3 月から2007年12月まで首相であったジョン.ハワードは事件後2週間以内に、全国的な銃改正法の制定を発表した。数年後、銃による殺人は50%減少し、2012年には銃による自殺は80%減少したと言われている。

米国は、銃による暴力の問題について歴史的に銃安全法の改正をしていない。また、危険な銃禁止もなければ、常識的なバックグランド.チェックも拡大されていない為、悲惨な事件後に何も対処しないことを快く思わないオーストラリア人が大勢いるという。同国では10月1日にオレゴン州で起きた多量殺害事件後、米国の銃暴力の現状が話題になり、「嫌悪感を表現することの他にオーストラリア人が何とか出来ないものか」との論議もある。銃規制グループのディレクターであるサマンサー.リー(上部写真)はテレビ番組のインタビューで、銃規制に対処しない米国に抗議するため、米国への非主要旅行のボイコットを提案した。彼女は12ヶ月間で米国に旅行するオーストラリア人は210万人、20万人以上の米国の外国人がいると述べ「私は、米国内でのこの悲劇に対応する義務があると思います。その方法はさほど重要ではない米国への旅行をボイコットすることです」と述べた。

同盟国として、過去の銃規制で成功しているオーストラリアの一部の人達は、米国で多発する銃の大量殺人に対して何の解決策も模索しない米国をもはや受け入れられないと表明している。つまり、この状況は米国に旅行する同国の人々にも影響を与えるという訳である。ボイコットが確定した訳ではないが、米国で何らかの銃法を制定しない限り、ボイコットを続けることが彼女の提案であるため、この提案が決議された場合、米国は経済的に著しい損害を受ける可能性がある。オマバ大統領は1日の記者会見で銃法案に取り組むことを議会に要請した。これに続いて、ヒラリー.クリントンは5日銃法の大統領令を提案した。

5日のニューヨーク.タイムスによると、クリントンは 新たな銃法を公表した。彼女にとって、銃規制も大統領選の一つの挑戦課題であるため、今日ニューハンプシャーでのキャンペーンで、銃法の制定を訴え、議会が成功しなかった銃販売の抜け穴を防ぐことを提案した。3日以内にバックグランド.チェックが完了しない場合 、重罪記録がある人物に対して銃の購入を禁止するべきであるが、チャールストンの黒人教会でサウス.キャロライナ州の議員を含む9人を殺害した犯人のディラン.ルーフは麻薬所持による「重罪の有罪判決で逮捕された」犯罪歴があったが、銃を購入する事に成功した。これは重大な抜け穴の例である。更に、クリントンの計画は、銃展示場および個人業者によるインターネットでの銃販売にもバックグランド.チェックを拡大することである。 連邦政府はこの規定を適用していない為、ビジネスで相当数の銃を販売する業者に対しても小売店と同じ規定を採用することを提案している。議会が行動しない場合、大統領令を利用して銃法の改革を行なうことがクリントンの潜在的な銃法政策である。

連邦政府現行法の問題点は、3日間でバックグランド.チェックが完了しない場合、銃は販売される状況になっている。また、インターネットの銃ブローカーは多数存在するため、小売店で購入するより簡単に銃が入手できる現状がある。その際、18歳以上であるかどうか、重罪の有罪判決を受けたことはないかどうか、など幾つかの質問がある。また21歳以上で重罪の有罪判決を受けた事はないかどうかなど「驚くほど簡単」な質問にクリアすれば、拳銃やライフルを購入することが可能になる。また州によって異なる規定がある為、例えば家庭内暴力で逮捕された犯罪歴がないかどうかの質問に問題がない場合、銃を購入することが可能になる。つまり、顔を見られることもなく、厳しいバックグランド.チェックなしで銃を購入する事が可能である。従って、多くの銃小売店の経営者はインターネットが彼等のビジネスを奪っていると思っている。事実、「バックグラウンド.チェックなしにインスタグラム上で銃を購入することができます」と広告しているウェッブサイトもある。

このような現状から判断すると、「連邦政府には強力な銃規制がある」と主張しているトランプのコメントはかなり誇張であると言える。また、精神異常者の行動は管理できない為、大量殺人を避けることはできないとの主張も、精神異常者の監督記録が不十分であったことが要因で発生した銃乱射事件の証拠に裏付けられていない。従って、トランプは単に最初から銃法を否定しているだけにすぎない。彼のような政治家はオーストラリアに多大な失望を与えている要因であるが、事件がある度に銃規制の声が高まる反面、事件の性質に応じて逆の反応もある。1日に起きたオレゴン州の大量殺人の犯人は、処刑形式でキリスト教徒であるかどうかを尋ね、「イエス」と答えた人を射殺した為、テネシー州の共和党知事ロン.ラムジーは今日、悲劇の一側面に焦点を当てた解決策として、クリスチャンは銃の入手許可を得ることを提案するコメントをフェィスブックに投稿した。このような現状は、もっと多数の同盟国が米国旅行のボイコットを宣言しない限り、共和党がコントロールする議会はクリントンが提案しているような常識的な銃法を考慮する可能性はほとんどないかも知れない。しかし、2016年の大統領選でクリントンが勝利した場合、常識的な銃法は制定され、インターネットで銃を簡単に購入できるような現状は改正されることはほぼ確実である。

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