アメリカの最新課題 Contemporary American Issues © 2016 Yuko’s Blog. All Rights Reserved.  

世界保健機関(WHO)は赤肉および肉加工食品の消費は癌になる危険性があると公表した。赤肉類の食品の栄養と健康については多様な意見があるものの、赤肉および加工肉の発癌性を提起した20人以上の専門家による研究は、その根拠について幾つかの具体的な説明を提供した。WHOの報告に対して、特に多数のイギリス国民からのご認識を含む論争的な反響があったため、同機関は肉の消費量をゼロにすることを要請していないと述べている。

WHOが25日に公表した10カ国の22人の専門家グループによる国際癌研究機関(IARC)の研究によると、グループ2Aの分類として限定的な証拠に基づき、 赤肉の消費は発癌性があることを示唆する「強い機構的証拠」があると述べている。主に大腸がんについて観察されているが、膵臓癌および前立腺癌にも関連性があると述べている。赤肉の消費量はそれぞれ国よって変化があり、加工肉もやや低い割合で消費されている。専門家は、毎日50gの加工肉を食べる人は結腸直腸癌のリスクが 18%増加するとの結論を提起した。また、赤肉の消費と癌の関連性には強い証拠が希薄であるが、研究のデーターが示唆した事は毎日100gの赤肉を消費した場合、結腸直腸癌のリスクは17%増大する。赤肉に関連性のある癌のタイプは結腸直腸癌、膵臓癌、および前立腺であり、加工肉に関連性のある癌のタイプは結腸直腸癌がある。また、証拠は決定的ではないが、胃がんも見られる。

この研究に付随するIARCの別の資料はQA形式により、更に具体的に理解できる内容が紹介されている。例えば(1)赤肉とは牛肉、子牛肉、豚肉、羊肉、マトン、馬、ヤギを含む全ての哺乳動物の筋肉に言及する。(2)加工肉は、硬化、塩漬けなどの方法で形質転換された肉を指し、発酵、いぶり、および風味を増強または保存を向上させる他のプロセスを含んでいる食品である。ほとんどの加工肉は、豚肉や牛肉を含むが、他の赤肉、鶏肉、臓物または血液のような製品による肉が含まれている。(3)加工肉の例はホットドッグ(フランクフルト)、ハム、ソーセージ、コンビーフ、切り干し肉、ビーフジャーキー、缶詰肉、肉ベースの準備された製品、およびとソースが含まれている。(4)赤肉の場合、グループ2Aの分類は赤肉の消費と結腸直腸癌の発展、および強力な機構的証拠に正の関連を示す疫学研究から限られた証拠に基づいている。(5)加工肉はヒトに対する発がん性のグループ1として分類されている。喫煙やアスベストなどによる癌の原因と同じカテゴリーに分類されているが、これは全て同等に危険性があることを意味していない。分類は、むしろ癌のリスク.レベルを評価することより、癌の原因に関する科学的証拠の強さを説明している。

(6)Global Burden of Disease Projectの最新の推定によると、加工肉の高い消費に関する世界的な癌死亡は年間34,000 である。赤肉の高い消費に関与する死亡は年間50,000である。(7)専門家は赤肉や加工肉にどのように癌のリスクが増加するのか完全に理解していないが、肉はヘム.アイロンなどの複数の成分で構成されていて、肉は食肉加工または調理中に形成される化学物質を含んでいる。食肉加工中に形成される発がん性化学物質はニトロソ化合物や多環芳香族炭化水素が挙げられる。赤肉や加工肉の調理において、大気汚染で発見された多環芳香族炭化水素を含む複素環式芳香族アミンだけでなく、他の化学物質を生成する。これらの化学物質の幾つかは発癌性物質の疑いがあることで知られている。(8)赤肉、および肉加工食品の消費と癌の関連性に関する年齢別および性別の違いは確認されていない。(9)IARCは800以上の様々な研究、赤肉に関する700以上の疫学的研究、及び加工肉に関する400以上の疫学的研究を実施したと述べている。

29日のニューヨーク.タイムスによると、加工肉を毎日わずか50g 消費するだけで結腸直腸癌になる確率は18%上昇するとのWHOの報告について掲載したイギリス紙のガーディアンには4,000以上の投稿があったという。何しろ、ベーコン、ソーセージ、卵、焼き豆など他複数のコンビネーションによる朝食メニューはイギリスでは日常的な食べ物であり、ベーコン、ソーセージに関しては米国でも同様の習慣がある。WHOがこの研究を発表する前、乳癌の専門家であるモハメッド.ケシュガー 教授は、ロンドンのロイヤル.フリー病院で「癌症例の9%は食事を変えることで予防できる。加工肉は一般的に飽和脂肪と塩分が高いので、摂取量を制限することには意味がある」と語った。反応した多くの人達は結腸直腸癌のリスクが喫煙やアスベストなどによる癌の原因と同じカテゴリーに分類されていることにショックを受けている。ある作家は、「喫煙がソーセージを食べることと同じくらい危険なだけであることを知っていれば、私は喫煙を続けているでしょう」と述べている。

WHOの発表に対して、このような誤解を含む反響は多大であった。30日のアイリッシュ.タイムスによると、WHOの報道官グレゴリー.ハートルは記事のメッセージが「誤解された」とし、結腸直腸癌のリスクを減少させるため、加工肉および赤肉消費量の制限を奨励していると語った。また、ハートルは、タバコ、加工肉、およびヒ素が同じグループの分類システムであったことは記事の「欠点」であるとし「私達は、タバコの安全性のレベルは存在しないためタバコと肉を比較したくはありません」と述べた。アイルランドの食品安全局(FSAI)は、WHOの報告書を検討し、必要に応じてガイドラインの変更を発行すると述べている。現在、FSAIは赤肉の消費について、週に合計300g、100gを週に3回食べることを勧めている。

このような基準は国によって異なるが、日本では加工肉は塩分が強いため健康な食品ではないことは長年認識されていると記憶している。この研究は、幼児、老人、男女別による影響の違いについて明白にしていないが、牛肉、子牛肉、豚肉を含む赤肉の個人の許容摂取量は、ある程度個人によって多少の差があると思われる。近年、日本でも食事の欧米化、子供を生まないことを選択するライフスタイル、出産の少数化と出産年齢の遅延化に伴い、乳癌、卵巣癌、子宮癌など女性生殖器系の病気は30代から60代の女性に増えていると言われている。動物性脂肪および高カロリーの食事が子宮癌のリスクを高めると考えている医師も少なくないようである。一方、肥満の要因である炭水化物と糖分を減少させ、肉類を含むタンパク質の消費量を幾分増加する事を奨励する医者も存在するが、アメリカ癌協会は野菜、果物、鶏肉、魚、および低脂肪の乳製品などの食品が乳癌のリスク低下と関連していると述べている。しかし、癌のリスクを下げる特定の食品については明らかにしていない。日常の食生活で我々が口にする物は基本的に全てが化学物質であり、ある化学物質は他の物質に比べて遥かにリスクが高いことを意識する必要があるかも知れない。赤肉や加工肉の大幅な制限または増加の必要性は、個人の健康状況、体質、年齢、病歴などにも依り、ある側面で食事の管理と結果には個人の責任が伴うと思う。

 

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。