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米国の自殺率は上昇していると言われている近年、2日には白人中年層の自殺を含む死亡の増加傾向が報道されたばかりである。事実、総体的には日々13分毎に110人以上が自殺している。自殺の現状を調査した連邦政府機関は自殺の原因、非致命的自殺思考と行動、自殺の人種及び民族格差、十代の自殺率、経済コストなどに関する2013年の最新状況を統計的に報告した。また、未成年者の自殺は学校でのいじめに一部関連性がある為、いじめる子供といじめられる子供には何らかの徴候があるという。いじめ事件を事前に察知する可能性は低いため、両親または成人はその徴候を知ることで、自殺を予防するための対話の重要性を強調している。

2015 年6月10日に公表された疾病対策予防センター(CDC)の報告によると、2013年の自殺は全ての年齢層で10番目に高い死因である。同年の自殺件数は41,149(12.6% )であり、毎日13分ごとに113人が自殺している。自殺の原因については同年のデーターは紹介されていないが、2010年に判明した要因は33.4%がアルコール、23.8%が抗うつ薬、20%はアヘン剤(ヘロインと痛み止めの処方薬を含む)薬物乱用であった。また、自殺による経済的損失は医療および労働を含めて、推定510億ドルである。

2013年の自殺者の中には15歳から18歳(中学3年生から高校3年生)までの10代が含まれている。学生の17%はその前の12ヶ月間で真剣に自殺を考えたことがあり、そのうち22.4%は女子、11.6%は男子学生である。実際に自殺の方法を計画した学生は13.6%であり、そのうち16.9%は女子、10.3%は男子である。また、学生の8%は1回以上自殺を企てたことがあり、そのうち10.6%は女子、5.4%は男子である。2.7%(女子3.6%、男子1.8%)の学生は自殺を図った時、負傷、中毒、 薬物過剰投与をきたし、医療機関での治療を必要とした。

悲致命的自殺思考と行動に関する調査で、米国成人の推定930万人(米国成人層の3.9%)は過去に自殺思考があることを報告した。真剣に自殺を考えた最も高い年齢は18歳から25歳(7.4%)、次に26〜49歳(4.0%)、最後に50歳以上(2.7%)である。過去に自殺方法を計画した人は270万人(1.1%)である。そのようなグループの中で最も高い年齢層は18 〜25歳(2.5%)、26〜49(1.35%)、次に50歳以上(0.6%)である。男性が自殺する率は女性の4倍高く、全ての自殺の77.9%を示している。しかし、女性は男性より自殺思考が高い。また、自殺は男性の死因の7番目に高く、女性の死因の14番目に高い。男性の自殺方法に関して、 銃器の利用(56.9%)が最も一般的であり、薬物による中毒(34.8%)は女性の自殺で最も共通した方法である。

また、自殺の人種及び民族格差についても報告されている。全年齢層のアメリカン.インディアン/アラスカ原住民の自殺は8番目に高い死因であり、10歳から34歳までのグループの自殺は2番目に高い死因である。このグループのうち15歳から34歳(100,000人中19.5人)の自殺率はこの年齢グループの全国平均(100,000中12.9)より1.5倍高い。18歳またはそれ以上の成人で過去12ヶ月間に自殺思考があった人を人種別に見ると、(1)黒人2.9%、(2)アジア系3.3%、(3)ヒスパニック3.6%、(4)白人4.1%、(5)ハワイ原住民及び他太平洋諸島の民族4.6%、(6)アメリカン.インディアン/アラスカ原住民4.8%、(7)2つ以上の人種である事を報告した成人7.9%である。

ヒスパニックの学生(中学3年から高校3年)の中で真剣に自殺を考えた人は18.9%、自殺方法について計画した人は15.7%、自殺を図った人は11.3%、自殺を企てた結果、負傷、中毒、過剰薬剤投与により治療を受けた人は4.1%であり、白人および黒人学生より一貫して高い率を示した。また、2013年に致命的ではない自傷行為により緊急治療を受けた人は494,169人である。同年、自傷行為により医療および労働を含む経済的コストの損失は推定104億ドルである。

学生の自殺は学校でのいじめにも一部関連性があると報告されている。いじめと自殺が直接関連しているどうかは不明であるが、リスク要因のある子供がいじめに関与している場合、若い世代は自殺行為に発展する可能性が高くなることが判明している。子供がいじめの標的にされている、または誰かをいじめている時にはある一定の徴候があるため、最初のステップはその警告サインを理解することであり、学校での成績、クラスメートとの関係に起因する精神的落ち込みや薬物などの問題が潜んでいる可能性があるなどの問題の根源を解決するため、話し合うことが大切であると言われている。

いじめられている可能性を示唆する徴候は(1)説明し難い負傷が見られる。(2)衣類、書籍、電子機器、宝石類の紛失または破壊行為がある。(3)頻繁な頭痛または腹痛があり、病状感または仮病の傾向がある。(4)食事の習慣が変化する。突然食事をスキップするかまたは過食症になる。空腹で帰宅する子供は学校でランチを食べなかった可能性がある。(4)睡眠が困難で頻繁に悪夢にうなされる。(5)学業が低下する、学校の勉強に興味を失う、登校を拒否する。(6)突然友人を失うかまたは社会との関わりを避けるようになる。(7)無力で自尊心が低下する。(8)家出する、または自分を傷つけるような自己破壊的行動を取る。

誰かをいじめている可能性を示唆する徴候は(1)物理的または口頭で喧嘩をする。(2)他の誰かをいじめている友人と交流がある。(3)益々攻撃的になっている。(4)校長室に呼び出されるかまたは頻繁に拘留される。(5)説明不可能な余分なお金または新しい物を所持している。(6)彼等の問題に対して他人を責める。(7)彼等の行動に対する責任を負わない。(8)競争的であり、彼等の評判や人気を心配する。

2012年の学校犯罪及び安全性の統計は、幾つかの理由に基づき、子供は成人に話さない為、成人がいじめ事件に気付くケースは40%以下である 。① いじめは子供を無気力にし、弱くおしゃべりであると見られることを恐れるため、大人に話さず、自分で対処したいという気持ちがある。② 彼等をいじめた子供からの仕返しを恐れている場合もある。③ いじめは恥ずかしい体験であるため、真実性に関係なく、彼等が言われていることを成人に知られたくない傾向がある。④ 成人は彼等の言っていることを判断し、または弱いため罰を与えると恐れている場合もある。⑤ また、いじめられている子供は社会からの孤立感があり、誰も彼等のことを思っていない、又は理解していないと感じているかもしれない。⑥ 同僚に拒否されることを恐れ、いじめから保護してくれる友人を失いたくない気持ちもあることなどが含まれる。

米国では近年、侮辱する、暴力を振う、脅す、噂を広める、ネットいじめなどが高い割合で発生している。無口、おとなしい、弱々しい、女性的な男子、同性愛の噂がある生徒が学校でいじめの標的になる可能性が高い。いじめから自殺に発展するケースは最も悲惨であるが、完全に防ぐことは可能であるため、周りの大人が早く気付き手を差し伸べることが重要である。また近年、白人成人の薬物乱用による自殺が増大しているが、総体的な自殺の原因は複雑であり、自殺増加の明確な理由を説明できる専門家はいなと言われている。しかし、自殺は歴史的に経済的後退の時期に上昇するため、近年の自殺上昇は過去10年間の経済不況によるストレスも一因であると言われている。

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