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フランスは9月中旬にイスラム国(ISIS, ISIL)をターゲットにした最初の空爆をイラクで開始した。13日夜半に発生したパリでの多発テロ攻撃後、犯人グループはISISに属していることが判明した為、フランスは新たな空爆攻撃を追加し、大統領フランソワ.オランドは報復の執念を燃やしている。オランドの狙いは世界の主要大国であるイギリス、米国、ドイツ、ロシアと団結し、シリアでの内戦を終え、ISISを打破することである。フランス大統領が望んでいるグローバル同盟による対ISIS構想は、紛争をエスカレートさせる可能性があるが、彼が望むように事は運ばないと予測されている。この4つの大国はISISを撲滅することに同意しているが、その作戦について合意に至ことは幾つかの点で困難である。世界の各地でテロ攻撃の脅威が増大している現在、オランド大統領は23日、最初にイギリスの首相デビッド.キャメロンと会談した。

23日のガーディアンによると、連帯を表現しているオランド大統領に対する評価は25%から33%に上昇した。彼は「ISIS撲滅の必要性に躊躇することなく同意し、シリアの内戦を終焉させ平和を望んでいる」イギリス、米国、ロシア、ドイツのリーダー達と4日間で個々に会談する予定である。しかし、どのようにその目的を達成するかという点についてはほとんど合意に到っていない。イギリスの首相デビッド.キャメロンは23日の朝パリでオランドに会い、ISISに対抗する為、保守的な目標を提示した。この会談でキャメロン首相は、英国がシリア北部での空爆にフランスが参加していないことを恥ずかしいと表明し、フランスの戦闘機が空中給油できることを含め、キプロスのアクロティリにあるイギリス軍の空軍基地をフランスが利用できることを提案した。また、方法がある場合、イギリス空軍は早急にシリアの戦いに参加することを約束した。しかし、キャメロンは先週のG20サミットで、イギリスはシリア難民の流れを止めるため資金調達の件で会議を主催することや、移民および安全保障の問題を強調した。

オバマ大統領および民主党大統領候補の最前線に立つヒラリー.クリントンは米軍を本格的に派遣する意志がないため、特に米国との交渉は更に困難である。オランド大統領は明日(24日)短い旅行でホワイトハウスを訪問し、オバマ大統領と会談することになっている。ガーディアンによると、ヨーロッパの外交官は、米国のリーダー達はヨーロッパが直面しているテロリズムと難民危機の重大性を認識していないと批判している。米国は先月、限定した特殊部隊を派遣したが、シリアの土地に軍隊を派遣しない方針は断固として変わらないため、グローバル連合への積極的な米国の関与を願っているオランドは失望するはずである。哀悼の意に加えて、米国が協力可能な最大の方法は米国の空爆、シリア反政府勢力への武器提供、ドローン攻撃を増加することだけである。

ドイツのアンゲラ.メルケル首相は25日パリに旅行し、オランド大統領と会談する予定である。ドイツは第二次世界大戦終焉以来、攻勢的軍事作戦を許可されていない為、メルケル首相がオランドに提供出来ることは何もない。彼女は現在ヨーロッパの難民危機で主導権を失っている。 今年夏、国境開放政策を紹介したがドイツ国民の激しい反対に直面し、難民問題に関して著しいプレッシャー下に置かれている。オランド大統領はメルケル首相と会談中、同情を得るだけで中身の濃い論議の展開はないと予測されている。

最後の26日、オランド大統領はロシアの大統領プーチンとモスクワで会談する予定である。プーチンはロシアの旅客機がエジプトでISISに爆破された為、ISISに対して報復している点ではフランスと共通の立場である。オバマ大統領とプーチンは基本的に100%合意に達することは不可能であるが、両氏は先週トルコで会談を行い、国連の仲介によるシリアの和平プロセスを再起動する共同の取り組みに合意した。しかし、オバマおよびプーチン両氏はシリアの大統領バッシャール.アサドの将来について根本的に意見の相違がある。アサドはロシアから大量に武器を購入し、ロシアに依存している長年の貿易相手である為、プーチンはアサドを可能な限り長くコントロールしたい欲望がある。一方、オバマ大統領はアサドが辞職することを望んでいる。軍事面では共同作戦、ターゲットおよび情報の共有を含めて、既に限定された合意を越える進歩は期待されていない。しかし、プーチンはオランド大統領の ISISに対するグローバル連合の考え方に同意し、同盟国としてフランス軍に協力するため地中海東部にロシア海軍の船を配置するよう命令した。プーチンもオバマ大統領と同様、地面で戦う軍隊派遣については規定しているが、オバマ以上のことをするとフランスに約束している。

ISISとの戦いには多数のヨーロッパおよび中東諸国が空爆に参加している為、既にグローバル的な戦略であるが、パリでのテロ攻撃後、本格的な軍隊派遣の要求が高まり、緊迫感が増大している。ISISは無差別に人を殺害するテロ攻撃だけでなく、自爆テロのプロパガンダに利用するため子供や女性を誘拐している。米国大統領選のキャンペーン課題は先週からISIS戦略に集中するようになり、パリでの事件は全てを変えた。ベルギーの首都ブリュッセルでは最大レベルの警告が発せられ、警備が強化された23日の通りや公的場所は閑散状態であると言われている。パリでは、多発自爆テロで利用された同様の爆発バルトがパリ郊外のゴミ箱で発見され、新たな脅威が高まっている。ニューヨークでは、感謝祭の旅行者が増えるため護衛、警察官、警察犬などを増大することで各地での警備を強化している。しかし、米国でパリ.スタイルの多発自爆テロが発生する徴候は発見されていない。グローバル的にISISに対する脅威が高まっている現在、フランス大統領は大規模な軍事力を利用するため、イギリス、米国、ドイツ、ロシアの4大国を結集することで早急にISISを打倒する意欲を示し、今週4カ国の指導者と緊迫した会談による第一歩を開始した。

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