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11月30日からパリで開催されている気候変動サミットは幾つかの点で歴史的に緊急且つ重要な会議である。しかし、大半の国は気候変動に対処するため二酸化炭素排出量を削減することが困難な幾つかの理由がある。気候変動対策では世界をリードする目標を掲げているオバマ大統領は30日、世界のリーダーに気候変動の問題に共に取り組んでほしいと要請した。米国最大の富裕者を含む慈善家グループは、気候変動に積極的に対処するため投資すると発表していることが最大の吉報である。

多数の科学者は、温室効果ガスの排出量が引き続き上昇すればグルーバル的温暖化は壊滅的な状況になると警告している。現在のカーボン排出量削減の計画は産業革命以前の気温レベルに戻すことであるが、世界多数の国はその目標を達成する上で、非常に困難な状況があると言われている。今日パリ北東部にあるル.ブルジェで開催されている気候変動会議には米国、ロシア、インド、日本、南アフリカ、ブラジル、全西洋諸国を含む約150カ国の指導者が参加している。この会議では野心的な計画に基づく行動、強い法的枠組みと明確な規定、および全ての参加国が中心的な役割を果たすことが期待されている。気候変動会議は、次の新たな条約の期限までに残された時間が少ない点でも緊急な会議である。

30日のニューヨーク.タイムス(NYT)によると、オバマ大統領は今日、気候変動による環境変化がもたらす人命の危機に関わる損害の責任は、少なくとも米国に一部あると語り、その問題を修正するため一緒に取り組んでほしいと世界の指導者に促した。「私は世界最大の経済大国であり、世界で二番目に大きい排出国のリーダーとして、個人的にここに来ています。米国は、この問題を生んだ我々の役割を認識しているだけでなく、それについて何かする責任を喜んで受けます」と述べた。今回の気候変動会議の重要性について、「時間的制限を超えている」こと、および「重要な転換期」であることを認識するべきであると指摘した。また「我々は多数の国が気候変動にはほとんど貢献していない真実を知っているが、最も破壊的な効果を感じる最初になる」と述べ 、その緊急性を指摘した。これまでカーボン排出量削減計画を表明している国は170カ国であるが、「世界を救済するため最善の努力を先導することより、私たちの世界を破壊しようとする者」の「多大な拒絶」があると語り、米国議会の多数の共和党はオバマ氏のクリーン.エネルギー政策を阻止する脅威があることを抽象的に表現した。

1990年代から世界多数国のリーダーはカーボン排出量を削減し、クリーン.エネルギーの開発を目指す計画を提示しているが、実際にはその努力と排出量のバランスが保持されていないことを示唆する研究もある。27日のネイション誌の報告によると、⑴ 2009年にコペンハーゲンで国連気候サミットが開催された時のグローバル排出量は290億トンであった。しかし、2015年11月30日にパリで開催されている時点でのグローバル排出量は320億トンである。⑵ 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、地球排出量の40%を2035年までに200億トンまで減少し、2050年までに80%の70億トンに減少する必要がある。⑶しかし、今日パリの気候サミットに参加している全ての国の公約を集計しても2035年まで200億トンに削減するには十分ではない。世界のほぼ全ての国がCO2 の排出量削減が困難である3つの基本的な理由がある。

例えば、深刻な排出量を著しく削減する方法は化石燃料である石油を燃やす事を停止する事であるが、それが出来ない理由は ⑴ 化石燃料に依存している企業、労働者、および地域社会は石油の使用を停止した場合、雇用を失い、所得を失うかまたは極度に減少し、教育、医療、および公衆安全の全てにおいて、支えている民間部門の予算が低下する結果に直面する。⑵ エクソン.モービルやシェルなど、主な巨大化石燃料会社および米国の巨大億万長者コーク兄弟が所有するエネルギー関連の事業は、急激および永久的に利益を失うかまたは極端に減少する可能性がある。サウジアラビアのサウジ.アラムコ、ロシアのガスプロム、ブラジルのプトロプラス及びその他の会社を含む世界の公営エネルギー企業は、世界全体の石油埋蔵量の約90%を支配し、これらの会社は巨大な歳入を得ている。⑶ 化石燃料業界を超えて、雇用と経済成長の展望など幅広い問題に挑戦しなくてはならない。経済分析関係者は、そのような巨大燃料産業が石油の供給を大幅に削減することを余儀なくされた場合、エネルギーのコストが高くなるだけでなく、建物、機械、輸送機器など経済を駆動する為のコストも高くなると指摘している。

しかし、長期的な投資が鍵であると考えている多数のビジネスは一部の巨大化石燃料業界に依存しないクリーン.エネルギーの技術開発に情熱を燃やしている。その代表者はマイクロソフトの創業者ビル.ゲイツ氏である。ゲイツ氏は他の億万長者および慈善家のグループを先導し、パリでの気候変動会議の開催のタイミングに合わせて、クリーン.エネルギーの研究開発に米史上初めて最大の投資をする重要な役割を果たすことが期待されている。また、米国政府は中国、インド、及び他の国による合同支援による投資を推進する。政府および企業は、発展途上国が石油、石炭、ガスの使用から再生可能なクリーン.エネルギーに変換するまでの移行期にソーラー、風力などの技術とインフラに莫大な投資をする必要がある。ゲイツ氏は世界第三番の化石燃料の空気汚染国であるインドが積極的にクリーン.エネルギーに取り組む重要な国になる為、インドを援助する意図があると見られている。NYTによると、ゲイツ氏が率いる慈善活動家及び指導者のグループは、ビジネス及び個人資産の合計3,500億ドルをクリーン.エネルギー技術の研究開発に投資すると約束している。加えて、米国国務省は世界の発展途上国に支援するため2.48億ドルを約束すると予測されている。

21回目の気候変動会議は新たな条約に合意する重要な転換期を迎えている為、緊急であるが、パリでの警戒体制が強化されている30日の気候変動サミットは、CO2 を多量に排出している米国のような先進国がどれくらい負担するべきか、また汚染を減少するため、数百万の貧困者を抱える発展途上国はどの程度の援助を受けられるのかという点で意見がまとまっていないと報告されている。これは新たな条約を弱体化する可能性があると懸念されている。一方、12月11日の最終日までにはもっと柔軟に交渉は進み、排出削減の合意に達するとの楽観的な解釈もあるようだ。

 

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