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現在ウッドロウ.ウィルソン国際センターの学者で2011年2月までカリフォルニア州の民主党米国下院議員であったジェーン.ハーマンは2007年、暴力的な過激と自国内で成長するテロ防止法の制定を提案した。下院議会で圧倒的な支持を得て通過したが、上院議会では投票を阻止された。8年後、多様な背景及び動機を持つ圧倒的に多数のISIS支持者又は同情者は、何らかのISIS活動に関与しているか、又はISISのイデオロギーに触発されているアメリカ人である。そのような米国内のISIS関連の活動家は既に 「前代未聞の規模」で増大し、多数の州で国内ISISテロリストが育つ土壌が構築されつつある驚異的な現状を浮き彫りにした。

ジョージ.ワシントン大学(GWU)は国内テロリストに関する ISIS In America題する調査結果を12月1日に公表した。その発見によると、米国には多数のイスラム国(ISIS、ISIL)の支持者または同情者が存在する。米国法務執行当局はISISに加入するためシリア又はイラクに旅行した250人の米国人と個々に対話した。2014年3月からISIS関連の活動に参加した71名が告訴され、2015年には2001年9月11日の同時多発テロ攻撃以来、最大数のテロリスト56人が逮捕された。彼等の活動の拠点は21州に集中している。51%はISISに加入するため海外に旅行する事に成功し、27%は米国の地で攻撃する計画に関与した。55%は情報提供者及び又は諜報捜査官によるおとり捜査で逮捕された。ISIS関連の活動で殺害されたアメリカ人の数は少ないが3人は米国内、少なくとも12人は海外で殺害された。

米国内でISIS関連の活動に関与した個人の人種、年齢、社会的地位、教育レベル、家族背景は多様であり、動機もそれぞれ異なっている。米国を本拠にしたISIS支持者を動員する過激化のプロセスにソーシャル.メディアが重大な役割を果たしている。過激なプログラムは300人のアメリカ人及びまたは米国を基盤にしたISIS支持者により、ソーシャル.メディアを通してISISのプロパガンダを広め、共鳴する個人と連絡を取り合っている。彼等はオンラインに「過激エコー室」を作成し、幾人かのメンバーは「最終的にキーボードの戦士から実際の闘志」に飛躍する。ISIS関連の過激化プロセスはソーシャル.メディアに限定されていない。幾つかの例は、直接会って対話しながら関係を築く場合もある。米国内で増加しているISIS支持者には、単にメッセージに触発されている人達から、実際グループ内で指導者の地位に到達する人達に至るまで関与の度合いは様々である。

2014年に告訴された71名中の年齢層は多様である。15 から20歳までは24人、21 から29歳まで28人、30 から39歳は11人、41 から47歳までは8人である。最も若い15歳から最年長の47歳を含む平均年齢は26歳であり、86%は男性である。これらの殆どは米国市民であり、逮捕された71名中40%はイスラム教に改宗していた。23%のアメリカ人のイスラム人口は改宗した人達であり、ISIS支持者の中に改宗者が不均等に多数存在する。また、73%は国内テロ攻撃に関与していない。彼等が発見された州について、FBIはISIS関連の活動は50州に拠点があると主張しているが、GWUの調査では21州の境界範囲内で、それぞれ少なくとも1人が逮捕された。ニューヨークは最も多く13人である。次にミネソタ州が11人である。法務執行当局はISISに関与している個人の数はもっと多いと推測している為、2014年に逮捕された71人は氷山の一角に過ぎないと判断している。連邦法務執行当局は、数千人のアメリカ人はISISのプロパガンダを拡大する為「過激エコー室」と呼ばれるオンラインを利用していると推定している。米国内のISIS活動家および支持者はフェイスブック、グーゴー、および他のソーシャル.メディアを利用しているが、最も利用頻度が高いのはツイッターである。ほとんどのオンラインISIS支持者は匿名を利用している為、身元確認は非常に困難である。

個人の背景が多様である事に加えて、動機もそれぞれ異なっている。政治的緊張や文化的孤立などいわゆる「過激の根本原因」として構造的な幾つかの要因がある。何人かは人生が変わる出来事によるショックを経験するなどの個人的要素も含まれる。ジハードのイデオロギーに魅了される個人は、報復を求めている、地位を求めている、独自性を求めている、スリルを求めている人に分類され、特に女性は愛を追求している場合もある。しかし多くの場合、一個人が複数のカテゴリーの特徴を備えていることは明白である。多くのケースで、シリアの紛争に興味を持ち始めた若いアメリカ人の最初の動機は、彼らの裏に潜んでいる共感と同情心が重要な役割を果たしている。彼らの多くは、アサド政権がシリアの反乱と国際社会の一部を抑圧する為、惨い暴力を利用している事に憤慨している。また、国家テロ対策センター(NCTC)は、ISISのイデオロギーを受け入れる人はイデオロギー、宗教的および個人的な充足感を求めている個人的権利を否定する傾向があると観察している。2014年、米国人初の自爆テロ者としてシリアで死亡したフロリダ州22歳の男性モナー.アル.サルハは、個人的な楽しみや欲望の追求はつまらない人生であり真実の幸せではないが、シリアで戦う事が最高の人生であると表明した。

GWUの調査報告は 18人の米国生まれのテロリストに関する個人的背景、彼等が過激化した過程、および関与したテロ事件にかなり焦点をあてている。また、「過激エコー室」の様々なモデルを紹介し、コンピュター技術の進歩によるインターネット及びソーシャル.メディアの普及はISIS支持者または戦士を募る上で驚異的な役割を果たしていることを強調している。そのプロパガンダは米国でのISIS支持者を増やす要因になり、ISIS関連の過激化と動員の規模は「前代未聞」であると述べている。従って、アメリカでISISの新兵を募集するオンラインに関する法律上のガイドラインを提供する必要があると指摘している。初期段階の多数のISIS支持者は法律に違反していない場合もあるが、法務執行当局が追跡し、インタビューした250人の個人はシリア及びイラクへの旅行を実際に企てた。その中の180人は適切な法的システムがなかった為、逮捕することが出来なかった。更に、米国で過激化又はその危険性がある個人がISISに加入し、テロリストになることを防ぐ為のプログラムを設定する事も急務であると伝えている。ISISがイラクでイスラム国の宣言をしたのは2006年10月であり、一般の国民はISISの台頭にほとんど気付いていなかった。自国内で成長するテロ防止法が提案された時、上院議会は「巨大な歪み」を生む要因になるとして反対した。8年後の現在、再度その法案を見直す時である。

 

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