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カリフォルニア州サンバナディノの襲撃事件の容疑者二人は大分以前から過激化していたことが判明した。同日、共和党大統領候補者のフロント.ランナーであるドナルド.トランプはアメリカ市民のイスラム教徒を含め、全てのイスラム教徒の米国入国を禁止することを提案した。この発言に対する反響は圧倒的であり、8日国際社会のリーダーおよび大多数の共和党は否定的なコメントを送りトランプの発言を拒否した。ホワイトハウスの報道官は、初めて公然とトランプは大統領としての資格がないと批判した。

7日ロスアンゼルス FB1当局は、2日にサンバナディノで起きた大量殺戮事件の容疑者サェド.ファルーク及びタッシュフィーン.マリク夫婦は長い期間過激思想の影響を受けていたが、何処で、誰の影響を受けたのか不明であると伝えた。近年、ISISは彼等のプロパガンダをオンラインに掲載している為、そのような広告に影響を受けた可能性もある。当局は、パキスタンで生まれたイスラム教徒のマリクがイスラム原理主義と何らかのコネクションがあったことを指摘した。二人はオンラインで知り合い、その後結婚していた為、過激思想に影響を受けた外国人妻が米国人男性の夫に影響を与えたとの印象もある。共和党大統領候補者の一人リンジィ.グレイアム(サウス.キャロライナ)はこの容疑者夫婦を「ISISのお見合い結婚」と呼び恐怖を煽った。オンラインは世界中の人々の出会いを容易にし、過激化した二人は連邦当局の危険人物リストに明記されていなかった為、コンピューター技術を含む幾つかの側面で落し穴があることを示唆している。オバマ大統領は6日ビザ免除プログラムを確認する事を国務省や国土安全保障に命令したと語ったが、そのような点で国際結婚、特にイスラム諸国の男女が米国市民と結婚する場合、特に入念なモニターに課せられる結果になる可能性がある。

トランプは、そのような法的プロセスの論議を飛び越えて、いきなりイスラム教徒が米国に入国することを「完全に全て閉鎖する」と述べた為、各方面からの反響は想像以上に強力である。第二次世界大戦中、フランクリン.ルーズベルト大統領は日本軍が真珠湾を攻撃した後、米国市民である日本人を含む日系アメリカ人を強制収容所に拘留した歴史を引用し、「我が国はジハードだけを信じ、人命の理由や尊敬の意味を持たない人々の恐ろしい攻撃の犠牲」になることは出来ないため、「選択の余地はない」と幾つかのインタビューで語っている。トランプは因果を考慮せずとんでもない発言をした為、その発言の多大な責任が問われている。特に、ほぼ全ての共和党候補者はツイッターで彼の発言に痛烈な批判をしている。

下院議長のポール.ライアンは8日、議会でのフロアーでイスラム教徒に対するトランプの見解に反論した。宗教の自由は基本的な米国憲法の権利であると述べ、通常大統領候補者のコメントには反応しないが、今回は例外であると語った。これは保守性ではない。多くのイスラム教徒は軍隊に奉仕し、米国の為に死亡している。大多数のイスラム教徒は憲法を擁護し平和的である。トランプの見解は「この党を表象していない。また、もっと重要なことはこの国を表象していない」と批判した。テッド.クルーズは通常トランプの友人だと言われるほど頻繁にトランプの提案を支持するが、8日議事堂での記者会見で「私はその提案に反対です。我々は直接的な脅威に集中する計画が必要です。メディアのトランプ批判に不足はありません」と語った。共和党全国委員会委員長のラインス.プリーバスは今日、トランプの提案に「同意しません。私たちはアメリカの価値観を犠牲にすることなく、積極的にイスラム過激派のテロに取り組む必要があります」と述べ、差別的な提案を批判した。

ホワイトハウスの報道官ジァシュ.アーネストは8日の記者会見で、イスラム教徒移民が米国入国することを完全に止めるとのトランプの提案について、彼は大統領として奉仕する資格はないとコメントした。アーネストは、「大統領就任で大統領が最初に行なうことは米国の憲法を保持し、保護し、擁護することを宣誓することである。しかし事実は、昨日ドナルド.トランプが言ったことは、彼が大統領になるには不適格であることです」と述べ、「トランプを支持する共和党の候補者も失格である」と指摘した。驚くことに、国連難民高等弁務官事務所、エジプト、イギリス、フランスなどの国際社会も反応している。

8日のワシントン.ポストによると、イギリス首相が米国の大統領選候補者のコメントに反応することは稀であるが、首相デビッド.キャメロンは広報担当者を通して、トランプのコメントに「完全に同意しない。分裂的、無益であり、非常に単純に間違っている」と述べた。フランス首相マニュエル.ヴァルスは火曜日、トランプは他の人と同様、憎悪とイスラム教徒に対する混合した感情があると指摘し、「我々の敵は過激なイスラム主義だけである」との批判をツイッターに投稿した。ジュネーブの国連難民機関の広報担当者メリッサ.フレミングは、トランプは国民全体に話していたが、彼の発言は特に難民に影響を与えるとコメントした。国連難民高等弁務官事務所の難民プログラムは「最も必要としている人を選択する」ため、宗教的検証はないと記者団に語り、選挙運動で使用される否定的な表現は「最も脆い人々」に提供される非常に重要な移住プログラムを危機に晒していると批判した。

トランプの発言に対する反響は多大であり、トランプを鋭く批判したのは民主党よりむしろ多数の共和党である。この反響に対して、彼は8日CNNのインタビューで、イスラム教徒の入国に関して、米国がどうするかを決定するまで一時的に停止するという意味であり、永久的に停止するとは言っていないと反論し「我々がどうするべきかを理解するまで停止するという計画は簡単な事だ」と述べた。再びトランプは、差別的な発言で国際的にも注目されているが、差別的発言をする度に支持率が上がる現象は不気味である。つまり、共和党支持者の20%から30%は特定のグループに対する差別的側面がある人達であることを示唆している。各方面から大統領としての資質を問われているトランプをキャンペーンから離脱させる事を願っている共和党および大統領候補者にその新たな理由を提供した。しかし、トランプは既に過去に数回、大統領として失格であるとの焼き印が刻まれている為、彼のキャンペーンに何らかの支障が生じるかどうか不明である。

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