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共和党大統領候補者ドナルド.トランプの論争的なイスラム教徒の入国禁止発言後、イギリスでは彼の入国を禁止する請願書運動を開始し、スコットランドは彼に授けた幾つかのビジネス関連の名誉を除去した。国内ではトランプをターゲットにしたハッカーが発生。発言の深刻さを反映したトランプに対する反発は日増しに高まっている。総体的に、米国大半のアメリカ人はトランプの差別的な政策を支持していないが、共和党支持者はイスラム教徒に対してミックスした感情があり、40%以上がトランプの提案を支持している。現在最も混乱状態にいるのは各方面から叩かれているトランプではなく、皮肉な事に彼を拒否している主流派の共和党である。

NBCニュースによると、10日公表されたNBC/WSJの合同世論調査で、ほぼ10人中6人はトランプのイスラム教徒を閉め出す提案に反対した。全成人の75%はトランプの提案に反対し、同意したのは僅か25%である。しかし、共和党間ではミックスした結果があった。42%の共和党はイスラム教徒の入国を禁止するトランプの提案を支持し、36%は反対した。しかし、初期指名選挙の共和党投票者の38%は支持したが、39%は反対した。一方、75%の民主党および55%の無所属の国民はトランプの提案に反対した。総体的に57%の国民はトランプの提案を拒否した。一方、一部の白人至上主義者はトランプが米国を再度白人社会に変えることを援助していると公然と表明した。

トランプ発言の反響は国内だけではなく、イギリス国民はトランプが彼等の国に旅行することを禁止する署名を実施した。9 日のニューヨーク.タイムスによると、360,000人がトランプの提案に対して「怒りを表明し、憎悪スピーチを非難し」イギリス政府に彼の入国を禁止することを要請した。多数のイギリス国民は議会に提出する目的でオンライン請願書に署名しているため、議会はその請願を検討する事態になっている。イギリスは憎悪スピーチを公表する個人の入国禁止を実践する国であり、容認不可能な言動のある人物に対して、貧富または社会的および政治的地位または権力の有無に関係なく、モラルの基準が適合しない全人物の入国を禁止することを維持している。同国の首相デビッド.キャメロンは、トランプの問題発言後「分裂的で無益であり、非常に単純に間違っている」とトランプの発言を非難したため、英国民は請願書を提出しやすい状況になった。また、スコットランドの大臣ニコラ.スタージョンはスコットランドのビジネス大使としてのトランプの地位を除去することをBBCニュースに報告した。アバディーンのロバート.ゴードン大学は、トランプのビジネスの成果を認識し、2010年彼に授けた名誉学位を取り下げた。

トランプは世界的に悪名高い大統領候補者として各方面から注目されているが、彼の最悪の発言に対する反応も本人の想像以上ではないかと思われる。11日のロイター によると、匿名のハッキング.グループは今日トランプの反イスラム教徒のコメントを非難した。その後、超高層ビルのトランプ.タワーのウェブサイトは約一時間停止された。トランプの「人種差別と憎悪に対する文書」がツイッターに匿名で発表された後、トランプが頻繁に彼の大統領選挙キャンペーンに利用しているニューヨークの68階建てトランプ.タワーのウェブサイトは一時機能不全になった。数日前、そのグループは 「ドナルド.トランプ、話をする前に二度考えなさい。貴方は警告されています」とのメッセージをユーチューブに掲載した。ハックティビストと呼ばれる国際ネットワークのハッカーの匿名活動家は、11月13日夜半のパリ攻撃で130人の死者を出した事件後、ISISのようなグループにサイバー攻撃を起動することで知られている。

トランプは党内からも多大な圧力を受けている。トランプのイスラム教徒発言後、共和党及び民主党はいずれも、彼は「党の一線を超えた」と表現した。共和党はほぼ全員トランプの提案に反対し、共和党のイメージを傷つけているトランプが指名されることを恐れている為、問題の発言後トランプの批判に集中した。どのような非難も世界の反応もトランプに立候補を放棄させる事態にはならないが、第三党から立候補した場合、トランプ支持者の65%以上はトランプを支持し続けると表明している。共和党主流派はそのような状況になった場合、トランプが有利な状況で共和党の票が割れることを予測している。ヒラリー.クリントンは民主党候補者の中で50%以上のトップを維持している為、最終的にはクリントンが確実に選出されると予測している。殆どの共和党主流派はトランプを支持していない為、共和党のリーダー達はトランプが指名されることを極度に恐れている。最近、ドアの裏側で指名戦略に関する会議を行なうなど、来年7月に開催される共和党大会の準備を開始したと言われている。

最新の複数の世論調査はいずれもトランプが二番目に支持率の高い候補者であるテッド.クルーズまたはマルコ.ルビオを約二倍の差で引き離し、トランプは引き続きトップを維持している。11日のニューヨーク.タイムスによると、その一因は米国で「9.11以来、テロ攻撃の恐怖が最も高くなっている」からである。上記NBC/WSJの合同世論調査で、特に共和党支持者の42%はトランプの反イスラム教徒政策を支持した。これは、パリの多発テロ攻撃およびイスラム過激派に影響を受けたカップルの犯行によるサンバナディノのテロ攻撃に国民が恐怖を抱いていることを示唆している。もちろん、特に共和党の有権者は記録的に従来の政治家に失望しているからである。何の恐れもなく思ったことを発言するトランプに興味を抱いていることも彼の支持率が高い要因であるが、共和党主流派をジレンマに陥れている。

 

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