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政治的に2015年は極右派台頭の年であった。社会的には暴力が目立ち、米国の異常気象は益々気候変動の顕著な影響を露呈した。現在トップ.ランナーのドナルド.トランプは2016年には大統領選の選挙キャンペーンを辞退すると予測されている。経済的には、米国多数の州でマリファナを合法化する為、税収が増えオイル価格は更に低下するが、ソーラー.エネルギーの使用率も増えると推測。更に、2016年の世界経済成長は減速傾向になると予測されている。

政治的経験も政策を語る意志もほとんどない不動産王のトランプは、メキシコおよびイスラム系の移民を閉め出す極端な発言をしたことで米国の評価を落とした。テッド.クルーズとマイク.ハッカビーはLGBTの人々を死刑にすることを提案し、世間を驚愕させた。極右派の政治家は宗教の自由の名の下に差別の権利を主張した。警察官による黒人に対する差別、攻撃、及び殺害は記録的頻度で報道された。最も銃規制の厳しいカリフォルニア州で起こりえないはずの大量殺戮事件に関与した犯人はISIS支持者のテロリストであったことに、米国のテロ攻撃の脅威が拡大した。4年間旱魃に直面している同州では夏場に異常な乾燥が続いた為、山火事の発生も記録的な頻度であった。今年の冬は同州でかなり冷えこむ日も多く、例年降雪があるニューヨークでは通例のカリフォルニアの気温になり、天候は逆さま現象が起きている。全てに異常感のあった2015年は 1日を残すのみであるが、2016年はどんな年になるだろうか?

トランプはキャンペーンから辞退すると予測されている。30日のナスダックによると、その理由は「彼の数字(世論調査の支持率)は、彼の政策が国のための強壮剤であるとの信念より、ほとんど政治的クラスを処罰する有権者側の欲求によって駆動していることを証明する。選挙が近づくと、有権者はもっと馴染みの闘争ラインを描くようになる」と指摘した。この予測は 数ヶ月前から、多数のメディアが2016年にはある時点でトランプの支持率は減少するか又は停滞すると推測している事と一致している。しかし、2016年2 月に実施される早々の指名選挙で、現在支持率トップのトランプが共和党の大統領候補者として指名される可能性はある。

2月1日にアイオワ、2月9日ニューハンプシャー、2月20日はネバダで民主党、サウス.キャロライナで共和党、2月23日にネバダで共和党、27日はサウス.キャロライナで民主党の指名選挙が行なわれる。これら最初の4州でトランプが指名される可能性はあるが、3月以降の指名選挙でも全ての州で引き続きトランプが指名される可能性があることは考えにくい。3月1日から3月26日まで、それぞれのスケジュールで約30州が指名選挙を実施するが、トランプの運命は、どちらにでも転ぶ無党派の有権者が鍵を握っているため予測不可能である。しかし、 共和党の主な問題は人口動態的要素が変化している為、党派別有権者のバランスが近年益々民主党寄りになっていることである。

30日のワシントン.ポストによると、40歳以下の白人の党派別支持は「劇的に変化」した。2012年、彼らは5%ポイント多い率で共和党有権者であったが、2015年にはその利点は変化し、若い白人の有権者は共和党より約8%ポイント多い民主党支持者である。つまり、白人の若い世代は共和党から民主党に転換している。黒人の約80%は民主党に投票するが、この状況は2012年から変化がない。下記表は、党派別の有権者およびヒスパニック系アメリカ人の民主党有権者の増加を示し、共和党は逆に減少していることを明確にしている。この傾向は2016年の選挙で共和党に不利があることを示唆している。従って、共和党内でトップを維持しているトランプが大統領に選出される保証はない。

民主党 共和党
2012年 2015年 2012年 2015年
党所属率 44.7% 45.9% 39.1% 36.9%
ヒスパニック 53.6% 59.6% 30.6% 26%

経済的予測はエネルギーの側面と世界経済である。ナスダックはソーラー.エネルギーの価格は下落し、使用率が増加すると予測し「オイルが新安値になると、ソーラーの進展はさほど報道価値がなく目立たなくなるが、競争者が後退するにはソーラーに蓄積された投資が大きすぎて、利益を生む圧力は強すぎる」と指摘している。今年は、パリで開催された気候変動サミットで約190カ国が合意したが、2016年にソーラーの需要が増加しても、今年目撃された気候変動の影響はさほど変化しないと一般的に予期されている。また、マリファナを合法化する州が増え、税収は上がり、麻薬違反者を取り締まる法務執行のコストは下がるかもしれないと予測。そのような状況で「最も石頭」の州議員さえ合法化を考慮していると述べている。

また、2016年世界の経済成長は減速すると予測されているため、世界の経済と繋がっている米国経済もさほど期待できないかもしれない。ロイターによると、国際通貨基金(IMF)の専務理事クリスティーヌ.ラガルドは30日「米国の金利上昇及び中国の景気減速は不確実性の見通を促進し、世界的に経済的脆弱性のリスクが高い」と述べた。更に、多くの国の金融部門はまだ弱く、新興市場で金融リスクが上昇している時、世界貿易の伸びが大幅に鈍化し、原材料価格の下落は経済に問題があると警告した。ラガルドは「これらは世界経済の成長が失望的であり、2016年には不均一になることを意味する」と述べ、 低生産性、高齢化、世界的な金融危機の影響は成長を鈍らせるため中期的な見通しも弱まったことを指摘した。IMFは10月、2016年の世界経済は3.6%の成長になると予測した。

 

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