アメリカの最新課題 Contemporary American Issues © 2016 Yuko’s Blog. All Rights Reserved.  

保健社会福祉省及び農務省は7日、今後5年間の栄養ガイドラインを公表した。これは毎年5年に一回更新されている栄養推奨事項であり、2型糖尿病、高血圧、心臓病などの慢性疾患を防ぐため米国人の健康を促進する栄養科学的な食生活指針である。ガイドラインの主要点は ⑴5つの包括的な提言、⑵ 消費する必要がある食物、⑶ 幾つかの具体的制限事項である。科学ベースのガイドラインを要求した議会が検討し認可した、健康な食生活のパターンを強く奨励しているガイドラインは何がどのような点で前回と異なるのか?

保健社会福祉省(HHS)によると、今日発表された第8版の食生活ガイドラインは「生涯にわたる健康的な食事の選択肢と健康の結果についての科学的理解の進歩を反映」している。個々の栄養素や食品に焦点を当てていないが、総体的に健康的な食事のパターンを維持し、個人や集団の健康改善を促進するための重要性を認識して更新されたものである。健康的な食事パターンは、飽和脂肪、トランス脂肪、付加糖と塩分を制限しながら、野菜、果物、穀物、低脂肪や無脂肪の乳製品、赤身の肉や他のタンパク質食品や油などを含む様々な栄養価の高い食品を摂取することである。健康的な食事パターンは、個人による味の好み、伝統、文化、及び予算に適応可能である。

特に⑴具体的な5つの包括的な提言は ① 生涯において健康的な食事パターンに従う。食事パターンは、時間をかけて食べる食物や飲み物の組み合わせである。② 多様な食品、栄養密度の高い食品、および量に焦点を当てる。③ 付加糖および飽和脂肪からのカロリーを制限し、塩分の摂取量を減らす。④  健康的な食品および飲料の選択肢を変える。⑤ 全ての人々に健康的な食事パターンを支持する。また、⑵ アメリカ人が消費する必要がある食物は① 濃い緑の野菜、赤やオレンジ色の野菜、豆類(豆、エンドウ豆)、でんぷん質、および他の野菜を含むさまざまな野菜、② フルーツ、特に果実全体、③ 穀物は少なくとも、半分は全粒粉であること、④ 牛乳、ヨーグルト、チーズ、および/または強化された大豆飲料を含む無脂肪または低脂肪の乳製品、⑤ 魚介類、無脂肪の肉や鶏肉、卵、豆類(豆、エンドウ豆)、大豆製品、ナッツ、種子を含むさまざまな蛋白食品、⑥ カノラ、トウモロコシ、オリーブ、落花生、ベニバナ、大豆、ヒマワリなどの植物由来の油。天然の油はナッツ、種子、魚介類、オリーブ、アボカドに含まれている。

更に、⑶ 具体的な制限事項として ① 飽和脂肪を一日のカロリーの10%以下に減少する。飽和脂肪の高い食品は、バター、全乳、無脂肪のラベルがない肉、ココナッツとヤシ油などの熱帯の油が含まれる。② 全てのアメリカ人は砂糖の摂取を、毎日消費するカロリーの10%以下に限定する。その為には砂糖入りの飲料水を著しく減少させる必要がある。これはミルクや果物に含まれている自然に発生する糖分は含まれていない。③ 14歳およびそれ以下の年齢の子供は塩分の消費を2,300mg以下に制限する。既成食品のピザ、パスタ、ソース、およびスープは比較的塩分が強い傾向がある。

新ガイドラインの目的は肥満を減少し、2型糖尿病や心臓病などを予防することであるが、議会はオバマ政権の栄養ガイドラインが科学的に健全であることを追求した。上院及び下院議会は昨年12月、聴聞会での検討および吟味を通して農務省およびHHSの栄養アドバイスを検討するよう米国医学研究所(NAM)に要請し、最終的に承認した為、栄養科学的に基づいた食生活指針である。大規模な予算案の一部として、NAMが研究を実施するため100万ドルの予算をかけた本格的な栄養科学ガイドラインは両院で通過した。栄養ガイドラインは科学を基本にしているかどうかを確認するためであり、食事のガイドラインを開発する際にバランスの取れた栄養情報が公開されているかどうか、科学的整合性があるかどうかの疑問が提起され、将来ガイドラインが発行される前に審査する必要があった。また、ガイドラインは変化し続けているため、どれだけ多くのアメリカ人が注意を払うかどうか不明な状態であったため、ガイドラインを監督する委員会および下院農務委員会は積極的に関与した。

前回と変わらない点は果物、野菜、および全粒穀物をもっと消費することであり、菓子類およびソフト.ドリンクに追加されている砂糖を減少させることである。しかし、5年前の更新に比較してコレステロールに対する警告が減少した。例えば、前回は卵2個に限定していたが、今回はそのような具体的な制限はしていない。また、脂肪分のない肉類の制限はしていないが、飽和脂肪と塩分の減少を強調した。特に、14歳およびそれ以下の子供達の塩分減少が強調された為、学校給食の関係者に影響を与えることは必然である。平均的米国人の食生活は野菜の摂取が極端に少なく、糖分および飽和脂肪の基準は大幅に高く、特に塩分の摂取は過剰に高いことが判明している。肉や乳製品に含まれる飽和脂肪は悪玉コレステロールのレベルを上昇するとの説があるが、アメリカ心臓協会は肥満や心臓病の減少を強調している米国の栄養ガイドラインに同意している。一方、幾つかの栄養機関は飽和脂肪より炭水化物の多量摂取がむしろ危険であると指摘している。従って、連邦政府が規定する栄養ガイドラインの一部には、多かれ少なかれ賛否両論があるが、これは避けられない現実である。

 

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。