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フリント地域の家庭の水道から採集された汚染水

ミシンガン州のフリント市では2014年から水に高レベルの鉛汚染が発見され、約10万の市民は飲料水及び健康の危機に瀕している。水は安全で飲料可能であるとの指示があった為、汚染された水を飲んだ多数の子供達は健康問題に直面し、訴訟が起きている。同州の知事は昨日、この問題の対処が不適切であったとして公的に謝罪したが、お互いに責任のなすり合いをしている。州政府は、州民の健康より僅かなお金を惜しんだ為、問題が益々悪化した後に水の質を改善する為、結局多額の資金が必要な状態になっている。州の対応の拙さが原因であるにも関わらず、先週ミシガン州の共和党知事リック.スナイダーは、オバマ大統領に連邦災害宣言を要求し、連邦政府の救いを求めた。オバマ氏は連邦災害宣言の要請を拒否したが、本格的な緊急援助に対応した。水の安全性に関して連邦法に違反し、繰り返し嘘をつき、市民を危機に追いつめた前代未聞の驚異的な事実が浮き彫りになっている。

この事件のタイムラインを記録しているAPによると、 2014年4月フリント市は経費を節約するため、デトロイトからの水を供給する代わりに、市が新たな地域の水システムに接続する期間中、一時的にフリント川からの水を汲む決定をした。しかし、住民は川の水が供給された直後、水の臭い、味、色など、飲めるような状況ではないと苦情を訴えた。加えて、発疹、脱毛、及び他の健康上の懸念が提起された。9月には水の毒性試験の結果、大腸菌群に対する陽性結果が判明した。10月にはゼネラル.モーターズ.エンジン工場は、部品に錆がついたと報告し、フリント水の使用を停止した。

2015年1月、デトロイト市当局は彼らの地区からフリントに水を接続することを提案したが、フリント市当局は、水は安全だと主張した。1月28日、30分間で200ケースのボトル水の贈与を受け、その後数ヶ月ボトル水の贈与が続いた。2月3日、州当局は問題のあるフリントの水システムを改善するため$200万投資すると公約した。3月19日、フリントはその水供給への即時改善に$224万出費すると約束し、27日フリントの職員は、水の安全性試験は州および連邦の基準を満たしていると述べ、水の品質が向上したと発表した。

しかし、半年後の9月24日、ハーレー医療センターの医者が率いる医師団は子供達の血液中に高レベルの鉛を発見し、フリント川の水使用を停止するよう求めた。しかし、州の規制当局は、水は安全であると主張した。9月29日、知事スナイダーは高レベルの鉛に対処すると誓約した。約1年半後、初めて州は鉛の問題があることを認識した。10月2日、スナイダー知事は、フリントの公立学校で水フィルターと試験水を買うため$100万を出費すると公表し、8日にはフリントが再びデトロイトの水システムの利用に戻る事を要請した。15日、ミシガン州議会及びスナイダーは、デトロイトが供給する飲料水に切り替えるため$600万を含む援助金、および水フィルター、検査、ラボ.テストに必要なお金を含む$940万の資金を認可した。12月29日、スナイダーは環境品質ディレクターの辞任を受け入れ、フリントで発生している事態について謝罪した。

2016年1月5日、スナイダーはフリントの非常事態を宣言し、同日連邦政府当局は、彼らが調査していることを確認した。1月12日、スナイダーはフリント市民にボトル入り飲料水とフィルターを配布するため、ミシガン州の国家警備隊を活用し、連邦政府に援助を求めた。1月13日、ミシガン州保健当局は、過去2年間でフリントを含む他の地域でレジオネラ菌の症例が増加した事を報告した。14日、スナイダーはオバマ政権に大規模災害の宣言と更なる連邦政府の援助を要求した。16日、大統領は緊急宣言に署名し、救援活動を調整するため連邦緊急事態管理局と国土安全保障省を認可する連邦援助を命令したが、連邦災害宣言の要求を拒否した。19日、スナイダーは州の年度演説で、フリント住民への対応に失敗したと述べ、彼は問題を解決するための措置を取ると誓約した。昨日スナイダーは大統領が拒否した連邦災害宣言を再度考慮するよう要請した。また知事は、「誰がこの問題に責任があるのかとの議論を表示し、州の応答に洞察を提供」するフリントの水危機に関する270ページ以上の電子メールを公開した。

ミシガン州知事の水危機の対応は17日に開催された民主党大統領候補者の討論会でも提起され、ヒラリー.クリントンは緊急な水危機に適切な対応を怠ったスナイダーを批判し、バーニー.サンダースはスナイダーの辞職を求めた。これに対し、スナイダーは問題を政治化しても解決しないと反論した。19 日、フリントの鉛汚染危機に関する感想を聞かれた共和党候補者のマルコ.ルビオはこの問題には集中していないため良く知らないと答え、連邦政府は関与するべきではないと述べた。

高度な鉛で浸食した給水パイプ

明らかに、一部の共和党候補者は約10万人のフリント住民が2014年4月以来、安全な飲料水にアクセスできない状況に無関心である。加えて、市民の健康問題も深刻である。2014年6月から2015年3月までにレジオネラ菌の症例は45件確認された。子供達の血中レベルにデシリットル当たり5マイクロ.グラム(UG/ DL)を超えた率は 2014年河川水に切り替えた後、2.1%から4%に上昇した。ミシガン州のフリントで起きている水危機は、市民の健康より 1日わずか100ドル程度の経費を一時的に削減する動機で始まったものである。更に、州の環境品質省は連邦法に違反し、抗腐食剤でフリント川の水を処理していなかった為、水は茶系に変色し、鉄の給水パイプを侵食した。皮肉にも、この損害は1日100ドルではとても解決できない問題に膨大した。スナイダー知事を含め、州及び市の職員らはこのような事実を隠匿し、水の安全性について市民に繰り返し嘘をついてきた。 複数の訴訟に発展したこの問題は将来も続くことが懸念されているほど重大な状態である。

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