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20日サウス.キャロライナ(SC)州で開催された共和党候補者の予備選ではドナルド.トランプが大勝利した。接戦が予測されたネバダ州での民主党候補者の予備選結果は安全圏内でヒラリー.クリントンがバーニー.サンダースをリードした。顕著なニュースとして、東部時間9時頃ジェブ.ブッシュはキャンペーンからの辞退を公表した為、共和党キャンペーンの前途をかなり変化させる可能性がある。トランプとクリントンは今後リードし続けるだろうか?

今朝、公表された選挙結果は下記の通りである。

民主党候補者名 投票数 投票率
ヒラリー.クリントン 6,267 52.7 %
バーニー.サンダース 5,609 47.2 %
共和党候補者名
ドナルド.トランプ 239,851 32.5 %
マルコ.ルビオ 165,881 22.5 %
テッド.クルーズ 164,790 22.3 %
ジェブ.ブッシュ 57,863 7.8 %
ジョン.ケイシック 56,206 7.6 %
ベン.カーソン 53,326 7.2 %

SC州の予備選でトランプは約10%ポイントもルビオをリードし、勝利した。3月1日に開催される多数州での予備選に有望性があることを示唆した。同州ではルビオとクルーズは劇的に接戦であったが、ルビオは1,000票以上多く獲得したにも関わらず、クルーズは本人も2番目のランクであると主張した。SC州の人口は約 490 万人であり、福音派のプロテスタントが最も多く、約140万人もいる。2月1日のアイオワでの予備選でクルーズはトランプをリードした後、SC州でもクルーズが勝利すると予測されていたが、その予測は見事に外れた。キリスト教徒が多いこの州では宗教が有権者の第一の選択ではないことを明白に示唆した。

また予備選前の18日、フランシス法王は「国境に壁を建築するような人はキリスト教徒ではない」とトランプの移民政策を批判した。21日CNNが公表したSC州での世論調査によると、同州は74%が福音派またはキリスト教徒である。トランプはここでの共和党有権者に最も支持を受けたが、不法移民に関するトランプの政策を支持していない。同州の共和党有権者の4人に3人は イスラム教徒の米国入国を一時的に禁止するトランプの提案を支持している。しかし、共和党有権者の53%は1,100万人の不法移民を強制送還することに反対し、合法的地位を許可するべきであると述べ、強制送還に同意した率は44%である。不法移民問題はSC州で最優先課題ではないことを示唆した。

一方、ブッシュは東部時間午後9時頃、トランプが勝利宣言のスピーチを行なう前にキャンペーンを保留すると公表した為、競争から引き下がったと報告された。ブッシュの辞退は今後の共和党候補者の競争パターンを変える可能性がある。彼はフロリダ州元知事として、主流派および 穏健派の経験豊かな政治家であると見られていた為、彼を支持していた有権者の投票は今後、少なくとも過激派ではないルビオかケイシックに流れる可能性がある。ほとんどの票がルビオに移動した場合、彼はトランプと接戦する立場になる。ケイシックに流れた場合、クルーズとルビオの3人が2位又は3位を競う結果になるかもしれない。又はブッシュの辞退表明は、トランプのキャンペーンに活気を与えるかまたは弱体させるか、いずれかの可能性がある為、そのインパクトは多大である。予期しない早々の辞退であるが、ブッシュを支援したSC出身の米国上院議員リンジィ.グレイアムはニューハンプシャーでの予備戦後、SC州で少なくとも3位を獲得しない場合、辞退するべきであると提案したことも彼の辞退を促す結果になった。

ネバダ州でも圧倒的に若い世代の有権者85%はサンダースに投票した。しかし、クリントンはリベラル派、穏健派、白人、ヒスパニック、および黒人に支持された。開票報告が50%の段階からクリントンは約5%ポイント優位であり、報告100%の最後までほぼ接戦に近い状況であったが常にわずかながらリードし続けた。ネバダ州は、抵当流れで住宅を失い移転した有権者のデーターが更新されていなかった為、投票参加を促す機会が減少したことも選挙に影響があったようである。ネバダ州民主党の担当者は2008年の同州党員参加は117,600人であったが、今年はわずか約80,000人であったと報告した。従って、クリントンよりもっと頻繁にネバダでキャンペーン広告を利用したサンダース敗北の一因は、投票参加率の低下である。

クリントンのネバダ州での勝利は27日のSC州での予備選及び3月1日に予定されているアラバマ、アーカンソー、ジョージアなど黒人の多い州での予備選に多大なチャンスがあることを示唆した。 一方、23日に開催されるネバダでの共和党予備選、3月1日に開催されるクルーズの出身州であるテキサス州などでトランプが勝利した場合、トランプは公式に共和党大統領候補者になる可能性がある。複数の世論調査はトランプおよびクリントンが総選挙で接戦になる可能性があることを示唆しているが、米国有権者総人口の 約30%を占める黒人およびヒスパニックの支持を獲得しない限り、トランプはクリントンを打破することは困難である。SC州の共和党支持者には白人の個人ビジネス経営者も多く、彼等は圧倒的にトランプのビジネス交渉力および雇用拡大の経験をプラス要因であると見ている。一方、クリントンを支持する民主党有権者は、外交政策から女性の機会向上に至まで幅広い経験と知識及び 「戦う人」のイメージを構築してきたその行動力を高く評価している。両氏が各党から最終的な指名者になった場合、ビジネス派対政治経験者の戦いになる。

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