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ドナルド.トランプの指名を阻止する共和党主流派の動きは外部に拡大した。2012年の共和党大統領候補であったミット.ロムニーは今朝9時半頃からユタ州のソルトレイク.シティにあるヒンクリー研究所でトランプの国内外政策および彼の人格を痛烈に批判する驚異的なスピーチを披露した。ロムニー は、現在米国民は重要な選択の瞬間に直面していることを力説し、トランプが詐欺師である証拠は多数あり、偽物である彼を米国の大統領として選択してはならないと警告した。外部の共和党がこれほどの強烈な批判を展開する前例はほとんどない事に加えて、ロムニーの温厚な印象には似つかない攻撃的なスピーチであった。

彼は最初に、大統領立候補の宣言をするためではなく、候補者の一人を支持公表する為でもないが、共和党候補者の指名プロセス及び展望性について語りたいとし、1964年の大統領選の数日前、大統領の選択には 2つの道があると述べたロナルド.レーガンの言葉を引用した。その一つは貧困から人々を引き上げ、全ての人々に機会を与える保守の原理を包容しているか、または米国を暗黒の道に導くため政府を圧制するかのどちらかであると語った。ロムニーは「私はレーガンではない」し、時代背景も異なるが「 私たちは再び選択に直面していると心から信じます」と述べ、その選択の結果は共和党、特に今後も世紀に渡り世界をリードする米国にとって重要であると述べた。また、継続している貧困、賃金の低迷、パリ及びサンバナディーノで起きた残忍な大量殺戮、イラン核兵器の野望、プーチンの攻撃性、中国の自己主張、北朝鮮の核兵器実験など、今深刻な挑戦に直面し「私達は危険な時代に生きているが、正しい選択をする事でアメリカの将来は過去より良好であり、現在より良好である」と語った。

従って、誰を大統領として選択するかで将来の安全性と展望性は変わると述べ、現在「共和党および米国は危機に瀕している」と語った。ロムニーはトランプの経済政策と外交政策は非常に米国の安全性と将来性を減少させると批判した。例えば、トランプの経済政策が完全に導入された場合「米国は長期的な景気後退に入る」とし、罰則のような35%関税の提案は貿易戦争を扇動し、消費者の価格を引き上げ、輸出の雇用を削減し、起業家及びビジネスを窮地に追い込み、アメリカを脱出する結果になると述べた。また、エンタイトルメントの改革を拒否し、支出を表明している彼の税計画は赤字と国の負債を膨張させることになるとし「彼の経済政策はアメリカの労働者と家族にとても悪いです」と述べた。また、彼は巨大なビジネスの成功者だと言っているが、「そうではありません。成功はしていません。彼はビジネスを相続しましたが、自分で築いた物ではありません。彼の破産は小さなビジネスおよび小さなビジネスの為に働く男女を潰す結果になりました」と語った。トランプ航空会社、トランプ.マガジン、トランプ.ウォッカ、トランプ大学、トランプ.ステーキ、トランプ住宅ローンなどは成功しなかったことを示唆し「彼はビジネスの天才ではありません」と指摘した。

又、「率直に言って、私たちが今日直面する国家の広範な課題に対処する唯一の重大な政策提言はマルコ.ルビオ、テッド.クルーズ、ジョン.ケイシックから来ています。これらの男性の一人が指名されなくてはなりません」と述べ、トランプの政策は我々の国土を危機に晒す結果になると指摘した。ベトナム戦争で捕虜になり、拷問を経験した上院議員ジョン.マケインをからかい、メキシコ系移民およびイスラム教徒を差別する計画を公表したトランプを鋭く批判し、「彼の政策は賢くありません」と語った。また、国土安全保障に関して、「トランプ氏の大言壮語はすでに同盟国に警告を与え、我々の敵に敵意を煽っている」と批判した。全てのイスラム教徒に対する侮辱はISISとの緊急の戦いに協力することを約束しているイスラム教徒を引き離すことになると警告し、トランプは「ISISにアサドを殺させましょう。それから残りを拾うことが出来ます」と言っていると述べ、彼のシリアとISIS戦略は最も「馬鹿げており、極端に無謀である」と批判した。2001年9月11日の「同時多発テロの直後、ニュージャージー州のイスラム教徒は祝福している様子を見た」とのトランプの発言に触れ「そのような事はありません」と明言し「彼の想像は実際の権力と結合するべきではありません」と指摘した。

ロムニーは、トランプが反論することを予期し「彼が私のスピーチにどのように反応するか注目して下さい」とし、トランプの個性は「いじめ、貪欲、女性嫌い」であり「大統領になる安定性と適正」はないと指摘した。 また、「世論調査はトランプがヒラリー.クリントンに敗北することを示唆している」と語り、クリントンは長い間「お金と政治の交差点に生きてきた」とし、「ヒラリー.クリントンほど信用できない不誠実な人が大統領になるべきではありません」と述べた。また最近、KKKの元創始者に支持を受けたトランプがこの組織を知らないと語ったことは嘘であると指摘した。更に「多数の人がトランプは詐欺師であると言っています」と述べ、「彼が詐欺師である証拠は沢山あります」と語った。過去だけでなく、キャンペーンを通してトランプは自分の立場を変えたと述べた。また、トランプが税金申告の報告書を提出しないことについて、税金申告の件はもっとスキャンダルになることを予測していると述べ「彼は税金申告の報告書を一度も公表したことはありません。隠していることが沢山あり過ぎます。彼は本当に偽物です」と痛烈に批判した。

また、ロムニーは「民主主義が長く続くことはありません、この事を心に留めて下さい。それはすぐ無駄になり、枯渇し、それ自体を抹殺します。それでも、民主主義は決して自殺を図りませんでした」とのジョン.アダムスの言葉を引用し、 現在国民が政治家に怒りを感じている現状に触れた。また、過去の大統領は怒りを切り開き、それを解決するため良い指向性のエネルギーに変換した。しかし、トランプの怒りは「高潔さのない方向に指揮され、イスラム教徒およびメキシコ移民を犠牲にするスケープゴートを創造した」と批判。また、トランプは拷問を利用すること、無実の子供およびテロリストの家族を殺す結果になることを望み、抗議者の急襲を喝采し、報道の自由を制限するため憲法を歪曲したと語り、これは「他の国を奈落の底に率いる強力な怒りのブランドです」と指摘し「トランプ大学が示している通り、トランプは虚偽、欺瞞です。彼の約束は無益です」と強烈に攻撃した。最後に、有権者は怒りのエネルギーを「良い事に向けて使用する必要があります」とし、国内政策は景気後退を先導し、外交政策は米国の安全性を減少させ、彼の気質は大統領には適さないとして、「正しい選択をする時である」と述べ、18分間のスピーチを終えた。

主流派による反トランプ運動を最初に煽動した組織は、共和党全国委員会(RNC)である。RNCはトランプが立候補を公式に表明した後、急速に支持者が増大した頃から、共和党のイメジーが破壊されることを懸念し、トランプの優勢を阻止することに必死になっている。トランプは昨年メキシコ移民を侮辱し、全ての不法移民を強制送還すると頻繁に語っている。ロムニーはこのトランプ攻撃のスピーチで、トランプの「公約は無益である」と述べ、彼の移民政策も単なる「語り」であると指摘した。総体的に辛辣なロムニーのトランプに対する攻撃は前代未聞のキャンペーン妨害であるが、なぜ今頃突然トランプに挑戦する必要があるのか疑問である。トランプは2012年2月ロムニーの大統領立候補を支持した事があるが、トランプを批判するこのスピーチをコーディネートしたのはロムニー自身ではなく、RNCである可能性もある。

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