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共和党フロント.ランナーであるドナルド.トランプの集会でのデモ抗議は益々白熱している。19日アリゾナ州ツーサンで開催された集会で、トランプのキャンペーン.マネージャーのコーリー.レヴァンドフスキーは、集会での暴力を挑発している可能性を示唆するビデオが紹介された。トランプの論争的な問題が提起されればされるほど、民主党候補者には有利であるが、今年の予備選の傾向は総体的に共和党有権者の投票参加率が劇的に上昇する一方で、民主党の投票参加率は低迷傾向である。従って、11月総選挙の重要な鍵は民主党有権者の投票率が改善するかどうかである。逆説的に、民主党の投票参加率が上昇すれば、トランプはあまりにも敵が多い為、恐らく11月の大統領選では民主党大統領の指名者がほぼ確実に勝利する。

ほぼ全てのトランプの集会で抗議活動が展開されているが、トランプは事実上スピーチの最中、抗議および反対のサインを掲げた個人またはグループを追放するよう攻撃的に命令している。従って、先に暴力を誘発する人達はトランプの支持者である。トランプは20日、ABCのThis Weekのインタビューで、彼の支持者が抗議者を攻撃することを擁護し「何が起きるか分かりません。嬉しく思わない多数の人々がいます。私は暴動を見たくありません。私は問題を見たくはありません。しかし、数百万について語っています」と述べ、7月の全国大会で彼が最も多くの代議員数を獲得し指名を受けなかった場合、暴動が起きると予言した発言を再度強調した。19日アリゾナ州ツーサンで大規模な抗議活動が展開され、抗議者は道路の一部を閉鎖した。抗議者はほとんど大学生であったと伝えられている。現場にいた警察はペッパー.スプレーを利用し、数名を逮捕したとの報道もあるが、警察当局はその事実を明白にしていない。

20日のワシントン.ポストによると、トランプのキャンペーン.マネージャーであるレヴァンドフスキーは、集会での暴力を挑発している可能性があることをメディアが疑問視し始めた。ツーサンでのトランプの集会中、彼は抗議者に何らの苦情を表明し、抗議者がその場を去ろうとした時、突然背後からその男性の襟を引っ張った瞬間の場面を録画したビデオが公開された。トランプは抗議者に対するレヴァンドフスキーの対処を褒めたと伝えている。マネージャーはインタビューで地元の警察およびセキュリティは「少し怠けている」と語った。トランプは「私は気迫のある彼を称賛します。彼は、恐ろしい冒涜が混入したサインを降ろしたかったのです」と語り、マネージャーを擁護したが、襟を引っ張られた男性がサインを掲げている様子は描写されていない。トランプは今月初め、元フォックス.ニュースの記者の腕を強く掴んだとして、レヴァンドフスキーが起訴された件も「そのような事実はない」として否定したが、昨日のツーサンでのイベントは、マネージャーが暴力を挑発している可能性を疑う要因になっている。トランプの集会が益々喧騒的になっている状況はトランプに敵が多過ぎることを示唆している。

ほぼどの州も共和党有権者の投票参加率が例年になく増加し、民主党の投票参加率は大幅に減少したことが今年の予備選で顕著な特徴である。アラバマ、アーカンソー、ジョージア、サウス.キャロライナ、テネシー、テキサス、バージニアの南部州での今年の予備選は2008年大統領選の予備選に比較し、州の有権者の平均12%減少し、民主党の投票参加者は260万人の22%減少した。従って、民主党が最も集中している問題は有権者の投票参加を訴えることである。一方、共和党は逆現象を見ている。2008年の予備選でこれらの7州での投票率は平均14%、2012年には13%であったが、今年は平均23%で圧倒的な上昇があった。これらの南部州は強固な有権者ID法により投票の権利を制限する州でもあるため、民主党少数派が影響を受ける傾向があり、共和党が勝利する州である。

トランプはトランプ大学の元学生による数千人の訴訟に直面している為、11月の総選挙前に詐欺罪で告訴されない限り、ヒラリー.クリントン対トランプの対戦になる可能性が高い。19日のワシントン.ポストによると、両氏の 支持傾向は明白に分離している。総体的には投票登録者のクリントン支持率は50%、トランプは41%である。しかし、白人有権者の支持率はトランプが49%、クリントンは40%であるが、白人以外の有色人種の支持率はクリントン73%、トランプはわずか19%である。男性の支持率はトランプが5%ポイント多く、女性支持率はクリントンが21%ポイントもリードしている。また、高卒までの有権者の支持率はトランプが24%ポイントもリードしているが、 大卒レベルの白人による支持率はクリントンが15%ポイント多い。

米国は人口動態的変化により、若い世代の高学歴傾向および民主党寄りが増えている。Real Clear Politicsの集計によると、3月に実施された3機関の世論調査はトランプの平均支持率は35.7%である為、約2/3の米国民はトランプを支持していないことを示唆している。これに加えて、反トランプ運動を先導した主流派の共和党、現在トランプの指名を阻止する作戦を検討している厳密な保守派、トランプに投票しないと言っている高度教育を受けた一般の共和党有権者、圧倒的にクリントンの支持を表明している組合、特に200万人のメンバーで構成されるサービス従業員国際組合、トランプの人種差別的提案に対抗しているヒスパニックおよびイスラム教徒、ステレオタイプを侮辱したトランプに反発しているユダヤ人地域社会、ほぼ全てのトランプ集会でのデモ抗議を率先している若い世代、および圧倒的に多数派のメディアはトランプを支持していない。これらは全て彼の言動及び煽動的な政策提案による原因結果である。

トランプの訴訟問題、反トランプ運動、歴史的に稀な喧騒的集会、限定されたトランプ支持者の傾向など全ての要因はトランプの勝利が困難であることを示唆している。従って、民主党はトランプの当選可能性より、民主党有権者の投票参加率の減少傾向を懸念している。一般的に予備選の参加率は低いため、11月の大統領選には影響しないとの楽観的な意見もあるが、2月1日初日の予備選となったアイオワでは民主党投票参加者は今年170,000人であり、2008年の 220,000人から減少した。共和党有権者は今年180,000人が投票した。ワシントン.ポストの2月10日の記録によると、アイオワでの予備選投票参加率は民主党が29%減少、共和党は57%増加した。ニューパンプシャーでは民主党が15%減少、共和党は16%増加した。これは民主党の有権者に情熱がないことを示唆した為、総選挙でも同様の低い傾向が続いた場合、クリントンまたはバーニー.サンダースは多大な苦戦に直面する可能性もある。

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