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2014年11月オバマ大統領は400 万から500万人の不法移民に対する強制送還を停止し、労働許可を提供する大統領令を発表した。その後、テキサスおよび他25州は告訴し、この大統領令の施行は停止された為、オバマ政権は米国最高裁に上訴していた。 最高裁での聴聞会は今日が初日であるが、政権を代表する弁護士およびテキサスと25州を代表する弁護側との論争に参加した8人の判事の意見は4対4に分かれた為、今日の聴聞会は行き詰まりに終ったことを示唆した。移民法の大統領令に関する米国最高裁の聴聞会での争点は何を意味している?

18日の最高裁での論争はオバマ大統領が2014年11月に公表した大統領令であり、アメリカ人の両親の延期行動法(DAPA )と呼ばれている移民法に関してである。DAPA は400万から500万人の不法移民の強制送還を停止し、少なくとも5年間合法的な労働および滞在許可を提供することを目指している。これらの対象者は ⑴ 2010年から米国に在住していること、⑵ 犯罪歴がないこと、⑶ 米国で生まれた子供がいることなどの条件が含まれている。訴訟を先導したテキサスおよび他25州は、この大統領令は大統領の権限を越えると主張している。昨年11月9日、米国第五巡回控訴裁判所はテキサス側を支持し、この大統領令の移民法を阻止したため、DAPAの施行は停止された状態になっている。オバマ政権はその後、米国最高裁に上訴した為、今日最初の聴聞会が開催されたが、最高裁リベラル派の判事4人および保守派判事4人の意見は分かれたようである。4対4の行き詰まりを避ける唯一の望みは、主席判事ジョン.ロバーツ及びリバラル派の意見に同意する事があるアンソニー.ケネディ判事であるが、この両判事はオバマ氏の移民法を支持していない印象を与えている。

90分間の聴聞会の主な論争は二つある。そのひとつは、オバマ大統領の大統領令は法定権利を越えているかどうかであり、憲法に基づく大統領の権力に関する根本的な疑問が提起された。テキサス州を代表する弁護士は議会の権力を超過した計画であると主張した。ケネディ判事は「具体的な議会の承認なしに数百万人の不法移民の強制送還の決定に関して、「それは立法の仕事であり行政の仕事ではありません」と述べ、「もし、大統領が政策を定義し、議会がそれを実行するのであれば、それは逆さまです」と指摘した。

二つ目の論争は、テキサスおよび他の25州はオバマ政権を告訴する合法性があるかどうかである。彼等がその移民法により、直接的および具体的にどのような損害を被ったのか疑問視されている。テキサス州は、連邦政府が不法移民を合法的に滞在させると決定した場合、運転免許証を発行するコストは莫大であると主張している。オバマ政権を代表する上級クラスの控訴弁護士ドナルド. ベリリィは、「連邦政府の政策に影響を受ける数百万人の移民に運転免許証を与えるためお金がかかると主張することで、大統領の行動に挑戦することを許可されるべきではない。テキサス州は移民への運転免許証を否定するため、単にその法律を変えることができる」と主張した。また「テキサスは、彼らの適格性を連邦政府の基準に結合する為、コスト以下の運転免許証を提供する決定をした結果、自ら招いた損傷である」と裁判官に語り、オバマ政権はテキサス州に運転免許証を発行することを強制していない為、それ自体は損傷にはならないと論議した。

最高裁主席判事のロバーツは過去二回オバマケアを救済したが、最も論争的な大統領令の移民法を率直に支持することを避けた。ロバーツおよびケネディ両判事は、オバマ政権の移民法は議会の法律制定の権限の枠を超えて決定されたものであることを懸念した。4人のリバラル派の判事は、何らかの合法的地位を提供することを支持しているが、保守派4人の判事は議会が適切な労働申請などを提供することが可能であるかどうかも含めて懐疑的である。4対4の行き詰まりを示唆した今日の聴聞会の結果は、最高裁には9人の判事が必要であることを示唆した。アントニン.スカリアの死亡から65日が経過し、メリック.ガーランド判事が後継者として大統領に指名を受けて以来33日が過ぎた現在、20人の上院共和党議員はガーランド判事との面談に前向きである。しかし、彼等のトップ2名のリーダーは憲法に反してガーランド判事を任命するプロセスである公聴会と投票を拒否し続けている。

18日最高裁での最初の論争は、判事らの意見が完全に分かれたものの、この状況が今後の最終的決定を反映しているとは限らない。特に望みの綱である主席判事ロバーツおよび中道的役割を果たすケネディ判事は最終的には何らかの改正点を提案し、幾つかの点で大統領令の移民法を保持する可能性があるかもしれないが、今後の明白な見通しは無い状況である。もし、ロバーツ又はケネディ判事のいずれかが、オバマ政権に挑戦するテキサス州の権利を認めることを示唆する判定を下した場合、米国第五巡回控訴裁判所の判定は最終決定になるため、2014年11月に公表された大統領令による移民法DAPA は無効になる。

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