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2001年9月11日、米国は3,000人以上の死者を伴う前代未聞の同時多発テロに直面した。2002年から合同議会による情報委員会の調査が開始され、翌年この調査結果が報告された。この報告は、サウジアラビアがこの事件の背後にいる可能性があることを示唆したが、一部の情報はジョージW.ブッシュ政権及びオバマ政権により完全に公開されていない。約10年後、上院議会はサウジ王国に対する外国の訴訟を法的に保護する機能を除外することで、同時多発テロの生存者および被害者の家族がサウジを告訴する事を可能にする法案を紹介したが、制定されることはなかった。しかし、17日上院議会はJustice Against Sponsors of Terrorism Act (JASTAまたはテロリズムのスポンサーに対する公正法)を通過した為、長年の論争的問題を再燃させた。JASTAの論争点は何か? オバマ大統領はなぜこの法案に反対しているのか?

9.11事件後、サウジが関与しているとの疑いは長年続いており、このテロ攻撃の多数の被害者はテロリズを財政支援した可能性があるサウジの王室および慈善団体のメンバーに責任があるとして訴訟を求めている。しかし、1976年に施行されたForeign Sovereign Immunities Act(FSIA又は外国主権者除外法)によって、現在そのような訴訟活動は遮断されている。JASTAは5年以上前に紹介されたもので、FSIA下で保護されている訴訟免除の機能を削除する可能性がある。従って、この法案が下院議会でも通過し、オバマ大統領が署名した場合、サウジ政府当局は米国被害者の家族による告訴の対象になる。この法案はアメリカ国内でアメリカ市民がテロ攻撃により殺害された場合、外国のグループまたは個人である事件の犯人に対して、連邦裁判所を通して訴訟を提起することを可能にする。

この法案は上院議会で超党派の支持により通過したが、オバマ大統領は反対しているようである。17日のニューヨーク.タイムスによると、ホワイトハウスの報道官ジアシュ.アーネストはこの法案が両院で通過した場合、オバマ大統領は拒否権を発動すると警告している。サウジとの外交関係が悪化することに加えて、サウジは米国にある7,500億ドルの財務証券および資産をアメリカ裁判所が凍結する危険性があるため売却するかもしれないと警告した。3月サウジの外相アデル.アル.ジュベェアは3月に滞在中、米国議員および行政局に警告したという。また主権国の免除法が弱体化することで、他の国がJASTAに対する報復を決定した場合、米軍、民間人、および企業は法的リスクに晒されると警告している。しかし、多数の経済学者はサウジがそのような警告をしたかどうか懐疑的であり、資産の売却行使は困難であり、アメリカに影響を及ぼすことよりもっと経済的損害に直面するのはサウジであると指摘した。

9.11の背後にサウジ政府および米国に滞在中のサウジ市民がテロ計画を企てたとする幾つかの証拠は2002年に開始された合同議会の調査によって提起されている。2002年12月20日付による858ページの莫大な報告書は現在オンラインに公開されているが、後半の一部は機密のままの状態で保持されている。その報告書は9.11委員会のメンバーによって記載された一連のメモであるがブッシュおよびオバマ政権はこの調査の一部を機密として公開していない為、オバマ大統領がその28ページの公開を検討し始めた時、上院議会はJASTAの制定に乗り出した。最近、国立公文書館はその機密部分を垣間みる別の文書をそのウェッブサイトに公開した。NYタイムスによると、 9.11委員会はサウジ政府が機関として又はサウジ当局者が個人的にアルカイダまたは9.11の陰謀者に資金を提供した「証拠はない」為「9.11委員会の結論は決定的ではない」という。

2005年から2009年までブッシュ政権下で法律顧問であったジョン.ベリンジャーは、FSIAを改正する結果になることには慎重に考慮するべきであると指摘している。米国で早くからJASTAの制定が考慮されていたため、イランおよびキューバは既に米国の免除を除去する法案を通過し、両国から告訴されており、その結果違反判定で数十億ドルのコストに直面している。更に、過去10年間、欧州ではテロ攻撃と戦うための行動から生じた米国当局者に対する多数の訴訟が提起されている。もし 議会がFSIAで保護されている例外を除去した場合、長年国際法の原理を守るチャンピオンである米国が多国間協定に入るその能力は益々制限される結果になるとコメントしている。

10年以上続いている論争的な要因は、ブッシュ政権下で発足した9.11委員会による調査の一部を機密にしたことである。これは失われたページと呼ばれ、オバマ政権は引き続き機密としてまだ一般公開していない。これらは非常に高感度の高い情報であり、自爆テロ犯人の外国資金に関する情報であると言われている。ブッシュは彼の政権当局者のみその情報を読みことが可能であると命令し、機密文書として保持していた。当時その機密文書を読んだ関係者の一人で、当時フロリダ州の元米国上院民主党議員および上院情報委員会の議長であったボブ.グラハムはこの調査に深く関与し、この内容について詳細に論議することは出来ないが、公開する時が来たと語っている関係者の一人である。恐らく、ブッシュはサウジ王国と石油ビジネスに関与していた為、サウジを保護する動機があったと思われるが、オバマ政権はJASTAの制定に反対する理由をオープンに論議していない為、ホワイトハウスの説明以外の事情は不明である。

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