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昨日ワシントンD.Cで開催された民主党の予備選は両党全国大会前の最後の戦いであった。D.Cでもヒラリー.クリントンは圧倒的な票差でバーニー.サンダースに勝利した。昨夜両氏は個人的に会い民主党の統合について話し合ったが、サンダースはまだクリントン支持を公表していない。クリントンの副大統領の選定が噂され始めた為、クリントンは大統領選に向けた戦いに集中していることを示唆した。また、昨夜公表された全国の世論調査はクリントンがトランプを大きく引き離し、オーランドでの銃撃大量殺戮事件後の調査は、大統領選の課題になる国内テロに対する国民の意識を明白に反映した。最近の動向は総体的にクリントンが大統領選に勝利する可能性が高いことを示唆している。

昨夜遅く判明したD.Cでの民主党の予備選でクリントンは約74,500(79%)票を獲得し、サンダースの投票数約19,900(21%)を大幅に引き離した。この予備選後、両氏はそれぞれのキャンペーン関係者と共に、国土安全保障や同盟国との外交関係を危機に陥れる懸念が提起されているトランプに対抗するため民主党がどのように団結するかという観点からの話し合いが行なわれた。ニューヨーク.タイムスによると、両氏はD.Cのキャピタル.ヒルトンでトランプとの対抗戦について約2時間の会談を行った。この会合で、クリントンおよびサンダース両氏は医療保険、最低賃金、選挙資金改革、学生ローン負債の軽減、手頃な大学の授業料など、特に労働者及び中産階級の人々に必要な課題を民主党全国大会での政綱としてアピールすることに合意した。大会では、将来民主党の代議員システムがもっとオープンになり、選挙が容易になることを提起する意志があるサンダースは、大会が終了するまでクリントン支持の公表を控えた。両氏は1年以上ライバルとして闘ってきたため、当然クリントンは大会前に彼の公式支持を得ることを期待していない。サンダースとの統合はクリントン勝利の重要な鍵になる。サンダースはこれまでの戦いで約1,200万票及び約1,900の代議員数を獲得した。一方、クリントンは1,600万票および約2,800の代議員数を獲得した。

クリントンは民主党の推定指名候補者であるため、副大統領の選択についても最近注目されている。9日、マサチューセッツ州の米国上院議員エリザベス.ウォーレンはクリントンへの支持を公表したが、その数時間後に秘密の会談を行なう為、クリントン宅を訪問した。クリントンは彼女を副大統領として考慮していると言われている。ウォーレンは元ハーバード大学法学部の教授であり、トランプを絶対に「ホワイトハウスに近づけない」と宣言するなど、強い反トランプ勢力であり、進歩的で知性、行動力などの観点から、クリントンの副大統領としては適格者である。ウォーレンの家系は極僅かな率で原民族チャロキーの血を引いていると本人が述べたことがある為、トランプは彼女を侮辱的響きでポカホンタスと呼んでいる。ウォーレンが副大統領になった場合、マサチューセッツ州の上院議席は共和党に奪われる可能性がある。又上院少数派リーダーのハリー.リードは昨年早々、目を負傷した事故でほぼ片目失明状態であるため辞職する可能性があるが、ウォーレンは彼の後継者としても充分な資質を備えている。また、サンダースが副大統領に選定される可能性を唱えるメディアもあるが、彼が選定された場合、白人労働者、若い年代層を含む1,200万の投票を獲得したサンダース支持者の大多数はクリントンに投票すると推測されている。いずれにしても、民主党の大統領選はユニークなポジションである。女性同士の大統領及び副大統領の組み合わせは前代未聞であり、サンダースが副大統領に選択された場合、米国政治史上初のユダヤ人副大統領が誕生することになるかもしれない。しかし、クリントンは副大統領の選定についてまだ何も語っていない。

いずれにしても、クリントンのキャンペーンはゴシップが多いトランプより遥かに有利な状況になっている。オーランドでの銃撃事件後に実施し14日 ブルンバーが公表した最新の全国世論調査によると、クリントンはトランプを12%ポイントもリードした。過去数ヶ月間のほぼ全ての調査は大統領選でクリントンはドナルド.トランプと接戦になることを示唆したが、状況が変わった。「総選挙が今日開催された場合、誰に投票しますか」との質問でクリントンと答えた率は49%、トランプと答えた率は37%、リバタリアンのゲリー.ジョンソンに投票すると答えた率は9%であった。投票に参加しないと答えた率は僅か1%であり、未定者は4%であった。また、55%の国民および63%の女性は「決してトランプに投票しない」と答えた。しかし、トランプが肯定的な評価を得た点は国内外のテロリズムと闘う事である。フロリダで発生したようなテロ攻撃に対処する候補者で「誰にもっとも確信があるか」との質問に対して、トランプと答えた率は45%でクリントンの41%をわずかながらリードした。この質問では15%の国民は分からないと答えた。

オーランドでの銃撃大量殺戮事件はテロリズム対策が大統領選の重要課題になることを示唆している。議会は国内テロ対策の一貫として、ウォッチ.リストに載っている人物に銃器販売を禁止する為の銃規制の協議を開始している。しかし、一般の市民に対する銃規制にはまだ反動がある。例えば、⑴「半自動および自動銃を市民に販売することを禁止するべきか」との質問に48%はすべきだと答え、禁止すべきではないと答えた率は50%であった。⑵「イスラム過激の表現を避けることは、テロリズムとの戦いでアメリカを弱く見せるか」との質問には47%が同意し、44%は同意しなかった。次に ⑶「オバマ大統領はイスラム教徒に味方しているので、国内テロリズムを停止する強力な行動を取っていないと思うか」との質問に同意した率は31%であり、61%はそのような意見に反対した。最後に ⑷「法務執行当局は公民権と対立する場合があっても、全てのアメリカ人イスラム教徒に対する監視を増加するべきか」との質問に同意した率は更に減少しわずか27%であり、69%の圧倒的多数の米国民はそのような差別措置に反対した。

オーランドでの大量殺戮事件後、クリントンおよびトランプ両氏はツイッターを通してこの事件直後に全く異なる反応をした。その後クリントンおよびオバマ大統領はトランプのイスラム教徒移民入国禁止はアメリカの精神を反映していない人種差別的提案であるとして鋭く批判した。一般の国民は圧倒的に、イスラム教徒を圧制するような政策を支持していない為、両党のリーダー達がトランプに対して指摘している事と一貫性があるようだ。この世論調査は総体的にクリントンの支持者はトランプの支持者より熱意があり、トランプとのギャップが拡大した為、最近の状況はクリントンに有利な方向性になってきたことを示唆した。しかし、重要な事は、全国の世論調査は有権者の傾向を知る上で重要な手がかりになるが、大統領選の投票結果は選挙人団数で決定することである。

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