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社会保障とメディケアは連邦政府支出の割合が大幅に高いプログラムであるが、いずれも20年以内に枯渇すると予測されている。大統領選の両党の推定指名候補者はいずれも、国民にとって重要な二つのプログラムを保護する政策を打ち出しているが、現状はそのような公約は危ういことを示唆する事実が明白になった。その要因及び米国の社会保障の統計的現状は何を意味しているだろうか?

22日のニューヨーク.タイムスによると、社会保障とメディケアは連邦政府総支出の約40%を占めている。オバマ政権は「メディケアの病院保険信託基金の財政見通しは昨年より少し悪化し、社会保障は依然として深刻で長期的な財政問題に直面している」と発表した。専門家によると、現存する法律を変えない場合、メディケアの病院保険信託基金は2028年に枯渇するため、これは昨年の報告で予測された時期より二年早いことになる。また、老齢給付と障害保険のための社会保障信託基金は、昨年の報告に変化はなく、2034年に枯渇する。税収入は今後2090年まで公約した受益の約3/4を支払うのであれば十分であると専門家は述べている。

メディケアの病院保険信託基金が予測より早く枯渇する原因は、今後数年間で賃金の伸びが遅くなる予測の結果として、労働者の生産性と給与税収入が低い事、及び入院患者の病院サービスの利用が高くなることなど、前提条件や期待に変化があることが含まれる。また「費用の高い薬はメディケア支出が伸びている主要因である。オバマ政権の専門家は、団塊世代の高齢化の為、メディケア及び社会保障のコストは2030年代の半ばを通して、経済より速く成長するだろうと述べた。メディケアについては「受益者ごとの支出の伸びは、この期間にわたって一人当たりの国内総生産の成長を超えている」と報告した。現在、メディケアは一人当たりの受益者に平均約$13,000を費やしており、この数字は5年間で$16,000を超えると予測されている。このままの状態を放置した場合、2010年3月にオバマ大統領が署名したアフォーダブル.ケア.アクトのコストにも影響が出てくる可能性があるという。

22日の報告は、社会保障の支払いは2034年までに停止するという意味ではなく、75%の受益を歳入で賄うことが可能であると述べている。つまり、公約の25%を失うことを意味する。また、医師への支払い、外来費、処方薬など総体的に医療費も徐々に上がることが予測されているが、基本的にはまだ安全であるもののこれらの改革は必要であるようだ。いずれにしても、オバマ氏が語っている通り、富裕層がもっと税金を支払ってくれる場合、歳入とこれらの受益プログラムとのバランスを維持することが可能になると提案している。現在、メディケア受益適正年齢は65歳であるが、ヒラリー.クリントンは55歳から64歳にすると公約し、社会保障の受益を増加すると提案している。財政バランスの側面で、クリントンの解決案も最高所得者がもっと税金を支払ってくれることである。ドナルド.トランプはこれらのプログラムを保持し、削減しないと宣言しているが、ほとんど詳細な計画を提供していない。

米国の社会保障(SS)プログラムの危機は米国民の間でまだ認識されていない。また、SSの他に補足保障所得(SSI)と呼ばれ、65歳およびそれ以上の高齢者、盲人または障害者の低所得者に提供する米国政府のプログラムがある。SSIは1974年に設定され、米国財務省一般基金から資金提供を受けているもので社会保障庁が管理している。2016年4月の社会保障庁の統計によると、SSを受けている人口は57,260,000、SSIだけを受けている人口は5,562,000、これらの両方を受けている人口は 2,757,000 である。従って、1990年の合計約39,800,000 に比較して大幅に増加し、2016年には合計65,579,000の人々がこれらのプログラムの受益者である。高齢者に関連する社会保障およびメディケアの危機が予測される要因は、第二次世界大戦後に誕生率が減少し、団塊の世代による退職の波が近年押し寄せていることである。この傾向は続くため、税制およびこれらのプログラムの改革は避けられないことを明白にしている。

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