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4月 米国最高裁は大統領令移民法の聴聞会を行なったが、本日の決定は4対4の党派ラインに分かれた為、テキサス及び他の多数州の主張を支持した下級裁判所判事の判定が保持される結果となった。つまり、オバマ大統領の移民法は引き続き機能不全の状態を維持する。大統領選約5ヶ月前の今日の最高裁の結果は何を意味している?

テキサスおよび他25州は、オバマ大統領の大統領令は「大統領の権限を越えている」と主張していた。米国第五巡回控訴裁判所はテキサス側の主張を支持し、この大統領令移民法の施行を阻止したため、オバマ政権は昨年11月9日 最高裁に上訴していた。最高裁は今年4月18日の大統領令移民法の聴聞会を行なったが、8人の判事の意見は完全に党派のラインに分かれ、明るい展望性は薄らいでいた。23日の最高裁の決定も同じく4対4の党派ラインに分かれた為、米国第五巡回控訴裁判所の判定が最終決定になることを意味する。従って、約500万人の不法移民の強制送還を停止し、5年間合法的労働許可を提供する2014年11月の大統領令によるアメリカ人両親の延期行動法(DAPA )は効力を失ったことになる。

この移民法大統領令に対して、テキサス側は大統領の権限を越え、議会の行動を阻害すると批判していたが、オバマ氏は2013年6月27日上院議会が包括的な移民法を68対32票で通過して以来、下院議会がその法案に投票または別の法案に取り組むまで一年以上待った事実を無視している。また、トランプも彼が大統領に就任した場合、移民法では大統領令を利用すると公言している為、民主党大統領に対して「権限を越える」との主張は単に党派的な感情論争であることを示唆している。23日のニューヨーク.タイムスによると、オバマ政権が米国第五巡回控訴裁判所の判定に挑戦した2015年の最高裁の答弁書は、 これらの「州は行政部が外国人を除去することを差し控える執行裁量権を保持していると判事に述べ、大統領は移民問題で広範な権限を保持していることを認識している」と記載している。

今日の判定後、オバマ氏はホワイトハウスから「壊れた移民法を修正していない状況は20年以上続いている」ことを嘆き、4対4の結果は決定を出したことにはならないとし「移民システムに合理性をもたらし、不法に米国に滞在する推定1,100万の不法移民を日影から出することを可能にする」ための望みは打ち砕かれた失望を表明した。この判定の結果は、2017年の新議会が新たな移民改革法を制定しない限り、500万の不法移民は引き続き強制送還の危機に脅える状況下であることを意味する。特にドナルド.トランプは大規模な強制送還または全不法移民の国外追放を公約している為、トランプおよび彼の支持者を鼓舞する結果になった。一方、長年日陰で暮らしている移民にとって、脅えながら暮らす状況下になった事は確実である。

そのようなトランプの移民政策は、主に犯罪者の強制送還に集中しているオバマ政権の立場とは対極的であり、1776年の米国の独立宣言でトーマス.ジェファーソンが最初に使った言葉である「全ての人々は平等に創造されている」との精神が反映されていない。従って、今後移民改正法に関する両党の大統領候補者は白熱した討論を展開する必要性がある。2016年の大統領選は、ほぼ全てのヒスパニック系の有権者にとって、オバマ大統領の後継者として誰を選ぶかどうかの決定が深刻且つ重要な個人の問題になることはほぼ確実であり、移民問題は引き続き熾烈な論争的課題になることが予測されている。また、今日の裁判結果は、上院共和党のリーダーが執拗にオバマ氏の指名によるメリック.ガーランド判事の任命プロセスを放棄した党派の策略が如何に移民に不利であったかを明白にした。トランプはヒスパニック系の票をほぼ完全に失うことは明らかである。

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