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国の統合を強調した民主党全国大会で女性初の米国大統領候補者の指名を受けたヒラリー.クリントンは、大会以来次々に報告されている世論調査でドナルド.トランプをリードしている。大半の米国人はいずれの候補者も分裂した国を統一できるとは思っていないが、国民の評価は将来の楽観的観測を表明したクリントンが暗いイメージを描写したトランプの2倍良好である。歴史家は、現在の米国の分裂は1850年代以来であると分析した。1日 公表された調査は、圧倒的に多数の米国人が自国を偉大な国の一つとして評価しているため、クリントンの支持率が上がった事と一貫性があることを示唆した。

1日のAPによると、AP/NORCセンターの広報研究はクリントンの43%に比較して、アメリカ人の73%はトランプが益々国を分裂させると信じていることを発見した。米国民はいずれかの候補者が国を統一できると期待していないが、トランプの17%に比較して、クリントンが統一を可能にすると信じている率は34%の2倍である。共和党でさえ、わずか38%がトランプはもっと国を統一できると信じている。総体的に世論調査は驚くほど、米国人は米国に統一性がないことを描写した。85%の人々は過去に比較して、米国は政治的に分裂していると考えており、80%のアメリカ人は最も重要な価値が大幅に分かれていると見ている。

それらの主な価値について、回答者の25%は政治的利益または政治的価値であると答え、18%の人々は経済の関心または価値であると答え、14%は人種または人種及び人種差別を挙げた。しかし、大多数の人々は、ニュース.メディアと選出された政治家が分裂に焦点を当て過ぎることに責任があると答えた。何がアメリカ人を結合させるのかとの質問に16%の回答者は自由と解放であると述べた。次に重要な結合要因は、銃撃や他の痛みを伴う最近の出来事を挙げ、10%が危機や悲劇であると答えた。次に愛国心、テロリズムとの戦い、及び他の対応である。過半数の52%は「アメリカの最高の日々は過去のものである」と述べた。国民の61%はクリントンが将来の楽観的観測を表現している事に好意的であり、39%はトランプに好意的である。

大半の米国民が国の統合性に悲観的である要因について、バージニア工科大学の南北戦争の歴史家ジェームズ.ロバートソンは「単に国が楽しい時ではないということではありません。未来を見ることが不可能な不安定な時です」と述べた。ロバートソンは、1850年代及び南北戦争までの時代との類似を見ており、米国史上2番目に最も分裂的な時代であると分析している。また、「議員はコンセンサスを見いだすことにほぼ完全に無力である事と、些細な意見の相違を巨大な亀裂に掻立てる傾向があるため、そのような風潮は1960年代よりもさらに悪化している」と指摘した。

米国が歴史上最も分裂した1850年代は、奴隷制度の紛争が熾烈化した時代である。工業による近代化を促進した北部は奴隷に反対し、農業経済により奴隷に依存していた南部は奴隷制度の廃棄に反対していた。奴隷制度を維持するか否かの深刻な死活問題は、南部多数州が米国合衆国を離脱することに始まり、その分裂は1861年に始まった南北戦争にまで発展した。流血の惨事と化した奴隷制度の廃止問題は、現在の分裂とは社会経済的側面で質が異なる。現在、移民及び人種紛争は米国を分裂させている宿命的に根強い問題である。しかし、米国民は総じて楽観的であるが、共和党大会でのトランプの指名受諾スピーチは、 経済、軍事力、移民問題、犯罪、 テロ、リーダーシップなど全ての側面で米国は弱体化しているため、再度アメリカを偉大にする必要があるとアピールした。一方、民主党大会では、米国は地球上で最も偉大な国であると力説したミッシェル.オバマ、統計的に経済が向上したことを強調したオバマ大統領、指名受諾スピーチで楽観的に自由と平等、正義と機会のあるアメリカは既に偉大であることを強調したクリントンを含む民主党リーダーのスピーチは、ほぼ全て米国をまだ希望のある国として評価し、米国の偉大さを力説した。APの調査は国が分裂しているという点に関して、米国民は悲観的な傾向があるが、驚くことに「アメリカ人の81%は、最大でなかったとしても、米国は世界で最も偉大な国の一つであると考えていることを発見した」と報告している。

そのような観点から分析するとトランプよりクリントンの支持率が上がっている状況には一貫性がある。大会後に調査され、1日に公表されたギャロップの世論調査によると、クリントンに投票すると答えた率は45%で、投票しない可能性が強い回答者の41%を超過した。一方トランプに投票すると答えた率は36%で、51%は投票しないと答えた。クリントンの人気投票率はトランプを9%超過し、過半数の国民はトランプに投票する可能性がないことを示唆した。同じく1日に公表されたCBSニュースの調査によるとクリントンの支持率は46%でトランプは39%である。共和党大会後及び民主党大会前の期間中の調査では両候補の支持率はいずれも42%であった。また、選挙分析専門家ネイト.シルバーの予測は、大会前の両氏の差はわずか2%ポイントであったが、今日の時点でクリントン勝利の確率は63.3 % 及び選挙人数の獲得は299.5である。トランプの当選確率は36.7%及び選挙人数は238.2である。民主党大会後の調査は全て、アメリカ人が共和党より民主党にもっと肯定的である事を示唆した。

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