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ドナルド.トランプは彼が侮辱したメキシコを昨日訪問し、メキシコ大統領エンリケ.ペーニャ.ニエトと会談した。その後の合同記者会見でトランプが壁建設の費用について語った内容はペーニャ.ニエトの報告と完全な相違いがあることが数時間後に判明した。メキシコを去り、アリゾナ州フェニックスで東部時間の夜半に始まったトランプの移民政策スピーチは、彼が14か月間築いてきた キャンペーンの基盤を保護する決定をしたことを示唆し、論争的で分裂的な移民及び難民政策には新たな方向性が何もないことを明白にした。全ての不法入国者は彼の政権下で合法的資格を得ることはないとし、国民の世論に反し、不法移民には犯罪者が多いとの幻想から不法移民犯罪者の追放を優先することを強調した。メキシコ訪問とトランプの極端な移民政策の余波は芳しくない事を示唆する否定的な反応があった。

トランプ及びペーニャ.ニエトと肩を並べた合同記者会見で、トランプだけ通訳が片側に配置されていた。彼は「南部国境に壁を建設することについては論議したが、誰が支払うかについては語らなかった。それは今後の論議になります」と報告した。その数時間後、ペーニャ.ニエト大統領は「メキシコは決して壁建設の費用を支払わないと直接本人に言った」と報告した。壁建設資金に関しては双方に何らかの意識のズレがあるか、またはトランプが嘘をついたかのどちらかであると言われている。トランプは「長時間にわたって率直で建設的な会話のやりとりがあった」とし「私は、現在の米国の貿易や移民政策の影響について率直な見解を提示しました」と語った。またトランプはNAFTAについて、米国よりメキシコにもっと利点があり、両国の労働者が重要であるとの強い見解を提供しました」と語った。

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トランプがメキシコを去った後、彼のメキシコ訪問は総体的に失敗であったことを示唆した。31 日のワシントン.ポストによるとメキシコ国民は、ペーニャ.ニエトとの個人的会話があった最中にも謝罪することはなかったとしてトランプの訪問に激怒した。元メキシコ大統領の一人であるフェリペ.カルデロンは「トランプは偽善者で嘘つきである」と語り、トランプは昨年、メキシコ人は「強姦者」であると言ったためメキシコ大統領との記者会見でトランプが「メキシコ人は素晴らしい勤勉な人たちです」と述べたことに言及し「私は彼を信じていません」とCNNに語った。カルデロンはトランプを招待したことは「メキシコには悪い動きであり、完全に不必要でした」と述べた。

アリゾナ州の当地時間午後6:30 から開催されたテレプロンプターを利用した約1時間のスピーチで、トランプは14か月間アピールしてきた「極端な吟味」の信念に基づき、超過期限滞在を含む全ての不法移民の強制送還及び南部国境に壁を建築する方針を再度明白にした。ペーニャ.ニエト大統領に会う前の約10日間、トランプは全ての不法移民の強制送還については幾分柔軟な対応を模索している様子もあったが、結局「不法入国した個人は全て強制送還の対象になる」ことを基本指針としてアピールした。また、「南部国境に大きな壁を建設します。100%メキシコが支払います。彼らはまだ知りませんが、後でわかります」と述べた。その数時間前、ペーニャ.ニエト大統領は個人的な会談で費用については拒否したことを公表したばかりであったため、彼の支持者に対する公約は不安定である事を示唆する政治ゲームの印象を与えた。また、大統領就任初日目の任務は不法移民の犯罪者を優先的に追放することであるとし、オバマ大統領の1期目にはほぼ年間で40万人の不法移民、特に犯罪者が強制送還された事実を無視し「オバマ政権は数千の犯罪者を野放しにしている」と誇張した。更に、全ての不法移民は「一つの路線」があるだけであり、その方法はまず自国に戻り再入国の申請をすることであると述べた。「我々のメッセージは不法にこの国に入国することで合法的地位を得るか、又はアメリカ市民になることは出来ません。密入国し、しゃがみ込み、そして合法的になることを待つことはできません。そのような日々は終わりました」と強固な移民政策をアピールした。

不法移民に対する連邦政府による法務執行に関しては、現在オバマ政権で実施されている地方法務執行当局との連携による取り締まり体制について述べただけである。次の優先順として、特にイスラム教徒の多いシリア及びリビアからの移民については保留し、彼らが強制送還の対象になる犯罪者であるかどうかを確定するため委員会を設置し、国外追放任務部隊を結成し、連邦送還員数を3倍にし、国境パトロール員を増加すると述べた。また、合法的移民の受け入れはメリット、スキル、熟練に基づいて選択するとし「我々は他人の必要性ではなく、我々に奉仕するシステムが必要である」と語った。不法移民の実数について、現在頻繁に語られている数値は1,100万人であるが、トランプは、連邦政府は正確な数値を理解していないと述べ、300万かもしれないし、3,000万人かもしれないと歪曲した。NPRは彼の全スーピーチ中で、特に25か所以上の内容に注目し、訂正、補足、コメントを提供しているが、米国の不法移民の数については、複数の機関が2007年から2012年までに調査した結果は1,100 から 1,200万人の範囲であると説明した。300万は極端に少なく、3,000万人は極端に多いため彼の発言は本人が現状を理解していないことを示唆した。

トランプは昨年6月、大統領選の立候補を宣言した時、メキシコからの不法移民は犯罪と麻薬を米国に持ち込み、強姦者であると述べたことでメキシコからの反感を買ったが、彼の不法移民に対する政策は否定的または妄想的なイメージが根底にあることを示唆した。トランプはスピーチのほぼ最初に21歳の大学生及び90歳の店員が不法移民に殺害された話を提起し、米国がいかに危険な国であるかを強調した。これは初めての試みではないが、スピーチのほぼ最後の段階で、被害者約10人(主に女性)を壇上に招待し、自己紹介する機会を与えられた彼らは彼らの子供または家族の一員が不法移民に殺害されたと語った。スピーチの最初と最後でトランプが強調した不法移民の犯罪は、それが彼の意識の根底にあるテーマである事を印象づけた。

これは76%の国民が不法移民も米国市民と同様に「勤勉で正直」であるとみている世論がある風潮に対して、トランプは逆思考の人物であることを示唆した。結局、彼は長期的にアピールしてきた強固な移民法の礎を維持することで、不法移民に反対しているトランプを熱烈に支持している彼の有権者を疎外しない決定をした。昨夜のトランプのスピーチは反響が多大であった。MSNBCニュースによると、トランプの支持者でヒスパニック系顧問の複数のメンバーは今日辞退を公表した。その中の一人は「詐欺にエネルギーを費やする時間はありません」と辞退の理由を表明した。また、弁護士であり、2002年から 2009年までメキシコへの米国大使であったトニー.ガルザは同局のインタビューで、トランプの移民政策には一貫性、繊細さ、常識的判断が欠乏し、幻想的であると語った。トランプのメキシコ訪問も移民政策のスピーチも成功したとは言い難い結果になっている。

 

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